はじめまして、BABY BABYというアコースティックユニットでギターを弾いているフジオカタクトと申します!
私は音楽活動の傍ら、作業療法士というリハビリの仕事をしています。
ギタリストと作業療法士、どこか接点はないかと日々考えておりまして、そこで作業療法として学んだ知識で、ギタリストなら知っていて損はないカラダのことを自分なりの視点で書いてみようと思いました!
長くなりますが、最後までよろしくお願いします!
今回は指それぞれの役割について知ることで、ピックの持ち方をいつもと違う視点から見ていきたいと思います。
まずは各指の役割について簡単に説明したいと思います。
細かい作業をするとき、親指・人差し指・中指はモノを操る、「操作する」役割をもった指たちです。
例えばお箸を持ったりペンを持ったり、手で操作をするときはこの3本の指がメインとなって働いています。
例1.薬指は安定させる役割、小指は下側の箸を固定、物の操作を行う親指、人指し指、中指は上側の箸を操作しています。

では残りの薬指・小指はどうしているでしょうか?
このように握っていることがほとんどだと思います。
つまり薬指・小指には固定して「安定させる」役割があるのです。
この2本が手の安定感を高めてくれるからこそ、親指と人差し指、中指での細かい操作が可能になるのです。
ここでピックを持つ手を確認してみましょう!
基本的に親指と人差し指の2本で挟むように持ち、操作します。このとき中指は人差し指を支えるような固定の役割をしていますね。
薬指、小指は軽く握り込んで固定していると思います。
この時の親指側の力加減と、小指側の力加減に意識を向けてみてください!
力みすぎていたり、かえって全然力が入っていない状態の指はありませんか?

ギターを弾いていて、ピックが回ってしまったり落としてしまったり、引っかかってしまったりとピッキングが安定しない原因として、「操作する指」と「固定する指」にいれる力のバランスが悪いのではないかと私は考えています。
例えばピックは正しく持てていても小指側の指が伸びていて親指側のコントロールが不安定になる事で演奏中にピックが動いてしまう、逆に握り込んでしまうことでしなやかさがなく、細かいピッキングができないといったことがあります。
私の場合は親指側に力が入りすぎているということと、小指側の固定が弱く開いてしまうという問題がありました。
この場合、単音弾きでは狙った弦を正確にピッキングできずアルペジオのミスも多く、カッティングも音にばらつきがでるなどの症状がありました。

ダメな例です。
しかし親指側の力を抜き、小指側を軽く握るようにし、右手の力加減を均一にするよう意識してからは、以前より軽いタッチで正確な演奏ができるようになってきていると思います(まだまだですが、、)。
このことに気づいてから私は、大切なのは自分のカラダをコントロールすることだと改めて思いました!
ライブや人前での演奏時は緊張してしまい、力んでしまい脱力が上手くできないこともあるかと思いますが、そんな時こそ5本ある指に意識を向けて上手く力加減をコントロールしてあげることが普段からできていれば、ここぞという時のミスが防げ、より心のこもった演奏に集中できると思います。
こういう、自分の身体を操る、ということはスポーツと同じで得意・不得意はあると思います。
ただ意識を向けるだけで普段見えてなかった部分が見えてくることもあるかと思います!
ピッキングのことで悩んでいる方、是非自分の右手に意識を向けてみて練習してみてください!
一緒にギターライフを楽しみましょう!