みなさんはミキサーのここ、気になったことはありませんか?
以前のブログ、ミキサーの使い方でもさらっと紹介しましたが、今回はイコライザーについて簡単に説明していきます。
ミキサーってなんぞや。。。って人は前回のブログから見てみてください。
→ いまさら聞けないPA機器講座 ミキサーの使い方
今回説明に使うのはsoundcraft / EPM6、以前使ったNotepadより若干大きいアナログミキサーです。
Soundcraft ( サウンドクラフト ) / EPM6 アナログミキサー
■ EQ(イコライザー)

早速名前を出してしまいましたが、今回説明するのはこの部分です。この部分はイコライザー(Equalizer)、通称EQと呼ばれる部分です。音声信号の周波数特性を変更する音響機器(Wikipediaより)とのことですが、正直さっぱり。ちんぷんかんぷんですよね。
平たく言えば音の聴こえ方をガラっと変えてしまう便利な道具です。
ちなみにEPM6はつまみが4個ついています。上からHF(HIGH Frequency), MF(MID Frequency), LF(LOW Frequency)の3種類。「Frequency」は「周波数」って意味ですね。周波数は音の高さに関係するもの。つまり、HF = 高い周波数 = 高音って認識で大丈夫です。各高さのツマミをブースト(音量を上げる)したり、カット(音量を下げる)したりします。
たとえば、歌の練習をしていてなんとなく耳が痛い、キンキンしてしまうというときには音の高い成分(高域)が多く出てしまっており、これをうるさいと感じてしまっています。そんなときはHFをカットすれば良い、ということですね。
ミキサーによって調整できる音の高さ(周波数)は違います。EPM6はHFが12kHz、MFは可変、LFが80Hzです。ミキサーを選ぶときの指標の一つになります。
可変タイプは読んで字のごとく、調整する周波数を変えられるタイプです。MFの上のつまみは周波数150Hz~3.5kHzをつまみで選択可能。下のつまみでブースト/カットを調整します。
EPM6のように3つの周波数を調整できるものを3バンドEQと言います。ミキサーによってHF / LFのみの2バンドタイプ、HF / HMF / LMF / LFの4バンドタイプなど様々です。
下記はEQの設定を視覚的に見られるようにしたものです。これをイメージすると分かりやすいかと思います。
EQの設定イメージ

この図では、④のHFをブースト(ノブを右にひねる)、③のMFをカット(ノブを左にひねる)、①のLFをブースト(ノブを右にひねる)しています。
スタジオで練習する方の中には、常設ミキサーにEQが装備されていても、使い方がよく分からないという方もいらっしゃると思います。そんなときは、ゆっくりいじってみてください。ブーストしすぎるとハウリングする場合があるのでご注意を。
初めのうちは、基本的にEQはカットするものと捉えるのがコツです。無理にブースト、つまり増強させてしまうと音の質感が損なわれるどころか、他の音を邪魔したり、歪みの原因にもなってしまったり。録音だけでなく、ライブでも押さえておくべき大事なポイントです。
慣れてきたらブーストにも挑戦して、自分好みの最高の音を作ってみてください。
とりあえず分からなくなったら全部12時にすればフラットになります。安心してください。EQをいじって、音が変わった!!って思えた瞬間はとても楽しいですよ。
今回取り上げたEPMシリーズは初心者の方から中級者の方まで誰にでもとてもおすすめです。
ぜひ、自分の手で音をコントロールしてみてください。