
伝説のモッズ・グループ、ハイナンバーズとしてメジャー・デビューしてから、今年で55周年を迎える、ザ・フー(THE WHO)。
ザ・ビートルズ、ザ・ローリング・ストーンズと並ぶ、イギリスの3大ロック・バンドのひとつと呼ばれた、偉大なるグループです。
多くの若者たちが抱える反抗心や葛藤の刹那を、ギターやドラムを破壊するステージングと、文学的で知性に富んだ詩で表現。デビッド・ボウイ、セックス・ピストルズ、ポール・ウェラー、オアシス等々、1970年代から現在の若いアーティストにまで、多くの影響を与えてきたことは言うまでもありません。
そんな普遍のロック・レジェンド・バンドが、長いキャリアの中で生み出した名曲たちの中に、管楽器であるホルンの響きが印象に残ることがよくあります。その演奏は、今は亡きベーシスト、ジョン・エントウィッスル(John Entwistle)によるものでした。彼は、少年時代に演奏していたフレンチ・ホルンを、ザ・フーのレコードの中でも披露。その音色からは、ソングライターであるピート・タウゼントによる歌詞の文学性と、荒い演奏によるロック・サウンドを、よりアーティスティックなものへと昇華させていく力を感じます。
このブログでは、そんなジョン・エントウィッスルによるホルンのプレイが光る名曲をご紹介し、ホルンの魅力とザ・フーの名曲たちの素晴らしさに触れてみたいと思います。

まずフレンチ・ホルンといっても、いくつか種類があります。ジョン・エントウィッスルが使用しているものは、様々な写真で確認する限り、イギリスで開発されたトリプル・ホルンというものになるようです。
しかし、トリプル・ホルンというものは、高価な上、構造上の理由からかなりの体力とテクニックを必要とするため、あまり普及していない仕様のようです。
PLAYTECH (プレイテック) / フレンチホルン フルダブル PTHR-300
そこで、今回はホルンの中でもスタンダードなフル・ダブル仕様であるモデル、PLAYTECH / PTHR-300を眺めながら、ザ・フーの素晴らしき曲の数々に触れていきたいと思います。曲はどれもCDや動画サイトで簡単に聴くことができます。今回のブログで、普段ロックを聴かないホルン奏者の方が、ザ・フーを聴くきっかけになったり、ザ・フーをコピーしたくてもホルンが高額だからとあきらめていた方の参考になれば幸いです。
Instant Party (1965年)

1960年代前半、ロンドンの若者たちから圧倒的な支持を得ていたザ・フーが、満を持してリリースしたデビュー・アルバムのアメリカ盤から一曲。
同時期のビート・ガレージ・バンドによるカバーも存在する中、本家ザ・フーのバージョンでイントロから鳴り響く雄大なホルンの響きを、ファンなら一度は再現してみたいところです。シンプルなガレージ・クラシックにこの音色が加わることにより、まるで映画のラストシーンに流れる主題歌に生まれ変わったような効果があります。その景色はロンドンでスクーターを走らせるモッズたちというよりも、アメリカの広大な山間の中をハーレーで走っていくような迫力です。結果アメリカでの記念すべきデビュー・アルバムにて、壮大なエンディングを飾ることになりました。早速ホルンが与える効果の凄まじさを味わえる一曲です。
In The City (1966年)

ザ・フーの影響を受けた若き日のポール・ウェラーが、この曲と同じタイトルの曲を作り、センセーショナルなデビューをしたことは、UKロック・ファンにとっては有名な話です。街へで出かけて楽しい時を過ごそうという、若者の日常を描いた、ザ・フーの「In The City」。
キース・ムーンの荒れ狂うドラムサウンドとは対照的に、低音寄りにソフトにホルンが入ることにより「急ぐ必要はないんだよ」という歌詞の部分を強調しているような効果を感じます。
イギリスのロック・シーンがスウィンギン・ロンドン・ブームを迎えていた1966年という時代にマッチしたサウンド・メイキング。この曲で聴けるホルンの音色が大きな役割を果たしているようです。この時代のロックが好きな私としては、ピカピカと輝いたホルンを持って、この曲を一度バンドで演奏してみたいものです。
I'm a Boy - Alternate Version (1966年)

1966年8月にリリースされたシングル曲。発表後の10月にはテンポを落とし、間奏を長くして、ジョンのホルンをフィーチャーしたバージョンも録音されています。
1971年にリリースされたベスト盤「Meaty , Beaty , Big & Bouncy」にて日の目を見たこの再録版。西暦2000年を舞台にした、未来がテーマの歌詞ながら、ホルンという古典的な楽器をいれているのが面白いです。そのため、中間部分がほんのり昔のSF映画のサントラのようにも聴こえてくるのですから、ホルンはまさに、世代を超えた未来の楽器とも言えるかもしれません。
Disguise (1966年)

