ここから本文です

Billy Sheehan流PUカスタムーエポキシコーティングで弾き心地UP

2026-01-19

Theme:sound&person, sound

ベースの名手として知られるBilly Sheehanは、自身の演奏スタイルの秘密の一つに「ピックアップ(以下PU)の上で弾く」ということを挙げています。

PU上で弦を弾くことにより、PU自体がいわばフィンガーランプのような役割を果たし、指の沈み込みを防ぎながら安定したタッチを実現することができます。その結果、速いフレーズでも粒立ちが揃いやすく、無駄な力を使わずに演奏することが可能になります。

さらにBilly Sheehanは、このPU表面をエポキシ樹脂でコーティングすることで、より理想的な高さと滑らかな弾き心地を実現していました。エポキシでコーティングされたPU表面は段差がなくなり、指の引っかかりが減るため、フィンガリングのストレスが大幅に軽減されます。

また、PUを樹脂でコーティングすることにはノイズ対策としての効果もあります。
通常、ボビンが露出しているPUでは、弦が強く振動した際や演奏フォームによっては弦とボビンが接触し、いわゆる「カチッ」という不要なノイズが発生することがあります。エポキシ樹脂で表面を覆うことで、こうした物理的な接触を防ぎ、安定したサウンドを得ることができます。

そこで今回は、筆者が所有しているPJベースに搭載されたPUにも、このエポキシ樹脂によるPUカバーコーティングを実際に施してみました。
施工自体はシンプルで、特別な工具も必要ありません。DIYカスタマイズとしては比較的ハードルが低く、演奏性にも大きな変化が期待できるため、ぜひ参考にしていただければと思います。

用意するもの

  • PUカバー × 2
  • 2液性エポキシ接着剤(エポキシ樹脂)

PUカバーは、お使いのPUに適合するサイズ・形状のものを用意してください。

⇒ ベース用ピックアップカバー 一覧

エポキシ樹脂については、画像のような主剤と硬化剤が一体になったタイプが扱いやすくおすすめです。

混合の手間が少なく、分量ミスのリスクも減らせるため、初めての方でも安心して使用できます。硬化時間や透明度も製品によって異なるため、用途に合ったものを選びましょう。

作業手順

まず、PUカバー表面の汚れや油分をしっかりと取り除きます。
汚れが残っていると樹脂の定着が悪くなり、硬化後に剥がれやすくなる原因になります。アルコールや中性洗剤などで軽く拭き取っておくと安心です。

次に、ボビン穴から樹脂が垂れ落ちるのを防ぐため、PUカバー裏側から養生テープなどで穴を塞ぎます。この工程を省くと、樹脂が内部に流れ込み、後の調整が非常に大変になるため、丁寧に行いましょう。

準備が整ったら、エポキシ樹脂をPUカバー表面に塗布していきます。

塗り方のコツとしては、表面に「の」の字を描くように樹脂を乗せていく方法がおすすめです。エポキシ樹脂は粘性のある液体のため、表面張力が自然に働き、多少ラフに塗っても均一に広がってくれます。そのため、初心者の方でも比較的扱いやすい素材と言えるでしょう。

樹脂はやや多めに塗布しておくと、後から高さ調整がしやすくなります。ただし、あまりにも盛りすぎると垂れてしまう可能性があるため、「ギリギリ垂れない程度」を目安にすると良いでしょう。

塗り終えたら、エポキシ樹脂の説明書に記載されている通りの時間、しっかりと硬化させます。

この間は触らず、水平な場所に置いておくことが重要です。焦って次の工程に進むと、表面に指紋が付いたり、歪んだ状態で固まってしまう原因になります。

完全に硬化したことを確認したら、PUカバーを取り付けます。
PU表面がエポキシ樹脂で覆われているため、ボビンはPU表面から飛び出さない位置まで下げてください。ボビンの高さ調整ができない構造の場合は、PUカバー裏面のボビン穴部分から樹脂を削り、ボビンが収まるように調整します。

PUカバーをPUに装着できたら、ベース本体に戻します。

エポキシ樹脂の厚み分、ボビンと弦の距離が離れているため、PU全体の高さはやや高めに設定するのがおすすめです。音量やアタック感を確認しながら、好みの位置を探していきましょう。

もし樹脂と弦が干渉する場合は、紙やすりなどを使って樹脂を少しずつ削り、高さや形状を調整してください。エポキシは削りやすいため、微調整も比較的簡単に行えます。

実際にやってみた感想

今回が初めての施工でしたが、想像していたよりもずっと簡単に作業することができました。
エポキシ樹脂は表面張力のおかげで、角の部分も自然と丸みを帯びた状態で固まり、仕上がりも非常に良好です。

今回施工したPUは、Billy Sheehanが実際に使用していたことで知られるDiMarzio Model Pです。

DIMARZIO ( ディマジオ ) / DP122 BLACK Model P

DIMARZIO ( ディマジオ ) / DP122 BLACK Model P

このPUは非常にパワーが強いですが、エポキシコーティングによってボビンと弦の距離が少し離れたことで、出力がわずかに抑えられ、結果として扱いやすいサウンドになりました。

演奏性の向上はもちろん、タッチが安定し、速いフレーズでも無駄な力を使わずに弾けるようになった点は大きなメリットです。また、PUカバーを交換すれば元の状態に戻すこともできるという点でも安心感があります。

フィンガーランプを試してみたいけれど見た目を変えたくないという方には、非常におすすめできるカスタマイズです。
気になった方は、ぜひ一度トライしてみてはいかがでしょうか。


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
投稿についての詳細はこちら

kouhei

千葉県出身。ギタリスト兼ベーシストとしてロックを中心に様々なジャンルを演奏するマルチプレイヤー。またDTMにも精通しており、ドラムプログラミングやBGM制作、カラオケ音源制作なども手掛ける。
Twitter https://twitter.com/ike_kohei
Instagram https://www.instagram.com/ike_kohei_gt/
サウンドナビ 記事一覧

DIMARZIO / DP122-BK

DIMARZIO

DP122-BK

¥17,300(incl. tax)

Bass pickup, Model P, black

Rating00000

ブログ有り

在庫あり

Qty
 
 
 

Categories

Translated articles

Calendar

2026/1

  • S
  • M
  • T
  • W
  • T
  • F
  • S
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31

Search by Brand

Brand List
FACEBOOK LINE YouTube X Instagram TikTok