
デモ音源や弾いてみた動画の作成など、ギターの音源が必要な場面は多々あると思います。しかし、プロの音源で聴くような高音質なサウンドはどうやって録ればいいのでしょうか?アンプの前にiPhoneを置いてボイスメモで録ってもいまいちしっくりこない。そんな方にオススメなのがライン録りです。
ライン録りは安価かつ簡単な録音の方法で、演奏動画などを作る際に必須のスキルとも言えます。
宅録のメリット
家で高音質なギターサウンドを録ることが出来るようになると様々なメリットがあります。
➡︎ 自分の演奏を客観視できる
アスリートは鏡の前でフォームを確認したり、練習中の動画を撮ることがよくあります。これは自分の感覚と実際の動きの差を客観視するためです。
ギターにおいても同様に、リアルタイムで弾いているときの感覚と実際の音には結構差があることが多いです。完璧に弾けたと自分では思っていても実はリズムがよれよれだったり、音と音がうまく繋がっていなかったということがあります。
そこでおすすめの練習方法が宅録です。一度録って聴いてみることによって、自分の足りない部分や練習すべきところが浮き彫りになるので上達への近道となることでしょう。
➡︎ 演奏動画が作れる
宅録が出来るようになったら演奏動画を作ってみましょう。動画を撮ることで、音だけではなくフォームの確認にもなるのでおすすめです。
YoutubeやSNSに投稿することで、他の人の意見も聞くことができます。
➡︎ 作曲にも役立つ
宅録が出来ると、作曲にも大いに役立ちます。
このコード進行で曲を作りたいというときに、コードだけサクッと録ってそれを聴きながら作るということもできます。また、良いフレーズを思いついたらその場で綺麗に録れるので効率よく作曲が出来ます。
宅録に必要な機材
宅録に必要な機材は大きく分けると以下の3つです。
・オーディオインターフェース
・アンプシミュレーター
・DAW(録音アプリ)
そして音は下記のような流れで録音されます。

録音環境によってはアンプシミュレーターとオーディオインターフェイスが逆になる場合もあります。またそれら2つの機能を持ち合わせた機材もあります。
カタカナだらけですね。
言葉だけだと分かりづらいと思うのでオススメの商品を紹介します。
➡︎ パソコン+オーディオインターフェイス
■ Line 6 ( ライン6 ) / POD STUDIO UX2
大人気のPODシリーズをモデリングしたPOD Farmが使用可能なオーディオインターフェイス。付属されているアンプシミュレーターをパソコンの画面上でいじりながら録音する方法です。
➡︎ パソコン+アンプシミュレーター(マルチエフェクター)
マルチエフェクターにオーディオインターフェイスが搭載されているタイプ。宅録だけでなくスタジオでアンプから鳴らす際にも使えるので便利です。しかし近年のマルチはオーディオインターフェイスを搭載しない方向性になっているようです。
簡単な宅録ならスマホでサクッと録るという時代性が影響しているのかもしれません。G6はオーディオインターフェイスが搭載されているため、宅録でもスタジオでも大活躍です。
➡︎ スマートフォン+オーディオインターフェイス
■ IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / iRig HD 2
iOSで使用可能なコンパクトなオーディオインターフェイス。
AmpliTubeという高品質なアンプシミュレーターが使用可能なため、iPhoneやiPadで気軽にいい音を録れます。さらにMac OSにも対応しているので、様々なデバイスで使いたいというAppleユーザーにオススメの商品です。
■ IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / iRig HD-A
AndroidユーザーにはiRig HD-AというAndroid OS対応のモデルもあります。
※動作環境に条件があるので確認が必要です。
■ Line 6 ( ライン6 ) / Sonic Port VX オーディオインターフェイス マイク内蔵
iRig HD 2同様、iOSに加えてMac OSでも使用可能。
こちらはオーディオインターフェイスにマイクがくっついている珍しい仕様です。
Mobile PODという高品質なアンプシミュレーターも搭載。
ギターだけでなくボーカルも録りたい、バンドでデモ音源を作りたいという場合にはコスパの良い製品かと思います。
チョコレートみたいなデザインでかわいいのも魅力です。
➡︎ 初心者におすすめのDAW
録音機材が揃ったらDAWを決めましょう。
DAWとは録音アプリのようなものです。録った音にエフェクトをかけたり、タイミングをずらしたり、他の音源と同士に鳴らしたりと録音する上で非常に重要な役割を持っています。まずは操作が簡単な製品を使い、慣れていきましょう。
● Mac・iOS→GarageBand
Appleユーザーなら断然Garage Bandがオススメ。直感的にわかりやすい上に無料。
慣れてきたら上位モデルのLogicを購入しましょう。こちらは有料ですが、他のDAW製品に比べて安い上にバージョンアップが無料なのでコスパはかなり高いです。
● Windows OS→Audacity
録音に特化したソフト。パソコンのスペックが低く固まってしまったり、わずらわしい設定なしにとにかく録音がしたいという方はAudacityがオススメ。Mac OSにも対応してます。
● Android OS→Cubasis LE3
DAWのシェア率が一番高いと言われているCubaseシリーズのモバイルバージョン。ミックスや音作りを本格的にパソコンでやりたいとなった場合、慣れている感覚のままCubaseに移行できるのは便利ですね。
ギターとPC・スマートフォンを持っている方なら恐らく総額2万円もしないくらいで宅録環境を作ることができるのではないでしょうか。
さらに上の環境を求めるとなるとコストもそれなりに上がりますが、まずは今作れる環境で宅録してみましょう。そしたら自分に必要な機材や環境が見えてくるかと思います。
録音して自分を客観視することはギターの上達において大変重要ですし、単純に自分の作品が出来るのは楽しいです。
ギターへのモチベーションが続かなくて困っているというあなた、宅録を始めてみませんか?
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