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小松島市の消滅

2024-06-03

テーマ:サウンドハウス創業者のコラム「Rickの本寝言」

Rickの本寝言 サウンドハウス創業者が本音をついつい寝言でつぶやく!

日本の人口は急激に減少をしている。日本の歴史が終わるのはもはや夢ではなく、現実のものとなっている。一説によると60年後には人口は半減、500年後には13万人になり、いずれゼロになってしまうと言うのだ。それが昨今の少子高齢化、婚姻率の低下、地方自治体の空洞化などの影響による社会問題の結末だ。500年後に13万人という人口数は、ほぼ無きに等しい。つまり日本の歴史が終焉することを意味する。しかも500年という数字は数世代後のことであり、すぐにやってくる。もはや他人事とは思えない。

これらの人口減に関する問題は、既に全国各地の市町村を蝕み始めている。有識者でつくる「人口戦略会議」によると、徳島県の小松島市も将来的に「消滅する可能性がある」市町村のひとつとしてリストアップされた。衝撃的なレポートである。無論、小松島市内にある和田島も、その難を逃れることはできず、小松島市の消滅と共に無くなってしまう運命にあるというのだ。

その最たる原因は、20歳から39歳の若年女性の流出にあるという。つまり消滅の危機に直面する自治体は、若い女性がその地域を離れていく現象が見られるということだ。2020年から2050年までの30年間で若年女性が減少する率は、小松島市では58%と推測された。竹ヶ島が存在する海陽町では74%にもなる。若い女性がいなくなるということは、当然ながら子供が新たに生まれてくる可能性が無くなることを意味する。よって少子化がさらに加速し、社会の空洞化に繋がる一大事になることに違いない。

東北地方の自治体も、その大半が同じ運命を辿ることになる。宮城県の女川で仕事をしていて思うことは、何と女性の少ない町なのか、ということだ。2024年において、既に女性の転出が著しくなっているのだから、いずれ「人口戦略会議」が推測する市町村の消滅という最悪の事態を迎える可能性が見えてくる。

筆者は男性だが、もし、自分が若い女性だったらどうするだろうかと考えてみた。徳島県の小松島市は今現在、高齢化が進んでいるだけでなく、誰も住んでない空き家の数は2018年には3,800戸もあり、2024年には5,000戸を超えているとも推測されている。つまり町中が空き家だらけということだ。また市内にある多くの店舗は閉鎖されたままであり、街自体が老朽化している景観が否めない。地域の産業といっても小松島港の利用が制限されてしまった昨今、発展を望める分野が見えてこない。ましてや漁業に携わる漁師も高齢化しているだけなく、基本的に漁業は男性が仕切る職業であることから、女性の入る余地は見えてこない。ましてや漁師の方には申し訳ないが、漁師の奥さんになろうという女性は多くはないであろう。これは単に、ごく一般的な女性の立場になって考えた結論にすぎない。よって、小松島市に残っていては楽しい生活が望めないどころか、まったく未来が見えてこないと思ってしまう。

難しい問題が山積みだ。行政レベルでは、とにかく若年女性がその町にとどまる策を打ち出し、子育てがしやすい環境をつくることに余念がない。例えば徳島県の板野町では保育料を完全無償化して、子育て支援に力をいれてきている。その結果、若年女性の定着率が改善されたことが報告されている。よって、子育て支援などの行政による積極的な対策は不可欠に思う。 しかしながら、人口の減少は若年女性の流出だけに限らない。若年男性も当然のことながら大都市に行きたがる傾向が顕著に見られる。徳島県ならば、男女ともども、大阪、神戸、京都で仕事をしたい、と思う方が少なくないように見える。東北地方ならば、多くの若者は仙台を目指す。九州ならば、福岡県の博多を思い描く若者が多いようだ。これらの大都市には共通点がある。まず、仕事があること。つまり、生活が安定するということだ。そして居住関連の施設も整っていることから、住まいが快適になるという利点がある。そしてもうひとつ大切なことは、人々との出会いがあるということだ。異性との出会い、友達との出会いなど、望むならばその可能性を見出すことができる。つまり自分の好みのままの生活を送ることができるのが、都会の利点だ。無論、遊びに行く場、息抜きの場も多く、飲食街も栄えている。よって、都会に人口が集中する傾向は、今後も続くものと考えられるのだ。

では、「人口戦略会議」において、徳島県内でも「消滅する可能性がある」と指摘された16市町村のひとつに数えられた小松島市はどうするべきなのか。解決策は簡単ではないが、思いつくままに列記してみた。

  1. サウンドハウスのような企業を誘致し、雇用を促進する
  2. 雇用の促進と同時に住宅環境を整備し、街の景観を変えていく
  3. 子育てがしやすい支援策を講じて、医療、教育の完全無償化を実現する
  4. 公園、スポーツ施設などを充実させて、市民が自由に使えるようにする
  5. 教育団体や人気スポーツ関連の団体を誘致し、全寮制の学校を設立する
  6. 旧小松島港を四国有数のヨットハーバーに改善し、船を保有する富裕層にレンタルする
  7. 徳島の文化を体験できるツアースポットを小松島港旧倉庫に作り、インバウンドを期待する
  8. 小松島から鳴門の渦潮を見学できる客船ツアーを企画し、その延長に釣りや自然体験を盛り込む
  9. 小松島を音楽ライブの町とするため、ライブハウスを誘致し、夜の街を栄えさせる
  10. 和田島のスポーツ施設を取り囲んだ街づくりをすすめ、和田島タウンをつくる

小松島が消滅する危機に直面する今、やれることは手当たり次第やらなければならない。夢は、そのうちなにかひとつでもヒットして成功することだ。そうすることにより、消滅が懸念されるV-DAYが少しずつでも延びていくことになる。夢を実現するために、今、みんなが協力して動かなければ、もはや未来はないことを心に命じる時がきた。

だから和田島タウンをつくる

Rick - 中島尚彦 -

1957年東京生まれ。10代で米国にテニス留学。南カリフォルニア大学、ウォートン・ビジネススクールを経て、フラー神学大学院卒。GIT(Guitar Institute of Technology)第2期生のギタリスト。80年代にキリスト教会の牧師を務め、音楽ミニストリーに従事しながら、アメリカで不動産会社を起業。1989年、早稲田でライブハウス「ペトラクラブ」をオープン。1993年千葉県成田市でサウンドハウスを創業。2001年、月間地域新聞日本シティージャーナルを発刊。主幹ライターして「日本とユダヤのハーモニー」の連載をスタートし、2010年よりwww.historyjp.com を通じて新しい切り口から古代史の流れをわかりやすく解説。2023年、一般財団法人サウンドハウスこどものみらい財団を創設し、こどもたちの支援にも従事。趣味はアイスホッケー、ピアノ演奏、トレイルラン、登山など。四国八十八ヶ所遍路を22日で巡る。グループ企業の経営指導に携わるかたわら、古代史の研究に取り組み、日本のルーツ解明と精神的復興をライフワークとする。

 
 
 

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