著者プロフィール
あちゃぴー
楽器メーカーで楽器開発していました。楽器は不思議な道具で、人間が生きていく上で、必要不可欠でもないのに、いつの時代も、たいへんな魅力を放っています。音楽そのものが、実用性という意味では摩訶不思議な立ち位置ですが、その音楽を奏でる楽器も、道具としては一風変わった存在なのです。そんな掴み所のない楽器について、作り手視点で、あれこれ書いていきたいと思います。
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u-he Bazilleはセミモジュラーシンセというカテゴリーのソフトウェアシンセです。 今回はモジュラーについて見ていきたいと思います。 モジュラーシンセ 初期のシンセはモジュラーシンセと呼ばれ、モジュールという単位で
カシオ PD音源(Phase Distortion) Bazilleの4基のオシレータに搭載されているPD音源についてです。 FM音源を採用するソフトシンセはたくさんありますが、PD音源の採用は少数派です。 多くの人にとって馴
ソフトウェアシンセ u-he Bazille を紹介します。 2009年にアルファ版リリース、正式リリースは4年後の2013年でした。 かなりじっくり育てた印象があります。 それから12年間、大幅な仕様変更は行われず見た目もそのままを維持し
今回は具体的な例を使って、解説していきます。 ウェットにトランジェント調整 ウェットに対してローパスフィルターをかけるのは普通ですが、MFM2ではさらにトランジェントの調整が可能です。 籠らせずに、アタックだけを
多くのプラグインが自動化、ブラックボックス化されていく中、u-heのプラグインは基本的にマニュアル式で、ひとつひとつの意味を知らないと、思い通りに扱えないようになっています。 基礎的な知識と学習が必須というわけです。 時代と逆行しているよう
u-he TWANGSTROMは、プラグインとしても珍しいスプリングリバーブです。 スプリングは「ばね」を意味していて、文字通り「ばね」を使って残響を得ていました。 元々スプリングリバーブは小型軽量安価を重視した結果、品質を犠牲にして誕生し
u-he COLOUR COPYはBBD(Bucket-brigade device)をエミュレートしたディレイ・プラグインですが、u-he社としては比較的素直な作りをしていて、マニアックすぎない扱いやすいディレイを目指したようです。比較的
M/S(Mid/Side)処理 PRESSWERKにはMid/Side処理ができます。これは多くのEQやコンプに搭載されている古典的な機能です。ただし正確に理解して使いこなすとなると厄介な機能でもあります。ここでは基本的なMid/Si
コンプの基本は多くのサイトや動画などで解説されていますので割愛します。 ここではPRESSWERKならではの特徴を紹介したいと思います。 PRESSWERKは手動操作 PRESSWERKは昔のアナログコンプを拡張したよう
PRESSWERKは、歴代アナログコンプの詰め込んだようなコンプです。 使うに当たって、歴代コンプの構造と特徴を知ることは有用です。 以下に各動作原理において、代表的なコンプを時系列で並べてみました。 (画像は権利関係でプラグインのスクリー
プラグインエフェクトの中でコンプ(コンプレッサー)はEQと並んで人気カテゴリーのひとつです。 多くの場合コンプはDAWに付属されていますが、使用頻度が高く、サウンドに影響が出やすいため、あえて別売りのコンプを導入している人は多いと思います。
テープエミュレータのSATINには、オープンリールとしての基本機能の他に、テープ・ディレイとテープ・フランジングという飛び道具的機能が備わっています。 しかし、これらの機能は元々オープンリールを改造したり、工夫することで得られていた伝統的な
今回はNR(ノイズリダクション)のdbxについて解説します。 SATINにはdbx Iとdbx IIが搭載されていますが、名称をそのまま使うことが出来なかったようで、dbxではなくuhxという名前に置き換わっています。 dbxは社名で、19
SATINにはテープエミュレータとしては珍しく、以下のNR(ノイズリダクション)を搭載しています。 NRとはテープのヒスノイズを軽減するための回路です。 SATINでは名称がCompanderとなっていますが、その理由は後述します。
今回解説するRepro Head(s)部は、再生用ヘッドの物理属性を制御するパラメータで、オープンリール実機にスイッチやノブとして搭載されているわけではありません。 他パラメータと複雑に連動するものが多く、マニアックな技術的内容となっていま