サウンドハウスのオリジナルブランドCLASSIC PROから初となるハイ/ローインピーダンス対応、超小型ラインアレイ・スピーカーが発売されました。
まず、はじめにラインアレイ・スピーカーについてご紹介したいと思います。
ラインアレイ・スピーカーは、複数のスピーカーユニットを縦に一直線に配置し、簡単に言うと「幅広いエリアに均一で明瞭なサウンド」を届けることが得意なスピーカーです。音の広がり方が一般的なポイントソース(点音源)タイプのスピーカーとは違い、ラインアレイ(線音源)タイプのスピーカーは、水平方向に広く、垂直方向に狭いという特徴があります。そのため、天井がそこまで高くない場所や、反響の大きな空間での使用において、余計な残響音を最小限に抑えることにより、遠くまで明瞭な音声を提供できます。
では、「CSC403」「CSC803」の魅力について語っていきたいと思います。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CSC403 ラインアレイスピーカー
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CSC803 ラインアレイスピーカー
1. 超スリムでコンパクト
CSC403、CSC803は、どちらも横幅わずか9cmというスリムさ。
小さいということはシンプルにスピーカー自体が目立ちにくいため、インテリアを邪魔しないというメリットがあります。加えて、ホワイトというカラーは、多くの色に対して馴染みやすいだけでなく、清潔感を求められる空間にもお薦めです。

2. 作りがしっかりしている
CSC403、CSC803のエンクロージャーは、木製でも樹脂製でもなく、錆止め塗装されたアルミ合金が採用されています。持ってみるとズシリと適度な重量があり、安心感があります。また、ホコリや衝撃からスピーカーユニットを保護する1mmメッシュのスピーカーグリル。こちらも実際に見てみると、かなり目が細かく、内側から布地が貼られているため、さらに安心感が高まります。

あまりの細かさに、じっと見続けると変な感覚になりますw

少しザラッとした仕上げになっています。

iPhone XRを載せてみました。スリムさ、コンパクトさが伝わると思います。
3. 音がとにかくキレイ
フルレンジ・スピーカーのサイズは1個あたりが3インチと小さいため、ライブで使用するPAスピーカーのような分厚い低音というのはさすがに出せませんが、その分スッキリとしたサウンドキャラクターとなっています。女性ボーカルの曲を聴いてみたのですが、全帯域がバランス良く鳴っているため、長い時間聴いていても聴き疲れしませんでした。居心地の良い音と明瞭さが求められる空間には相性抜群です。
4. カバーエリアが広い
CSC403のカバーエリアは、水平140°x 垂直V+18°~-27°
CSC803のカバーエリアは、水平150°x 垂直V+12°~-24°
となっています。お気づきの方もいるかもしれませんが、垂直の範囲が水平を0°として上下に同じ角度ではないんです。これにより、より聴衆に向けたセッティングが可能です。
実際にスピーカーの正面に立ち、スピーカーを左右に振ってみたところ、「右向いているな、左向いているな」という正面からズレる感覚が一般的なスピーカーと比べて感じにくいなと思いました。また、どれくらい遠くまでいけるのかと思い、オフィスで実際にスピーカーから音楽を流して、歩きながら徐々に距離を取っていき、最終的に25mくらいまで離れてみたところ、見事にしっかり良い音が届いてきました。このスリムなボディから、こんなに幅広な音が出てきたことにシンプルに驚きです。

ちなみに使用したパワーアンプは、CLASSIC PROの手の平サイズのパワーアンプ「DCP30mini」。定格出力11W+11W(8Ω)でも十分な音量で鳴らすことができました。
5. ハイインピーダンス、ローインピーダンスの両方に対応
お使いのパワーアンプがどちらのタイプでもCSC403、CSC803なら背面にあるマルチタップトランスを回すだけで対応できます。ハイインピーダンスで使用する際にW数を切り替えるときも、スピーカーケーブルの結線箇所を変更しないでも良いというメリットもあります。回すときは少し厚めのマイナスドライバーがお薦めです。

接続端子はフェニックスタイプ(ユーロブロック)を採用しています。

これは下から見た図です。この銀色部分をマイナスドライバーで回して挿し込んだスピーカーケーブルを締め付けて結線します。

ケーブルの横にある銀色部分を回すと、コネクターをスピーカーに固定することができ、脱落を防止することができるようになっています。
6. 標準で壁掛けブラケットが付属
ベース部分を壁面に固定して、スピーカー側につけた金具をひっかけるだけで簡単に設置できます。角度を水平から下向きに4段階(0°~12°)で調整することができるため、狙ったエリアに向けることが可能です。

左側がスピーカー側、右が壁面側となります。

こんな感じでスライドさせます。

いかがでしたでしょうか。
コンパクトなスリムタイプのラインアレイ・スピーカーCSC403、CSC803は、明瞭で心地よいサウンドが求められる店舗BGM、会議室や学校の教室、結婚式場などの音楽再生やプレゼンテーションにおすすめの1本です。ちなみに個人的には自宅のテレビ用スピーカーに使ってみたいなと考えています。家族の許しが出ればですが(笑)2x4の木材を使って左右にセットすれば、リビング全体でステキなサウンドを楽しめるのではと画策しています♪