皆さんは平成を代表するアーティスト、と言われて誰を最初に思い浮かべるでしょうか。
昨今、CDの売上枚数やストリーミング、Youtubeの再生回数など、様々なデータを用いて順位を付けられたものが発表されています。
より多くの人に聴かれ、多くの売上記録を残した曲が名曲であることには間違いありません。しかし、心に残る曲というのはその人によって違うもの。自分にとって一番だと思える曲と出逢えたなら、もうこれ以上の幸せはないと思うんです!
初っ端からまとめのようなことを熱弁してしまいました。この流れだと私はaikoを平成代表に挙げそうですが、今回はそうではありません。(でも私がaikoを一番好きなことはこれからも変わりません。)
私が平成を代表するアーティストとして挙げたいと思うのは、“ZARD”です。
「負けないで」や「揺れる想い」などの大ヒット曲はご存知の方も多いと思います。ボーカル、坂井泉水(本名: 蒲池幸子)さんを中心とした音楽ユニットです。
2007年にこの世を去ったとき、私は高校3年生でした。校内でそのニュースを知り、友人たちとその場で黙祷を捧げたのを覚えています。大変ショックな出来事でした。
来年2020年でデビュー30周年となるZARD。今でも多くの人の心に彼女の楽曲は残っているのではないでしょうか。
さて、そんなZARDのドキュメントブック『永遠 ~君と僕との間に~』が2019年10月に発売されました。
https://musing.jp/shop/zard/eien/
未公開写真を含むおよそ90点もの写真と、ZARDの楽曲ほぼすべての作詞を担当していた坂井泉水さん本人の作詞をする上でのルール、歌詞の創作メモなども収録されています。
その書籍の中でも紹介されていた、坂井泉水さんがレコーディングなどで音を確認するときに使用していたピアノ。
それがこちらです。

KAWAI / ミニピアノP-25 1107
https://www.kawai.jp/product/minipianop25r/
坂井泉水さんは自身が使用していたこのミニピアノに名前をつけていました。その名も『Baby Grand』。もしかしたらこの名前に聞き覚えのある方もいらっしゃるかも知れませんね。ZARDの23枚目のシングルに「My Baby Grand ~ぬくもりが欲しくて~」という楽曲があります。この「My Baby Grand」とは、このピアノのことだったんですね。この楽曲には実際に「Baby Grand」の音色も使われているそう。
このミニピアノ、残念ながら現在はすでに生産完了品。
同じものを手に入れるのは少し難しいかも知れません……。
こちらは後継モデルがサウンドハウスにて発売されております。鍵盤数が32に増え、グランドピアノのように脚がつきました。
KAWAI ( 河合楽器製作所 ) / P32R(1163)
このサイズなら持ち運びもしやすいですし、他に機材がいらないのもポイントですね。音はピアノと言うよりも、鉄琴(メタルホーン)の音に近いです。
坂井泉水さんはテレビ番組へ出演すると緊張から体調を崩してしまうこともあったようで、メディアへの露出が少なく、映像はほとんど残っていません。
ごくまれに音楽番組で過去の映像として流れてくるものが、いかに貴重かがわかります。
現在そのZARDの作品を後世に伝える存在として、Being Groupより「SARD UNDERGROUND」が、ZARDの数々の名曲が詰め込まれたトリビュートカバーアルバムでメジャーデビューが決定しました!

実はこのジャケット写真もZARDのアルバム“TODAY IS ANOTHER DAY”のオマージュとなっています。
最初は、ただ勉強のためとZARDの楽曲をカバーしていた彼女たちでしたが、坂井泉水さんの描く歌詞の世界に引き込まれ、真剣に向き合っていったそう。
それを耳にした当時のZARDのプロデューサーが“ZARDの作品を後世に伝えていってくれる存在”として、彼女たちが表舞台に立てるように力を貸していくことに。
そのカバーアルバムの中から、一曲紹介したいと思います。
SARD UNDERGROUND 「心を開いて」 First edition movie
そして、彼女たちのファーストシングルのリリースも決定しています。
それがこちらの楽曲。
SARD UNDERGROUND「少しづつ 少しづつ」First edition movie
なんとこの曲は、ZARDの坂井泉水さんが作詞を手がけていたものの、これまで世に出ることのなかった楽曲。まさに“ZARDの作品を後世に伝えてくれる存在”としてふさわしいデビューシングルになりそうです。
時代が変わっても、心に響く音楽がたくさんあります。
みなさんも自分にとって一番の楽曲を振り返ってこれからの生きる糧にしていただけたらと思います。
令和も皆様がいい音楽に巡り逢えますように。それでは!