ドラマーがまず最初に買う機材とは何でしょうか。
私はキックペダルもその最初の機材としてチョイスされやすいものの一つだと思います。
今回はそんなキックペダルから、ドラムブランドの定番中の定番と言っても過言ではないPEARLのDEMONシリーズを紹介していきたいと思います。
DEMONシリーズは2009年にリリースされたモデルであり、なぜ今更DEMONなの?と思う方もいらっしゃると思います。
私も初めて自分のペダルとして入手したのはP100TW、その後ダブルチェーンのEliminator P-2002Cに買い替え長く愛用してきました。
DEMONシリーズを初めて目の当たりにしたときはブラッシュアップされた新しいデザインや見慣れないダイレクトドライブに戸惑った思い出があります。
今回改めてじっくりDEMONシリーズのペダルに触れる機会があり、キックペダルとしての完成度の高さ、PEARL製品の安心感を思い出し、ついブログにしてしまっています。
前置きはさておき早速紹介に入っていきます。
DEMONシリーズは
ダイレクトドライブのDEMON DRIVE

チェーンドライヴのDEMON CHAIN

の2種類がラインナップされています。
先ずはDEMON DRIVEから見ていきましょう。

特徴は何といってもモデル名にも取り上げられているダイレクトドライブです。

まず何よりも最初に思うのは“メカメカしくてかっこいい”ということです。(笑)
チェーンよりもロスの少ないドライブ機構とDEMONシリーズに取り入れられているNiNjA ベアリングによって驚くほど軽い踏み心地で踏みやすいです。
今までDWの5000シリーズや9000シリーズ、TAMAのSPEED COBRAを愛用してきましたが、今まで踏んできたキックペダルのどれよりも反応が早く最初は戸惑いますが慣れれば、どのペダルよりも踏みやすく病みつきになります。
またフットボードの連結先である接続部を2通り変更することができ、フットボードの重さを調節できます。(Direct Link Adjustment)


この機能の仕組みは難しいものではありませんが、当時あった他社のダイレクトドライブのペダルにはない機能で、初めて触ったときに深く感銘を受けたのを覚えています。
デフォルトでは接続部が後ろになっているのですが前に変更することにより、もともと軽い踏み心地が更に軽くなり素早いアクションもしやすくなります。
さらにDAMON DRIVEはビーダーの根元にあるハブを前後に動かすことによりコントロール重視とパワー重視を選択できるBeater Stroke Adjustment機能が搭載されています。


これが結構便利!
チューニングキーで緩めてハブの位置をちょっとずらすだけなのに踏み心地が大幅に変わります。
個人的にはボルト側に近いポジションでハブを固定すると、遠心力でパワーのあるショットを踏みやすくなるのでこちらのほうが好みです。
続いてはDEMON CHIANの紹介です。

DEMONシリーズで共有パーツが多いため、パッと見た感じはDEMON DRIVEに似ています。

ですが、チェーンのペダルを使用してきた私からしてみたらこのドライブ部分に見えるチェーンで少しホッとしてしまいます。(笑)
チェーンを凝視するとEliminatorとの違いに気が付きます。
「DEMONのカムは1種類しか付属しないんだ。。」
Eliminatorを使用していた頃、色々なカムを使ってみて好みのセッティングを探る作業が結構好きだった私は微妙に落胆しましたが、実際に踏んでみて第一印象が逆転します。
少し試してみて何よりも感じることは「ダブルチェーンにしては軽い」ということです。
金属のカムなのに軽いな~と思っていたら、その理由がしっかりPEARLさんのサイトで説明されていました(笑)
「高精度で信頼性の高い真円のアルミダイカストホイールと、パワーをより伝えることのできるダブルチェーンを、耐久性を保ちつつ極限まで軽量化。チェーンドライヴ・アクションでは体感したことのない究極のライトフィーリングを実現。」
この軽量化されたカムによって軽い踏み心地を実現しているんですね。
しかしながら軽量化によってライトフィーリングを実現しながらも、チェーンペダルの特徴とも言えるチェーンのしなりや、いい意味でコンマ1秒遅れてくるペダルの追随性はしっかりと感じることができ、今までチェーンタイプを使っていた方でも違和感なく乗り換えられます。
またDEMONシリーズで共通のスペックとして、ビーターハブの位置を調節できるBeater Stroke Adjustmentや、フットボードの長さをロングとショートの2通りから選択し、好みによって変えられるDuo-deck Footboardもあります。各所の調整だけでEliminatorのカムを変えたときと同じくらいセッティングに振り幅をつけることができ、「カムは付属しないのではなくて変える必要がないんだな」と思わされるような完成度の高さです。
そしてツインペダルをチェックしてみるとドライヴシャフトがいかつい!
これはZリンク・ユニバーサルジョイントと呼ばれるもの。ジョイント部のガタを極限まで排除し、ツインペダルの左右のアクションを見事にマッチさせることができるドライヴシャフトです。

実際に触ってみると緻密かつ堅牢な作りが実感できます。 ドライヴシャフトの両端を持ち捻ってみてもほとんどガタつきを感じません。 意外とこの両端を持って捻ってみるとガタつくものが多く、このクオリティの高さには脱帽です。 これだけすごい機能が盛りだくさんである中、私が個人的に一番好きなのはここ!!

キックペダル側面にあるスプリングの張力を変更する箇所なのです。これが普通のペダルだとバスドラムに装着した後に緩みやすく、一回緩むと調整しにくい!
これ、同じ悩みを抱えているドラマーも少なくないと思うのです。このDEMONシリーズにはスプリングのテンションノブをロックして緩みを防ぐClick Lock Spring Tension機能がついています。
こういう痒いところに手が届くところを忘れないPEARL製品は色んな場面で重宝できますね!
駆け足での説明になってしまいましたが、いかがでしょうか!
このDEMON DRIVE、DEMON CHIANは、自分の好みのセッティングをより追及しドラマーの欲望を満たすことができる完成度の高いキックペダルであり、初心者のドラマーが最初のペダルとして選んでも間違いなくスキルアップしていけるペダルだと思います。