パーカッショニストのSatoshi Sammy Saito(サミー)です。 パーカッションというとコンガ・ジャンベ・カホンなど大きい打楽器を想像しますが、シェイカー・タンバリン・トライアングル・シェケレ…etc の小さい打楽器もたくさんあり、とても重要です。
今回は、その小さい打楽器:小物パーカッションの中でも効果音として便利なパーカッションを紹介します。
鳥笛(Bird Whistle)
鳥笛といえば、
・小さい紙を口の中に仕込み息を出すことで鳥の鳴き声を奏でるタイプ
・リコーダーのように吹くことで鳥の鳴き声を奏でるタイプ
・両手で持ち、軽く捻ることで木材が擦れて鳥の鳴き声を奏でるタイプ
など、たくさんの種類の鳥笛が存在します。それぞれに個性があり素晴らしい鳥笛なのですが、その中でも、『笛の形状をしていてリコーダーのように吹くことで鳥の鳴き声を奏でるタイプ』の鳥笛を紹介していきます。
一押しの鳥笛たち
カッコウ
メーカー:ACME
商品名:AC446 かっこう
特徴:先端付近に小さいホールがあり、指でそのホールを塞いだり離したりすることで音程を変えることができ、かっこうの鳴き声を奏でる。
カラス
メーカー:ACME
商品名:AC259 からす
特徴:吹き口の真ん中に薄い板のようなものがあり、その薄い板が振動することでカラスの鳴き声を奏でる為、かなりの音量がでる。
しぎ
メーカー:ACME
商品名:AC553 しぎ
特徴:先端付近に小さいホールがあり、指でそのホールを塞いだり離したりすることで音程を変えることができ、ホールの開閉速度を速くすることでシギの鳴き声を奏でる。
ACME(アクメ)社
1870年に設立されたACME社は警察官が使う笛・船員が使う笛・ドッグホイッスル等、様々な笛を生産しているイギリスのメーカーです。そんな歴史あるACME社の鳥笛の特徴などを解説していきます。
● ACMEの鳥笛の特徴
① 素材がプラスティックで壊れ難い
② サイズも小型~中型が多い
③ 吹きやすい吹き口
④ 複数の音色を出すことが可能な笛が多数
● 鳥笛のデザイン
ACMEの鳥笛の特徴は上記の通りですが、デザインにも一つ工夫が凝らしてあります。それは、鳥笛に引っ掛ける為の【穴もしくはリングが付いている】です。この小さい工夫がパーカッショニストにとっては重要で、いくつかの鳥笛を所持している場合、ステージ上での鳥笛の置き場に困るのです…ですが、リングなどが付いていれば、アクセサリーのように首にさげることが可能(写真参照)で、ステージ上での置き場を考えなくていいし、 演奏時の楽器切替時がスムーズかつ楽になるのです。

ACMEの鳥笛の中でも、ライブやレコーディングで効果的に使える鳥笛を3種類あげました。これらの鳥笛は使うタイミングを理解し演奏することで、より効果的な音色としてステージや作品に彩りを与えることができます。
タイミングとは?
今回紹介している鳥笛にはそれぞれに特徴があり、それぞれに効果的なタイミングがあります。どのタイミングが効果的なのかを紹介します。
■ AC446 かっこう
音抜けの問題で曲中で使用するより、曲が始まる前の前奏部分で他の小物パーカッションと一緒に吹くことでより効果的に情景などのイメージを与えることができる。
■ AC259 からす
構造上かなりの音量と独特な鳴き声がするので、曲中で使うと他の楽器と音が上手く混ざらず、変に目立ってしまうことが多い。効果的に使える場面としてはMC中のオチ部分や曲の終わり(楽曲による)部分の効果音として吹くことで、存在感を示すことができる。
■ AC553 しぎ
鳴き声の音色上、他の楽器と音が混ざりやすいので曲中で吹くも良し、前奏部分で他の小物パーカッションと一緒に吹くも良し、どちらでも効果的な音色として使用することが可能。曲中において、大サビ前で吹くことでさらに大サビが盛り上がり、楽曲に彩りを与えることができる。
これらのタイミングで鳥笛を吹くことで、より効果的な印象を残すことができます。もちろん、上記のタイミング以外で使用してもいいですし、自分自身の好みのタイミングもあるので、上記のタイミングは一つの指標として頭の隅に入れておいてください。
他にはどんな笛があるの?
先に紹介した3つの鳥笛以外にはあひる・ハトがあります。
AC572ーあひる
AC500ーハト
ちなみにハトの鳥笛は吐く息の量と速度を弱めて吹くと、なぜか別の鳥の鳴き声に聴こえてくるのが未だに謎です…(意外にいい感じなのでたまに使ってます)。
ACMEの笛は多くのメーカーの中で非常に利便性の高い笛を多く生産しています。コンパクトで丈夫・永く使えて音質が劣化しない笛は、なかなか見かけないです。パーカッショニストでなくても、飛び道具として手に入れておくのもいいですよ!もちろんパーカッショニストの皆さんは全種類の鳥笛を手に入れておくことをオススメします。是非チェックして気になる鳥笛を手に入れてみてください!
※カッコウとハトだけの紹介ですが、気になる人は動画をチェック!
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