こんにちは。
「ある程度。」のリードギター担当のukiです。

今回はZOOM(ズーム)社のマルチエフェクトプロセッサーの「マルチストンプ」についてです。マルチストンプシリーズにも様々な種類とモデルがあります。今回は「MS-50G」を紹介したいと思います。
(※写真のものはゴールドカラーVer.ですが、通常のものと中身やスペックは変わりません。)
私自身、いろいろな現場に持ち出して、「持ってきておいて良かったぁ」と思うシーンが多々ありましたので、
未熟者なりにマルチストンプの良さを紹介します。
マルチストンプとは
ZOOM / MS-50G マルチストンプ マルチエフェクター
マルチストンプは92種類のギターエフェクトと8種類のギターアンプモデルを標準搭載したギター用マルチプロセッサーです。所謂、マルチエフェクターとは異なり、アンプのモデリングも搭載している万能アイテムです。
一昔前のマルチエフェクターというと、内蔵エフェクトのシグナルチェインが決まっていて操作性が至らなく、痒いところに手が届かなかったり、モデリングされているエフェクターの再現度が低かったりと、あまり良いイメージは無かった印象がありました。
しかし、近年のデジタル音楽機器の進化は素晴らしく、かつてのものと比べると音質も良く、操作性やコストパフォーマンスも考えられないくらい向上しました。
よく、勘違いされていたりするのですが、MS50Gはストンプスイッチが1つなので、同時にエフェクターをONにできる数が1つだと思われがちです。

しかし、ストンプスイッチの周りのリング状の十字キーの左右をプッシュしてスクロールすることが可能。
最大6種類のエフェクターを同時に使用可能です。
オススメの使用方法
ここまで、マルチストンプの概要を説明してきましたが、今回の記事では、私のオススメする方法、
というよりも、私自身の使い方を紹介していきたいと思います。
まず、アンプモデリングをメインとして、「CAB」を「OFF」にして、キャビネットシュミレーターを切っておきます。そして、そのままスタジオやライブハウスのアンプの背面リターンに差し込めば簡易的なアンプシステムを構築できます。(所謂、プリアンプとして使う方法)

さらに、お好みでイコライザーやノイズゲート、コンプレッサーを追加して音を詰めていきます。
この音をプリセット一覧画面で「A」としてパッチメモリーにマークしておきます。
そして、「A」を基準として「B」にあたるプリセットを作成します。アンプマスターを極端に大きくするなどして「A」の音よりも大きくブーストさせた音にします。

さらに、モジュレーションやディレイを追加しておけばソロ用のブーストさせたプリセットにワンストンプで切り替え可能です。
液晶の表示には「A/B」とあるので、2つの切り替えかと思いきや、A〜Zまでマーキング可能でした。

「A/B」でセッティングしてストンプすると「A」と「B」を「A→B→A→B→...」の様に行き来して、3つ以上マーキングしてストンプすると「A to Z → A to Z →...」となるため、対バンライブのセットリストくらいであれば、ワンスイッチでのストンプを繰り返しで切り替えが可能かもしれません。(設定は少し手間になるかもしれませんが...。)
私自身はメイン歪みを「A」とし、ソロ用のブーストとディレイが掛かったものを「B」として「A/B」切り替えで使用しています。
1つあるだけで心強い!
サポートなどの現場では急に様々な音色を要求されるシーンが多々あります。そんなときにポンと出せることが最大の強みです。かなりコンパクトなのでギグバッグのポケットに1ついれてあるだけでも心強い味方になってくれます。

また、「使える」エフェクトの豊富さはビギナーの方に「何がどの役割なのか」、「どのように音が変化するか」など、良いリファレンスになるかと思います。
まとめ
ざっと説明してきましたが、やはり「実機のアンプやペダルには敵わない」、「もっといいアンプシミュレーターがある」など様々な意見があるかと思います。私自身もメインシステムは「Atomic / Amplifire」や「LINE6 / HX Stomp」などを使用しています。
確かに、よりハイエンドなものの方が良いに決まっています。しかし、本機に関してはよく言われている「コスパがイイ!!」という言葉がズバリと当てはまります。
ハイエンドなプロセッサーが急に故障した場合、直ぐに代用機の準備は出来ませんが、こちらは予備も含めて2台持ちにしても¥20,000でお釣りが返ってきます。
コンパクトさや操作性、全てのファクターを加味した上で、今ではなかなか手放すことができないペダルの1つになっています。
通常サイズのストンプボックスから、無限の可能性を引き出せる正に「名機」と言えます。これからの機材の進化もいろいろあるかと思いますが、往年の名機にも劣らずに数年後にも語り継がれていくペダルだと思います。
メリットばかりを書くのはどうかと思うので、敢えて、少し惜しい点や注意点を挙げるとすれば。
【パワーサプライの接続に注意】

→ デジタル機器なので、パワーサプライを他の機材と別にするかアイソレーションされたパワーサプライを使用しないとノイズの原因になってしまう可能性があります。
「絶対にダメ!」ということはありませんが、間違い無いのは電池駆動です。単三電池対応なので、単三電池をサウンドハウスさんでまとめて買っておくのもオススメです。
CLASSIC PRO / アルカリ乾電池 単3形 10本パック CPB3
【液晶が割れる】

→ マジックテープ止めのエフェクターボードに組み込んでいたとき。移動している中ゴチャゴチャになって、まとめて入れていたシールドのコネクター部分が当たって液晶が割れたことがありました。(※その後また購入し直しました。)
と。このくらいで、間違いなく値段以上の仕事をしてくれています。
ベーシストにはベース用の「MS-60B」というストンプボックスがあります!ぜひチェックしてみてください!
最後に、サウンドのサンプル的なものとして、キャビネットシュミレーターをONにしてインターフェースに挿して録音した演奏動画を貼っておきます。
少しでも皆さんの機材選びの参考になれれば幸いです。