ギターを演奏するうえで、欠かせないアイテムのひとつ「ピック」。
普段何気なく使っているピックですが、皆さんはその歴史について考えたことがありますか?
現在では、素材や形状、厚さなど、さまざまな種類のピックが販売されています。しかし、昔から今のようなピックが存在していたわけではありません。
では、ギターピックはいつ頃から使われ始め、どのように進化してきたのでしょうか?
今回は、そんなギターピックの歴史と進化について調べてみました!
1. 昔のピックは天然素材で作られていた!
現在ではプラスチック製のピックが一般的ですが、かつては動物の甲羅や骨、角など、天然素材が使用されていました。
その中でも、特に有名なのが「べっ甲」です。
べっ甲は、ウミガメの一種であるタイマイの甲羅から作られる素材で、適度な硬さとしなやかさを持ち、弦を弾いた際の感触や音色が評価されていました。しかし、天然素材のため品質にばらつきがあり、加工にも手間がかかるという問題がありました。
さらに、タイマイは乱獲などによって個体数が減少し、現在では国際的な取引が厳しく規制されています。
こうした背景もあり、ピックの素材は天然素材から人工素材へと変化していくことになります。
2. 1922年、現代のピックにつながる大きな転機が!
ギターピックの歴史において、大きな転機となったのが1922年です。
アメリカ・ニューヨークで、イタリア出身のルイジ・ダンドレア(Luigi D'Andrea)が、セルロイド製ピックの製造・販売を始めました。
きっかけは、なんと偶然手に入れたセルロイドの板だったそうです。
もともと装飾品を作ろうとしていたところ、打ち抜いたセルロイドの形が楽器用のピックに似ていることに息子が気づき、商品化につながったといわれています。セルロイドは加工しやすく、一定の品質で大量生産できることが大きな特徴です。
その後、製造技術の発展によって、さまざまな形状や厚さのピックが作られるようになりました。
現在でも定番のセルロイドピックには、100年以上前から続く歴史があるというのは驚きですね!
3. ピックの形も少しずつ進化してきた!
ピックの進化は、素材だけではありません。
現在では、定番のティアドロップ型をはじめ、トライアングル型やジャズ型など、さまざまな形状が販売されています。実は、こうした形状の多様化も、ギタリストの要望に応える中で進んできました。
ダンドレア社では、演奏者の意見を取り入れながら、より大きいもの、小さいもの、先端が尖ったものなど、多くの形状を開発していったそうです。
現在よく見かける形状にも、それぞれ特徴があります。
- ティアドロップ型 … 定番の形状で、コード弾きから単音弾きまで幅広く対応
- トライアングル型 … 持つ部分が広く、安定して握りやすい
- ジャズ型 … 小型で先端が鋭いものが多く、細かなピッキングに向いている
実際に使ってみると、持ちやすさや弦への当たり方が大きく変わることもあります。
普段使っている形状とは違うピックを試してみるのも面白そうですね!
4. 素材の進化によって、ピックの選択肢はさらに広がった!
セルロイド製ピックの普及後も、ピックの進化は続きます。
ナイロンをはじめ、さまざまな樹脂素材が使用されるようになり、耐久性や柔軟性、グリップ感など、それぞれ異なる特徴を持つピックが登場しました。
その代表的な例が、JIM DUNLOPの「TORTEX」シリーズです。
JIM DUNLOP / TORTEX STANDARD 0.60
1981年に登場したTORTEXは、べっ甲の代替素材を目指して開発されたピックで、デルリンをベースとした素材を採用しています。表面の独特な質感や耐久性、歯切れのよいアタック感などが特徴で、現在でも多くのギタリストに愛用されています。
また、厚さによって色が分けられているのも特徴のひとつ。
色を見るだけで厚さを判別できるという工夫も、ピックの進化のひとつといえるでしょう。
5. 現代のピックはここまで多様化!
- セルロイド … 昔から親しまれている定番素材。バランスの良いサウンド。
⇒ JIM DUNLOP / Genuine Celluloid Classics White Medium - ナイロン … 柔軟性のあるモデルが豊富。丸みのあるサウンド。
⇒ JIM DUNLOP / HERCO FLEX75 - 木製 … 木材ならではの質感や弾き心地。アタックが明瞭で個性的なサウンド。
⇒ Knc Picks / WOODZ Standard Maple Medium - 金属製 … 非常に硬く、ほとんどしならない。輪郭のはっきりした鋭いアタックと、明るく硬質なサウンド。
⇒ ERNIE BALL / Pickey Picks Metal Finger Picks #9220
現在では、セルロイドやナイロンなどの樹脂素材に加え、木製や金属製など、個性的なピックも販売されています。 さらに、厚さや先端の形状、表面加工などにも工夫が凝らされ、演奏スタイルや好みに合わせて選べるようになりました。
ピックは数百円程度から購入できるものも多く、ギター本体やアンプを買い替えることなく、手軽に演奏感覚の変化を楽しめるアイテムです。いつも同じピックを使っている方も、素材や厚さを変えるだけで新しい発見があるかもしれません!
まとめ
今回は、ギターピックの歴史についてご紹介しました。
かつては天然素材で作られていたピックも、セルロイドの登場や製造技術の発展によって、現在のように多彩な素材・形状から選べるようになりました。
普段何気なく使っているピックですが、その裏には100年以上にわたる工夫と進化が詰まっているんですね。ピックは、素材や厚さ、形状によって弾き心地や音色が変わる奥深いアイテムです。
ぜひこの機会に、いつもとは違うピックを試して、自分にぴったりの1枚を探してみてはいかがでしょうか?
サウンドハウスでは、さまざまな種類のピックを取り扱っています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください!








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