
皆さんこんにちは。先日とても悲しいニュースが入ってきました。コロナウイルスの影響による全日本吹奏楽コンクールの中止です。自分自身もこのことは悲しい限りですが、こんな時期だからこそ自分の楽器、または一緒に演奏している楽器についてもっと深く知りませんか?そして、その知識を踏まえたうえでまた楽しく演奏できる日々を待ちましょう!
本日は、吹奏楽、オーケストラなどでもひときわ目立つ存在である「トロンボーン」の成り立ちについて探っていきたいと思います!
1、どうしてトロンボーンが生まれたの?
金管楽器の祖先は新石器時代には既に存在していたといいます。およそ一万年前に生まれていたというから驚きですよね。しかし、この時の楽器はトランペットとも、ホルンとも言い難い形状をしています。その後、トランペットというものの基礎(この時点ではバルブの仕組みがなく、ただ口元で音程を変え倍音で演奏していた)が確立し始めた時、音程を変化する仕組みとしてスライドが取り入れられました。現在では、スライドトランペット(ソプラノトロンボーン)として姿を残しています。しかし、今とは奏法が違ったようです。ここから長い時間をかけ、私たちの見ている楽器になっていると考えると、感慨深いものがありますね。
2、どうして神の楽器?
「トロンボーンは神の楽器なんだよ」なんてことを耳にしたことがある人も少なくないのでは?これは嘘ではなく本当なのです。トロンボーンというものが確立し始めた時、その出番はもっぱら教会などでの宗教音楽の演奏でした。時代的には、バッハが活躍していた時代です。そのころから「トロンボーンは神聖な楽器である」といわれるようになったのです。そのため、この時代に作曲されたオーケストラ曲ではトロンボーンのパートが存在しません。トロンボーンをオーケストラに取り入れたのはベートーヴェンの第5番「運命」が発祥だそうです。「神の楽器」のトロンボーンを俗音楽のオーケストラに取り入れたというのは、その当時かなり画期的で話題になったそう。その風潮が残っているのか、そのあとに作られた曲でもトロンボーンの出番は少なめです(ものによっては楽章丸々休みだったりします)。

3、トロンボーンってどれほどの種類があるの?
皆さんがトロンボーンといわれて思い浮かぶのは、テナートロンボーン(テナーバストロンボーン)、またはバストロンボーンでしょうか。
実はトロンボーンには、
ピッコロ・トロンボーン
ソプラノ・トロンボーン(スライド・トランペット)
アルト・トロンボーン
テナー・トロンボーン(テナーバス・トロンボーン)
バス・トロンボーン
コントラバス・トロンボーン
の六種類に加えて
バルブ・トロンボーン
スーパーボーン
マーチング・トロンボーン
などスライドではなくピストンがついていているものまであります。
一般的にオーケストラなどで使わるのは、テナー、バスです。しかし、アルトやコントラバスが使われることも稀にあります。(例えばアルトならベートーヴェン第九番、コントラバスならワーグナーのワルキューレの騎行など)ちなみに、吹奏楽の定番曲ディープパープルメドレーのある版では、バルブ・トロンボーンのパートがあるそうです。ぜひ機会があれば確認してみてください。この通り、たくさんの種類の楽器があるのもトロンボーンの魅力かもしれませんね。
最後まで見ていただきありがとうございました!
本日はトロンボーンについて探ってきました。こうやって楽器について調べてみるのも面白いものです。是非このたくさん時間がある機会に、自分の楽器について知識を増やしてみてください!!
Music never stops!