こんにちは、Loose VoiceのKANです!最近、こんな質問を受けました。
「独学でボイトレは可能ですか?」
もちろん、発声トレーニングを自分で組み立て行っていくことは可能です。しかし、独学でやっていこうとした時に難しい点は「ジャッジメントがいないこと」です。
例えば、プロスポーツの世界でも、必ず、コーチやトレーナーと呼ばれる人が側近におります。
プロと呼ばれる人でさえ、自分を客観的に見てくれて軌道修正してくれるコーチやトレーナーが必要。
つまり「自分の状態を自分自身だけで判断するのは、かなり難しい」ということが分かります。

ボイトレにおいても、今の発声状態が良いのか悪いのか、または、良い方向に向かっている過程にあるのか、無いのか。そのジャッジはとても難しい。
まして、ボイトレをしよう!と思っているということは、何かしら自身の発声に違和感を感じているという人が大半だと思います。
ということは、正しい練習を積み重ねる前に、改善するための練習を優先するべきケースが多いのです。
ただ走るだけなら誰でもできますが、走り込む前に、間違った走り方の改善をする必要があるとしたら、それは、第三者の目が必要ですよね!
じゃあ、やっぱりレッスンに通うしかないのかな・・・。 レッスンに通うには時間と費用が必要だし・・・、という壁にぶつかりますよね。
もし、独学でボイトレを長年やっているのに、声が変わらない状態が続いているという人は、実際にレッスン通ってみることをオススメします。
でも、これから、まずは自分自身でやれるところまでやってみようと思っている方に!
今回は、独学でボイトレをするにあたって、気を付けておきたいことは何なのか??を、3つの項目に分けて、お伝えしていきます!!
1、現状把握
まず、おさえておきたいのが現状の苦手な声(音域や声質)についてです。
「声が出しにくい」という大雑把なものではなく、更に、細かく分析しておきましょう。
どんな声が出しにくいですか?
・低音の強い声なのか、弱い声か。
・高音の強い声なのか、弱い声か。
・裏声か地声か。
・言葉によって出しにくさが変わるか。
全てについて当てはまる人は、そう多くないと思います。
一般的に「地声の高音が出しにくい」という人が多いと思いますが、さらに声量についてはどうでしょうか?
高音でも、小さい声で出すと歌いやすいという場合もあります。
そういった人は、声量を上げる時の喉の使い方が適切でない可能性がある、ということが分かってきます。
その他、出しにくい現状を、できるだけ細かく確認しておくことが必要です。
2、具体的な体感
出しにくい声の時、喉の中で何が起きているか?
これは実際に、起こっているわけではなくてもいいので「どんな感じがするか」を確認しておきましょう。
・息がつまる感じ
・息が漏れる感じ
・喉が絞まる感じ
・喉が上がってくる感じ
・舌が硬くなっている感じ
上記の場合、いずれも、効率の良い息が流れにくくなっている状態と言えます。
普段お話ししている時は、自然と息が流れます。
声を発するのに必要十分な息が流れていると、喉や発声は楽に感じるもの。
しかし、余計な力みや喉の使い方が間違っていると、息に流れに、何かしらのトラブルが起きてしまいます。
3、録音して声を確認
出しにくい声が、どういう声かを録音して聴いてみましょう。
・苦しそうに聞こえる
・かすれているように聞こえる
・弱々しく聞こえる
・響いていないように聞こえる
・音程がズレているように聞こえる
独学の場合、何といってもコレが大事!
客観的に自分の声を聞いてみるということです。
ボイストレーナーでなくても、聞きやすい声と聞きづらい声の違いは、感覚的にわかると思います。
なぜかと言いますと、普段、聞いている歌手の歌声は、きっと聞きやすいからです。
それに対して、自身の歌声はどうでしょうか?
何か違和感を感じる声があれば、その声は、どういう音域や声質なのかを、改めてチェックしてみてください!

以上3項目は、必ず、把握しておきましょう。
そこから、その症状に合った改善トレーニングを行っていくことで、効率的に練習を進められます。
現状の発声状態は、十人十色だと思います。
ということは、練習しなければならないボイトレも、微妙に皆違うということです。
また、お話しの本線からは少しそれますが、ひとつ、気付いておくと良いことがあります。
それは、「自分が出しやすい声だけで納得できる歌唱ができるか」という点。
声が上手く出せないから、自分は歌がヘタなんだ・・と思っている人がいるのですが、
では、自分が出しやすい声(音域や声量)だけで歌ってみた時はどうでしょうか。
もし、それでも、納得いく歌唱ができない時は、上手く歌えない問題は「声の出しにくさではなく他に要因がある」ということになります。
無駄な練習をできるだけ避けるためにも、なぜ、自分の歌唱に納得がいかないのか、その原因を深く追求してみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
それでは、また次回。