こんにちは、Loose VoiceのKANです!
自宅など、大きな声を出せない環境でも行える、ストローを使った発声練習をご存知でしょうか。
喉を傷めた人に対して、声のリハビリ方法として行われていたり、声帯への負担を軽減しながら発声を整えるのに、とても便利なのがストローです。
歌のボイストレーニングでもしばしば使われます。

その理由としては、適切な発声に矯正しやすいということがもちろんあるのですが、もう一つ、おススメする理由があります。
それは『自分自身で発声が整っているかどうか判断しやすい』のです。
実際のレッスンでストローを使って音階を発声すると、ストローをくわえている時と、くわえていない普通の発声で、ほぼ変わらず発声できる人もいれば、ストローをくわえると出しにくくなる人もいます。
今回、目指したいのは「ストローをくわえた状態でも声が出しやすい」です。
この練習方法は、歌っている時に、以下のような悩みがある人に、ぜひ、行ってほしいと思います!
- 喉が詰まって苦しくなる
- 高音が上手く出せない
- 声が綺麗に響かない
- しゃべり声と歌声が変わらないので上手く聴こえない
- 音域を伸ばしたい
いかがでしょうか。
多くの人が持つ悩みでもあると思いますので、一つでも該当した人は、続きを読んでみてくださいね♪
さっそく、その練習方法と、発声が整っているかの確認方法をお伝えしていきます!
どうなると発声が整っていると確認できるのか?
まずは、確認方法です。詳しいやり方は後記しますが、ストローをくわえて音階発声した時に
「ほぼ一定の息の量がストローから出ているかを確認する」
これだけです。
「ほぼ一定」としましたのは、音程や声の強弱が変化すれば、多少、息の出る量が変化するからです。 例えば、音程が上がれば基本的には呼気は減っていくものですので、多少の息の量の変化はあるものと思って頂いて大丈夫です。
良いイメージ、体感としては、「程よく息が流れていて喉がリラックスできていて、かつ、音程を上下させることができている」という状態です。
まるで、リコーダーでも吹いているかのように♪
実際の練習方法を説明
① ストローをくわえます。
あまり奥まで差し込まずに、軽く舌の先端に触れている(もしくは、乗っている)ぐらいにします。
※奥まで差し込むと、舌の自由が奪われて力みが生まれてしまうことがあるため。 ストローの出口に手のひらをかざし、呼気量が確認できるようにしておく。
② 普段のしゃべり声ぐらいの高さで、地声で軽く「う”ー」と声を出す。
言葉は不明瞭になりますので、適当で大丈夫です。 なるべく自然な声を出してほしいので、頑張ったり、囁き声などにならないようにしてください。
同じように裏声でも声を出してみます。 この時、地声と裏声(出しやすい高さでOK)の呼気量が、あまり変わらないようにしておきましょう。 裏声の方が呼気が増えた場合は、同じぐらいに揃えるところから練習してみてください。
③ 音階で発声してみる
出しやすい高さの裏声で、半音ずつ、音を上げて発声してみてください。 常に、手のひらに当たる呼気量を確認しながら。
喉が苦しくなったり、呼気量が急激に変化しないように注意します。 男性は「高いド(C5)」、女性は「高いミ(E5)」あたりから息が流れなくなる場合が多いので、そのあたりが要チェックです!
同様に地声でも行います。 地声も裏声も、曲の中で使う音域内で試してみてください。

どうでしたでしょうか?
ほぼ一定の呼気量で楽に発声できた人は、基礎発声が整っていると思われます。
しかし、上手くいかなかった・・という人も多数いると思いますので、その原因と改善方法もお伝えします。
原因と改善方法
ストローから息は流れているが、声が裏返りそうになったり震えたりして安定しない。 こんな現象が起きたときは、次の2つを疑ってみてください。
その①:声帯を強く閉じすぎている
こもった太い声になってチェストボイス(胸に響きを感じるこもった声)から抜け出せていない状態。 牛の「モォ~」という鳴き声ような音色になっていると苦しくなります。
■ 改善方法
一旦、鼻から息を通しながら声を出してみてください。 つまり、ハミングです。
これでも、息が流れず苦しくなる人はいると思います。 そんな時は、かなりオーバー目に(漫画でよく見る鼻から「ふんっ!」と息が出ているような絵)ぐらい流してみてください。
それぐらい流すことで、余計な声帯の閉じる運動を抑えたいのです。
鼻から息が上手く流れるようになりましたら、ストローから(口から)も流してみてください。
その②:舌の奥を下げすぎている
ストローをくわえると、無意識に舌を下げすぎてしまう人がいます。
■ 改善方法
舌の高さを「え」の言葉で発声する位置まで上げてみましょう。 そして、同じように鼻から息を流して「へ」で発声してみる。
ストローをくわえたまま「へ」と発音するのは違和感があると思いますので、舌があがっていれば、言葉は不明瞭でもOKです。
楽な感覚が得られてきたら、また、ストローから息を流して発声してみましょう。
苦しくなる場合の多くは、声帯を強く閉じすぎ(太い声、低音発声の状態)になっている人がほとんどです。
まずは、軽くハミングするような気分で、鼻から息を流すことで、楽な発声の感覚がつかめると思います。
ぜひ、自宅で気軽に行ってみてくださいね!
それでは、また。