八田です。
今回は初心者の方が最初に買う一台としてぜひお勧めしたいTAMAの定番人気スネア、そうる透プロデューススネアについてご紹介したいと思います。
TAMA / NSS1455
ドラマーの方なら知らぬ人は居ないであろうスーパードラマー、そうる透さんのスネアドラムにして発売と同時にビギナーからベテランまで幅広い層の方々に支持されているスネアドラムのベストセラー商品ですね☆
しかしこのスネア、実は原型となったモデルが存在していた事は意外と知られておりません。
TAMAの2003年カタログにそのスネアが載っていますので抜粋。

拡大してみましょう。

ご覧の通り、外観はそっくりですよね?
このスネアは海外の某凄腕メタルドラマーさんが当時、使用しておられたのを記憶しています。
爆音の中でも埋もれない「パコーン!」という縦に抜ける強烈なスネアサウンドに、当時の私は「楽器って値段じゃないんだ…」と衝撃を受けたのを鮮明に覚えております。
この時点で、既に高い完成度を誇っていたこのスネアをそうる透さん監修の下、オールジャンルに対応出来るように改良したのが、そうる透プロデューススネアなのです。
そうる透プロデューススネアと前述の原型となったスネアとの違いについて
そうる透プロデューススネアには上下エッジ内側へのシリコン充填に加えて、上下のヘッドがREMO製に、スナッピーが廉価なスナッピーからスタークラシック用の高級な物に変更されています。
なので、一見するとそうる透プロデューススネアの本体価格28000円が割高に見えますが、決してそうではなく購入者が後で廉価パーツを高級パーツに買い換えなくて済むように最初から全てセットされているといった感じです。
本体価格21000円にREMOヘッド2枚、スナッピーを変更した上で、追加でシリコン充填工賃を加えたらそうる透プロデューススネアの値段くらい掛かりますもんね。
幅広い音楽ジャンルをカバー出来る
原型モデルはロックやメタルに適したソリッドでパワフルな鳴りが特徴でしたが、そうる透プロデューススネアはシリコンを充填した事で金属スネア特有のヒステリックな高域の鳴りが抑えられ、ロック、J-POP、吹奏楽、演歌など幅広い音楽ジャンルに対応出来る楽器に変化しております。
精度の高いテンションボルトを採用する事により、安価な価格帯でありながら、高級価格帯スネアと同等のチューニングのしやすさを実現。
初心者、上級者問わず快適に音作りが楽しめます。
そして、低価格帯スネアの場合にコスト削減のために簡素化されがちなテンションボルトのワッシャーですが、高級シリーズ「スタークラシック」と同じHold Tight™ Washers SRW620Pを採用。
TAMA / SRW620P
ラバーリングの弾性でリムショットの衝撃を吸収。プレイ中のチューニングを安定させるワッシャーでオープンリムショットを多用するロック系の曲を演奏する方にも安心してお使い頂けます。
良心的な価格設定
まずこの価格での発売自体、衝撃的ですが、さらに深く掘り下げて細部のスペックまで確認すればするほど、いかにこのスネアがコストパフォーマンスに優れた素晴らしい楽器であるかが分かるかと思います。
これだけの細かい配慮がなされている上に、
このスネア…
メイドインジャパンなんです。
TAMAのものづくりに対するこだわりを感じずにはいられないですよね。
値段に反するリッチな音色
実際、そうる透さんは天童よしみさんのツアーの際に、このスネアをスターシリーズドラムセットと一緒に使用されています。
TAMAの最高級シリーズであるスターシリーズと一緒に使用しても、チープさを微塵も感じさせないその素晴らしい音色にドラマーの方なら、ただただ衝撃を受ける事と思います。
他社製品の話になりますが、あの菅沼孝三先生も「手数セッション」全国ツアーの際に、ご自身のシグネチャーモデルではなく、YAMAHAの廉価なSTEAL製スネア(シェルに絞りの無いタイプ)をウッドフープに換装したものを愛用しておられました。
楽器の値段に左右されず、その現場で必要とされている音を最優先で考え、導き出した結果と言えます。
スティールスネア=安物という先入観を持たれている方も居られますが、楽器の良し悪しは必ずしも値段の高さに直結するというわけではありません。
これら上記理由から、私が初心者の方に「安価で良質なスネアドラムは無いですか?」と質問された場合、このそうる透プロデューススネアドラムをお勧めします。
とてもお求めやすい価格のスネアですのでビギナードラマーさん、ベテランドラマーさん問わず、一家に一台いかがでしょうか?