イギリスでは1966年にリリースされたEP盤「READY STEADY WHO」に収録されたこの曲は、後にザ・ジャムにもカバーされている人気曲です。アメリカでの編集盤LP「Magic Bus : The Who On Tour」のオープニング・ナンバーとしてお馴染みの方も多いことでしょう。
スウィンギン・ロンドン~サイケデリックの時代へと目まぐるしく変貌を遂げてきた60年代後半。続々と登場する、過剰なファッションに身にまとった女性たちをまるで挑発するかのような歌詞。それに対し、間奏にて少しとぼけたようなメロディーをホルンの音色が奏でます。ホルンのトーンがこのおとぼけ感とマッチし、それぞれコントラストを実に効果的に見せています。ライブでこれを演奏するときはタイトル通り、派手な服装に変装してホルンを鳴らすのも粋な演出ではないかと思います。
OUR LOVE WAS (1967年)

ザ・フーの3枚目のアルバム「The Who Sell Out」は、サイケデリック時代真只中にリリースされた作品。勢いのいいナンバーがA面に集中している中、この曲ではとりわけ眩しく、またカラフルなサイケデリアを彩るかのようにホルンが鳴り響いています。「Our Love Was Shining Like A Summer Morning」という歌詞をよりピカピカにしているような音色が美しいです。ちなみにこの曲はモノラル・バージョンとステレオ・バージョンでギターソロが違いますが、どちらも動画サイトなどで簡単に聴けます。お好きな方は両方トライしてみては。
OVERTURE/IT'S A BOY (1969年)

ロック・オペラ最初期の作品の中でも、最も偉大な名作とされるアルバム「TOMMY」のオープニング・ナンバー。激しくロックするバンドの演奏に呼応するように、力強く吹き荒れるホルンの音色。それまでの破壊的なイメージだけでなく、芸術性の高い、偉大なロック・バンドとしての地位を確立したザ・フーの歴史的な一曲です。
4人のバンド演奏に、ホルンの音を追加録音しただけで、アルバムの物語における喜怒哀楽を豊かに表現している名演と言えるでしょう。ホルンの音色が加わることにより、室内楽というよりも、スケールの大きいシンフォニックなムードになります。ホルンという楽器の音色の偉大さを感じる一曲です。これはぜひ吹奏楽部のコンサートのオープニングでも演奏していただきたい1曲だと思います。
Helpless Dancer (1973年)

6作目にあたるスタジオ・アルバム「Quadrophenia (『四重人格』)」に収録された、クラシカルな曲。アルバムは「Tommy」以来のロック・オペラ作品。時は1960年代。ロンドンのモッズ属の一人で多重人格者の少年、ジミーが抱えた精神的な葛藤の物語が展開されていきます。中でもこの曲は、短い内容ながらクイーンにも影響を与えたのではないかとも思えるほど、美しくも力強いオペラ・ナンバーです。荘厳でけたたましいピアノのイントロとエンディングに乗っかった、ホルンの気品ある響きが、曲に緊張感を与えてくれます。
不良少年ジミーの攻撃的な性格と、その根底にある良心がせめぎ合うような、緊迫した歌詞もスリリングです。激しいピアノが荒くれ少年ジミーを表現しているとしたら、もうひとりのジミーに潜む、良心をホルンが表現しているかのようにも感じます。この曲のためにフレンチ・ホルンを手にしてもいいと思えるほど、素晴らしい響きが頭から離れない曲です。
PLAYTECH / PTHR300は、F/B♭管のフルダブル・ホルンです。吹奏楽やオーケストラ、ジャズだけでなく趣味の演奏で存分に使えるように厳選されています。高額なイメージの強い楽器ですが、このモデルは価格からは想像もつかない気品と歌心にみちた品質を誇る名器です。
今年メジャー・デビュー55周年のザ・フー。そしてバンドの多くの名曲をカラフルに彩ってきたジョン・エントウィッスルとフレンチ・ホルン。彼が奏でてきたザ・フーの名曲は他にもございます。ジョンが亡くなった今でも、彼が奏でてきたホルンのメロディーは不滅といえるでしょう。
そして、PTHR300がある現在。これからのロック・シーンでホルンを吹くのはあなたかも!WHO PLAYS HORN?













 








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