トーク撮影をグレードアップする
かんたん接続のオンカメラ・モノラルマイク
MKE 200
いまや様々な機器で動画を撮影することが当たり前になっていますが、カメラやスマホのマイクは音質がケアされていないことも多く、後からの音質補正も限界があります。動画の音がよく聞こえるというだけで信頼性は向上し、動画への没入感が強くなります。
インタビューの声だけでも高音質化して聞き取りやすくしたいというニーズに最適な製品がSENNHEISERのMKE 200というカメラ用のマイクです。
3.5mmマイク入力のあるカメラやスマホに対応。
品質へのこだわりを感じさせる上品なパッケージを開封すると、収められたMKE 200とともに使い方がイラストで書かれています。
箱を開けると説明図が書かれている
最近は安価なノーブランドの収録関連グッズを入手することができますが、パッケージや説明を簡略化したものも多く見受けられます。しっかりした説明や質の高いパッケージからも安価な製品とは違いを感じることができます。
同梱されているのはマイク本体とウインドジャマー、カメラとの接続ケーブルが2本と専用ポーチです。
パッケージの中身
接続ケーブルが2本あるのはカメラ用とスマホ用で異なるケーブルが用意されているためです。カメラ用は3極、スマホ用は4極の3.5mmミニジャックです。
スマホ用のケーブルには「SMARTPHONE」と書かれている
ポーチが便利で、付属品をすべて収納することができます。カメラバッグに気軽に入れておけるサイズなので、常時持ち運ぶと良さそうです。
付属ポーチにすべて収納できる
DSLRに接続、誰でもできる簡単セットアップ
筆者映像屋さんではないので機種が古くて恐縮なのですが、CANON EOS KISS X5というカメラに装着してみました。まずはMKE 200をカメラのシューマウントに装着。スライドして取り付け、ダイヤルを回して固定します。
DSLRのシューに取り付け
次にケーブルの接続ですが、MKE 200側の接続部はロックがかかるようになっています。外れないコネクターのような気がしたのですが、ウインドジャマーをつけてみると納得。ウインドジャマーを装着するとコネクターが全く見えなくなり、正しく装着されているか目視できなくなります。ロック式であれば隠れた状態でも安心して使用できます。
ロック式なので目視できなくても安心
逆側はカメラのマイク入力へ。このカメラの場合は左側面の蓋を開けるとマイク入力端子があります。
カメラ側のマイク端子へ
これで準備は完了。このカメラでは外部マイクが接続されると自動的に外部マイクに切り替わるようです。
マイクを接続したら入力レベルを調整します。良いマイクもレベルオーバーで歪んでしまっては元も子もありません。レベルが小さくても聞き取りやすい音質で録音できますので、やや小さめ、余裕のある設定が良いでしょう。オートの設定がある場合はオートを使うのも良さそうです。
大音量でも繊細な音。120dB SPLの高い耐音圧設計
音質はカメラ本体のマイクとは一線を画す高品位な音質。自宅の猫の撮影では遠くにいる猫の声が繊細に録音できていました。MKE 200はスーパーカーディオイドという指向性を持つマイクで、狙った方向の音を集中的に集音します。ガンマイクには劣りますが、ズーム撮影しても違和感の無い録音ができていました。
また、耐音圧が120dB SPLと大音量にも耐えることができます。自動車のエンジン音や国道のトラック、ギターの音など試してみましたが、歪まずに撮影できました。ただし、どんな音でも歪まないわけではありませんので、録音前のチェックを忘れないようにしたいところです。
DSLRに装着して撮影散歩
音質に関しては様々な方のレビュー動画がYouTubeに掲載されていますので観てみてください。特にこちらの動画でよく確認することができます。
製品全体の印象としては、トーク収録が最適な用途であると感じられます。広く撮影場所の雰囲気を収録する用途より、ズームインして話者を聞きやすく捉えるような用途に向いています。
古いiPhoneなど3.5mm入力の機器なら使用可能、高い汎用性
MKE 200はスマホにも接続が可能。Androidの場合はそのまま接続可能、iPhoneの場合はLightning- 3.5mm変換アダプターを介して接続できます。古いiPhoneの場合は3.5mm端子がありますので、そのまま接続することが可能です。
iPhone 6Sなど3.5mm4極入力があればそのまま接続可能
また、MKE 200の底面には三脚のカメラネジ用の穴が開いていますので、三脚やガンマイク用のアーム、マイクスタンドなどのスタンド類に取り付けることができます。カメラとマイクを分離して使うこともできるので用途が広がります。
底面には三脚用のネジ穴が開いている
筆者はYouTube動画用の固定マイクとして三脚に取り付けて使用しています。
三脚への取付も可能
3.5mm 4極入力の機器なら使用できますので、ノートパソコンでも使用可能。zoomなどオンラインミーティングツールでの打ち合わせにおいても高音質マイクとして使うことができます。
音質の良さはもちろんのこと、汎用性が高く様々なシチュエーションで使うことができるので買って損はしないマイクという印象でした。動画や配信が一般化した現代においては、音が少し良くなるだけですぐに目立つことができ、喋っている人の声質がクリアに伝わるだけでファンが増えるものです。低予算、簡単なセットアップでトーク番組の音質向上を図りたい人にとってMKE 200は有効な選択肢のひとつということができるでしょう。