普段アコースティックピアノをエフェクティブに加工して即興演奏やアンビエントを行っているため、そのスタイルでの使用に焦点を当てながらレビューさせて頂きます。

LEVELツマミで入力レベルを調整し、コーラスとヴィブラートセクションそれぞれにdepth、rateツマミがあります。
■ WARM AUDIO WA-C1 CHORUS Piano by ryo sugimoto
■ WARM AUDIO WA-C1 VIBRATO Piano by ryo sugimoto
プリアンプ搭載のため、コーラスやヴィブラート前にボディ感のある音色にできて音痩せしづらくなり弾いてて気持ちが良い音になります。
キーボードのピアノ音源の場合、そもそもがデジタルピアノっぽい音色のことが多く、そこにエフェクトを不可するので音痩せしやすく、なかなか弾いてて気分が上がらない、アンサンブルにも混じりづらい音になってしまうことが多いです。ましてやソロで聴かせるのはより難しいため、生のピアノにこうしてモジュレーションを付加できるのは新鮮で良いと感じました。
ライブではピアノ本体からの生音があるので100%エフェクト音だけにすることは難しいですが、制作の場合「100%WETで録音する」、もしくは「既に録音したデータをプロセッシングする」という用途にも使えると感じました。
■ WARM AUDIO WA-C1 CHORUS Felt Piano by ryo sugimoto
■ WARM AUDIO WA-C1 VIBRATO Felt Piano by ryo sugimoto
特にフェルトピアノの音色にはコーラスもヴィブラートもよく合い、さらにあたたかみが増すトーンで気持ち良いです。
せっかくなので定番のエレピにも試してみました。YAMAHAのYC73のローズ系、ウーリッツァー系の音色にそれぞれ使用しています。
■ WARM AUDIO WA-C1 CHORUS Rhodes by ryo sugimoto
■ WARM AUDIO WA-C1 CHORUS Rhodes Low&HighDepth
■ WARM AUDIO WA-C1 VIBRATO Wulitzer Comping by ryo sugimoto
コーラスはローズ系音色に掛けて心地良い揺らぎ感とあたたかみを、ヴィブラートはウーリッツァー系の音色に掛けて動きのあるコンピングに添えてみています。その時々に求めるサウンドをRateとDepthのツマミでさっと作りながら演奏できるのは、実機のローズのなどにも近いものを感じてより楽器を操ってる感じがしてテンションが上がります。「この音だったらこういうフレーズ、コンピングにしようかな」という音色側からプレイ内容を刺激されます。
価格も手頃で、プリアンプ搭載という気の利いた仕様なので、しっかり主張させる使い方も、質感の隠し味としてうっすらとかける使い方もできるエフェクターだと感じました。
コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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