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クラシック知らずして音楽語れず!? 知らないなんてもったいない作曲家 ベートーヴェン編

2020-06-05

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

みなさんこんにちは。突然ですが、クラシック音楽と言われるとどのようなイメージを持ちますか?「古臭い」「よくわからない」「聞いていて退屈」などがすぐに挙げられてしまうことでしょう。確かに曲は長いし、POPS音楽に比べると魅力には感じられないかもしれません。しかし、名前だけは聞いたことのある作曲家たちは、なかなかすさまじく、おもしろい激動の人生を送っています。ぜひその背景を知り、少し耳を傾けてみませんか? すべての音楽の原点であるクラッシック音楽を知らずして、音楽は語れません。

ベートーヴェンといえば

ベートーヴェン(本名Ludwig van Beethoven)という名前は聞き覚えがあるでしょう。「ジャジャジャジャーン」で有名な交響曲第5番「運命」や、ピアノの定番曲「エリーゼのために」などその名曲は数知れず。小学校の音楽の授業で必ずといっていいほど触れられるため、圧倒的な知名度を誇る人物です。白髪でもじゃもじゃな髪を持ち、不愛想にこちらを見ている肖像画は、どこの音楽室にもあるのではないでしょうか。「なんか、人付き合いわるそう」と私の友人は言っておりました。確かに気持ちはわからなくもないな。

実際、ベートーヴェンはどんな人だった?

率直に言うと、皆様の思っている通りのいわゆる「ダメ男」だったとか。運動神経は悪く、ダンスは苦手(その当時、ダンスはかなり重要)。さらに、衣服や髪形には無頓着で清潔感がなく、ルックスがよいわけでもなかったらしい。それなのに、潔癖症なところがあり、入浴や洗濯などが大好きだった。加えて自分のことを偉大だと言い張り、お金にはかなりうるさい頑固なおじさんであった。想像通りでしょう?
じゃあ人生ずっと独り身なのかといえば、全く違うのです。常に恋のうわさが絶えないモテ男だったという。なぜあのずんむりむっくり男に惹かれるのか、想像がつきません。ただ言えるのは本当に才能のあった男だったということです。没後、すべての作曲家に影響を与えたといわれるほど、彼の「音楽」というものへの功績は大きいのです。そのような、他を圧倒する才能に惹かれるのでしょうか。

実は完全に耳が聞こえていないわけではなかった?

ベートーヴェンを語るうえで欠かせないのは、彼の「難聴」です。少し真面目に音楽の授業を受けていた人は知っているかもしれませんが、彼は難聴を患っていたのだといいます。耳が聞こえづらくなったのは20代後半ごろだといわれていて、この時まだベートーヴェンは交響曲第3番すら書いていないのです。
よく「耳が聞こえていないのに、たくさんの名曲を残した。」なんて言われますね。難聴になったのは事実らしく、何度も自殺未遂を繰り返しています。でも気持ちは理解できますよね。音楽家として必要不可欠な聴力を失いその先の人生を絶望するのも無理ありません。
しかし、完全に聴力を失ったわけではなく少しは聞こえていたのでは?という説が有力になっています。晩年、リスト(凄腕ピアニスト、作曲家)の演奏を聴いて高く評価したなど、少しは耳が使えたと考えられる逸話がたくさんあるからです。さらに現在では難聴の種類ですらいくつかの見解があります。すごい時代になったものだ。詳しくは自分で調べてみても面白いかもしれません。

ベートーヴェン:交響曲全集

なんやかんやみんなに尊敬されていた?

人付き合いが苦手だったベートーヴェン。ウィーンで彼が変人であるということを知らない人はいなかったとか。そんな彼でしたが肺炎で亡くなった際、開かれた葬儀には約二万人が出席したという記録が残っています。その葬儀は「今まで行われた最も盛大な葬儀」と評されたそうです。人間的には難があったものの、やはり当時から偉大な作曲家として人々を魅了していたのでしょう。

皆さんどうでしたか?ベートーヴェンという人間はとてもおもしろいでしょう?今ここで書かせていただいたことは、その人生のほんのわずかです。少しでも興味が出たら、自ら調べてみるのもいいのかもしれません。

たまにはPOPSだけでなく、こんな背景を考えながらクラシックも聴いてみませんか?

参考文献 (少し興味が出てきたら読んでほしいおすすめ本!)裏側から見るクラシック作曲家
上原章江  Yamaha Music Media 出版

緑のふうせん

3歳からピアノをはじめ、中学より学校の吹奏楽団にてトロンボーンを始める。高校生になり、バストロンボーンに転身。その他、打楽器、ユーフォニアムなど様々な楽器を学ぶ。

 
 
 
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