スケールとは、音を高さの順にならべたもの = 音階のことを指します。メロディやギターソロを構築する基盤となり、知っておけばアドリブの引き出しを増やすことにも繋がります。とはいえ、初心者の方やこれからスケールを覚える人にとっては、どのスケールを覚えればいいのか、実際に使えるのかわからない!という人も多いのではないでしょうか!?
そこで今回は、サウンドハウススタッフに好きなスケールや、手癖のように使ってしまうスケールをアンケート!代表的なポジション図と共に紹介していきます!
■ マイナー・ペンタトニック・スケール

※※以下はナチュラル・マイナー・スケール

今回のアンケートで最も回答率の高かったスケール。ナチュラル・マイナー・スケールから第2音と第6音を抜いたスケールです。ロックやブルース、ジャズなど様々なジャンルで使われる、ギタリストなら必ず覚えておくべきスケールだと言っても過言ではない存在です。
■ ブルース・スケール

先ほどのマイナー・ペンタトニックの発展版と言えるのがこのブルース・スケール。マイナー・ペンタトニック・スケールに、不協和な響きを特徴とする「♭5(三全音)」をつけ足したスケールです。♭5のポジションは図上で、赤色で示した箇所になります。音を伸ばすときはこの♭5を避けるようにするとベターです。
■ ハーモニック・マイナー・スケール

ナチュラル・マイナー・スケールの第7音を半音上げたスケール。第7音とルートの間が半音になることで、ルートに戻ってきたときの終止感が強くなるのが特徴です。ヘヴィメタルなどでよく用いられ、特にイングヴェイ・マルムスティーンをはじめとするネオクラシカル・メタル系のギタリストには必修フレーズと言えます。
■ ドリアン・スケール + ♭5

こちらは筆者が手癖的に使っているスケール。ナチュラル・マイナー・スケールの第6音を半音上げた「ドリアン・スケール」に、ブルース・スケールでも登場した「♭5」をつけ足したスケールになります。気に入って使っている理由としては、まず第4音を取っ払って見た場合ハーモニック・マイナーの派生形として見ることができる点(図内の黒枠のポジション)。もう一つは、3弦から1弦を同じ運指で弾くことができる点です(図内の赤枠のポジション)。特に後者のポジションは3弦から1弦へ駆け上るような速いフレーズも弾きやすく、ロックギタリストだとポール・ギルバートもよく使うパターンです。
■ リディアン♭7・スケール

今回アンケートした中で最も変態性を感じさせる回答だったのがこのスケール。ナチュラル・メジャー・スケールの第4音を半音上げ、「#4(三全音)」にした「リディアン・スケール」から、さらに第7音を半音下げることでできるスケールです。メロディック・マイナー・スケールの派生形として見ることもできます。スケールの特徴音である「#4」と「♭7」、それにコードトーンである「ルート」と「M3」を中心に弾いてみると独特な雰囲気を出せるのではないでしょうか。それぞれの音は図内で赤色にハイライトしています。
以上5種類、サウンドハウススタッフの手癖的スケールでした。
スケールを覚える・使うときにポイントとなるのが、その音がスケール内で何度の音なのかを理解しながら演奏することです。これが理解できれば、一つのポジションを別のキーに応用したり、アドリブでもきれいにメロディを着地させたりできるようになります!各ポジション図ではルートを二重丸で表記しているので、そこも踏まえながら復習してみてください!