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現役バンドマンが語る ~ ピック その2 ~

2020-09-03

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

傷彦 & ホーリー 傷彦 & ホーリー

今日はベーシストからの視点でピックを弾き比べてみるということで・・・色々なタイプを用意してみました。

どれどれ…?

まずは、カタチの違いから見てみますね。所謂ティアドロップ型とオニギリ型ですね。左側がオニギリで右側がティアドロップですね。

クレイトンの定番のやつだね。ホーリーは、普段はオニギリ型を使ってるんだよね、たしか。

今はオニギリ型を使ってますけど、数年前まではティアドロップ型を使ってましたね。まずは、ティアドロップを久しぶりに弾いてみよ。 普段がオニギリなので、ホールドするのにちょっと違和感ですね・・・

分かる〜。

でも、速いフレーズは弾きやすいなぁ。

分かる〜。

やはり先が鋭角なので弦に対して振り抜きやすいんでしょうね。小回りが利くというか。

分かる〜。

では、オニギリを。やはり慣れているからか、ホールド感はこちらのほうがいいですね。

分かる〜。

今回それしか言わないつもりですか(笑)。オニギリ型は握りやすいというか。

オニギリだけに、ね!

…でも先端があそこまで鋭角ではないので、速いフレーズは遅くなりがちなのかな。しっかり握り込んでリズムを刻むのに向いてる印象ですね。これはギターでも一緒ですかね?

うん。ギターに関しては僕の印象だと、ティアドロップは単音弾きに向いてて、オニギリはコードカッティングに向いてる印象。 そして速弾き系ギタリストはティアドロップ使用率が高い傾向があるね。 (前回コラム参照

まぁ「慣れ」なんだとは思いますけど。 では、もう一つ三角なヤツも試してみましょか。これ、ベース始めた頃は結構使ってる人いましたけど・・・最近はあまり見ない気がしますね。

そうだね、最近見ない大型三角ピック。

ん・・・やはり大きすぎるかな。自分には。フレーズ弾くにはいいんですけど、ちょっと持て余す感じはありますね。

モンスターハンターで言ったら大剣、って感じだよね。

ちょっと何言ってるか分からないです。

一撃の破壊力に賭ける、って感じ!

…では次は素材違いで弾き比べてみましょう。左から、普段使ってるウルテム、セルロイド、トーテックスですね。

どれも今や定番の素材だね。

まずはウルテムですけど。 一応、人の爪に近い素材と言われてますね。 普段使ってるので、あまり分からないのですが・・・(苦笑) 一番無難な感じなのかなぁ?他と比べて落ち着いた音、という印象ですかね?

うんうん。ウルテムは光沢ありとマット仕上げのやつで音が違う感じがするなあ。マットの方が落ち着く感じ。

で、セルロイドですが、これは一番重心の低い音がするような気がしますね。アタックも結構強め・・・かな?

昔ながらの安心する音色。

で、トーテックス。これは表面がちょっとさらっとしてるので、滑りにくい・・・のかな?低音は一番出てる気がする。で、音も他より大きい気がするなぁ。

この3枚、厚さも微妙に違うからその影響もあるかもね。

では次は厚さで弾き比べてみましょうか。 今回は普段使いのウルテムで、0.8mmを中心に1.2mmと0.45mmを用意してみました。 これで、ヘヴィー(厚い)、ミディアム(普通)、シン(薄い)の弾き比べにはなるかな?では弾いてみましょう。

(一通り弾き比べ)

これ・・・どうですかね?違いって出てます?音抜けは、意外と薄いほうがいいような気もしますね。

うん。薄いと軽やかな印象。

で、弾いてる感覚からすると、厚みはタイム感に関わってくるような気がしますね。 厚いほうが、弦をすばやく振り抜くので立ち上がりも早いんですけど、薄いと弦に対してしなっちゃうので、どうしても立ち上がりが(感覚上)ちょっと遅れちゃうというか・・・

なるほど〜。それを利用して前ノリ後ノリを表現する人もいるかもね。

実際自分も、曲やバンドで、ピックの厚みを変えることもあるのですが、それはタイム感の調整だったりするんですよね。ちょっとだけアタックを遅らせたい時に普段より薄めのヤツ使ったり。

達人か!

ということで、色々弾いてみましたけど・・・やはり自分はウルテムの0.8mmかなぁ。今のところは、ですけどね。 なんかね・・・年を取ると段々と薄くなってはいるんですよね。 あれなんでだろな?体力的なことなのかな?(苦笑)

求める音が変わってきてるんじゃない?軽やかでアタックの強すぎない音。

せっかくなので、傷彦コレクションからも弾いてみていいですか?

オーケイ!

これは・・・全てベーシストのモデルかな?

そうそう。

やはりカタチはオニギリが多いのかなぁ?

その傾向は感じるね。

うわっ・・・同じように見えて、音が微妙に違いますね。

そこがアーティストのこだわりなんだろうねえ。

うーん・・・この中だとBUCK-TICKのU-TAさんのモデルが好みかなぁ。 結局は自分が使ってる厚みに一番近いからだとは思いますけど(苦笑) 自分が拘るところは、やはり厚みみたいですね。それで音もタイム感も変わってくるもんなぁ。

なるほど!

全体的には、カタチが弾き心地を左右して、素材と厚みが音を左右する印象ですね。

ピックも奥が深いねえ。そう、すべては?

愛ゆえに!

傷彦 & ホーリー

一風変わったギター・ベース・エフェクターを愛する二人の現役バンドマンの対談形式でお送りしていきます。

傷彦(kizuhiko) 最後のグループサウンズ、ザ・キャプテンズのリーダー。
website www.thecaptains.jp
twitter https://twitter.com/captains_kizu

ホーリー(horry) ナショヲナル、らいむらいと、Sバのベーシスト。
website www.nacional.jp
twitter https://twitter.com/headless_bass

 
 
 
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