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【やってみた】ベースのフレットレス加工

2021-05-10

Theme:sound&person

参考記事はこちら⇒『Playtechで遊ぼう~ベースのフレットレス加工~Cheena著』

GWいかがお過ごしでしたか。私はスタジオ練に入る以外は自宅に引き込もっていました。
さて、BassVI狂ことCheenaさんが冒頭の記事を投稿されていますが、これは実際に素人の私がベースのフレットレス加工に挑戦してみた記録です。

といっても、私が作業したのは昨年のGWの話であり、Cheenaさんの記事が書かれたのはそのあとになります。順番が逆になりますが、併せて読んでいただけたらと思います。

まず結論としては、

  • フレットレス加工自体は可能(ただし、クオリティは求めないものとする)
  • コーティングは不可能ではないが難易度が高い

という感じでした。では順に話を進めていきます。

【楽器を買う】

近所の某チェーン店で購入しました。安価なジャズベースタイプで5千円。
調整済みとの記載でしたが、ネックはかなりの順反りでロッドの穴に埃が詰まっていました。絶対調整してないでしょ……。まあそのあたりは気にせず。

【器具、材料を買う】

必要な器具等を紹介しながら、実際行った作業について記載していきます。

1.「喰い切り」

どうやらフレットを抜くためにはこれが必要とのこと。Cheenaさんの記事によるとニッパーでも代用できるらしい。当時家にいずれもなかったため、まずはこれを購入するとこから……だったのですが、休みの終わりが近く、とにかく早くフレットをぶち抜きたい……そんな衝動に駆られ、なにかそれっぽいものがないか探したところ、見つけたのは「マイナスドライバー」。
まあ、いけるやろ、と試しにやってみました。結論から言うといけました。ただし、喰い切りなどに比べるともちろん厚みがあるため、かなり指板を傷つける結果となりました。Cheenaさんの記事では「指板はマスキングすべき」としっかり記載があります。マスキングしていても多分えぐっていましたが。とにかくフレットは抜けました。
調べていると指板を湿らせて指板割れを防いだり、フレットを温めて接着剤がとれやすいようにすることが多いようです。フレットを抜いた状態がこちら。

2.溝埋め用材

私はネジ穴を作り直すときなどに使用する木部パテを使用しました。ただし、ちゃんと木材(メイプル板など)を使用しないと強度が落ちるらしいので注意。今回は手軽なほうを選択しました。その状態が次の写真。指板が欠けたところもパテで埋まりました。

3.サンディングブロック・紙やすり

続いてサンディングです。けっこう根気がいります。
今回使用したベースのように、ロッドに余裕がなくなっているような場合は、ここの過程で指板を調整して、余裕をもたせることができるらしい。理屈はわかるのですが、正直これについては素人では難しいと思います。今回はとりあえずロッドを回してストレートにし、その状態から溝埋めとサンディングを行いました。この過程をサボると音詰まりなどのトラブルの元になるので、根気よく丁寧に。Cheena氏は目詰まりしたやすりで無理して火傷したっぽいですね。無理やりは禁物。
作業後が次の写真。結構それっぽくなって達成感があります。マイナスドライバーで付けた傷痕にむしろ愛着を感じる。

4.棒やすり等

フレットを抜いた分弦高が上がっていますので、ナットを削って調整します。
弦を張ってブリッジ等含め調整し、問題なく弾けたら完成。ビビりなど発生したらすり合わせを再度行います。

とまあここまででひとまずフレットレス加工は完了。弾いてみたところ、ちゃんとフレットレス独特のビョウン?ブァーン?といった音がしました。つまりDIYもしたことのない私でも一応はフレットレス加工は可能という結果でした。

ここで終わればよかったのですが、もともとこのベースをフレットレスとして運用する予定はなかったため、当初の予定通り指板コーティングに挑戦してみることにしました。

5.水平器、エポキシ、ネックを固定する何かしらの台(以下かなり雑な作業)

コーティングにはクリスタルレジンという製品を使用。水平器はなんでもいいのですが、失敗したくない場合は台はしっかりしたものを使用することをお勧めします。私はHERCULESのメンテナンス用ベッドを2つ購入し使用しましたが、もっとしっかり固定できるもののほうが賢明です。 
指板周りをマスキングテープで囲い壁を作り、そこにコーティング剤を流し込みます。いくつかの記事を参考に作業したのですが、この壁づくりが不器用な私にはちょっとよくわからず……以外に難しいんですこれ。囲うだけだと思って囲ってみたらぐにゃっと曲がったりしてなかなかうまくいかず。板とか入れるんですかね。いろいろ試行錯誤し、剤を流し込んだところがこの写真。

流し込む前に材を温めて気泡を抜いておく必要があったみたいですが、その過程をすっ飛ばしたことで硬化後あのツヤツヤは得られず、気泡だらけとなりました。
さらにはネック軸方向の水平は確認していたものの、垂直方向の水平は確認しておらず……。斜めに硬化しているため、やすりを頑張ればまあなんとかなるのでしょうが、そこまでの労力を割く気にはなれませんでした。一応やすりで削ってみましたがめちゃくちゃ時間がかかるんですよ。その後ナットをいじくったりやら、なんやらしていって次第に崩壊していき、結果としてコーティングは失敗に終わりました。

【まとめ】

単にフレットレス加工をするだけであれば可能は可能です。
Cheenaさんの記事の感想を見ると「フレットレス加工は自分でやるべきではない」みたいな意見も目にしましたが、『Playtechというお手軽価格で購入できるベースで自分で加工して遊んでみよう』という記事であるわけで、そもそも趣旨が違ってくると思います。クオリティを求めるのであればプロに依頼してください。
コーティング作業は難しいです。私の場合、集中力がなくなりミスを重ねたのもあります。挑戦される場合はちゃんとした道具を使い、一つ一つの作業を丁寧に行わないと私と同じ目に合いますので注意してください。


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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就職後に新しい趣味が欲しくなり、2018年にベースを始めました。独学でコツコツ勉強しながら続けています。スリーピースバンド『4/3号線』ベーシスト。といっても現状はただの練習のためのコピバンですので、オリジナル楽曲制作が当分の目標です。最近ギターとドラムも始めました。
twitter https://twitter.com/L_bass0213

 
 
 

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