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鈴木智貴 1000人への挑戦 ウクレレコンサート『U-topia』レポート

2026-02-03

Theme:Events & Concerts, Artists & Songs

はじめて降り立った、昭島駅。

今日はここ、東京都昭島市の市民会館「FOSTERホール」にて、ウクレレ奏者・鈴木智貴さんの記念すべきコンサートが開催されます。

『U-topia』と銘打たれたこの公演は、日本人ウクレレ奏者が未だ誰も到達していない「1000人動員」に挑む、チャレンジングな舞台でもあります。

ロビーは、この挑戦を応援するたくさんのフラワースタンドと、全国から集まったファンの皆さんの熱気でとても賑やか。

ホールへ足を踏み入れると、青く照らされたステージと、1,139席の赤いシートが挑戦者を静かに待っていました。その厳かな空気に、客席に座るこちらまで緊張が走ります。

ふっと客電が落ち、自然と湧き上がる大きな拍手。 緑色の照明がステージを照らし、SEが流れる中、大声援に迎えられて鈴木さんが登場しました。

「ポロン」

たった1本のウクレレが奏でた最初の音は、とても静かで、強い意志に満ちた音色。

演奏されたのは『満ちてゆく森』。 ここにたどり着くまでの、鈴木さんの様々な想いが伝わってくるよう。


目を覚ますようなパーカッションのリズムに合わせて、会場からは自然と手拍子が湧き上がります。

「楽しむ準備はできていますかー! 今日は、嫌な事とか悲しいこととか、ぜんぶこの会場に置いてって!」

\ヒュー!/

お客さんとの息はぴったり。 パーカッションとベースが加わり始まったのは、軽快なナンバー『Nara』。3つのサウンドが絡み合い、心地良いグルーヴを作っていきます。

今日は一段と情熱的だな~と思っているとリズムの調子が変わり、おなじみの『情熱大陸』へ! ウクレレとベースラインの絡みがなんとも艶めかしい……。


鈴木さんの拠点である大阪からも、たくさんのファンの皆さんが足を運んでいる様子。 背中に「智貴の貴は貴族の貴」と書かれた赤いTシャツ(アンオフィシャルグッズ)を身に着けた方もたくさん!

「今日という日をどれだけ楽しみにしていたか……!とても幸せです!」

ひと盛り上がりしたあとは、思いが溢れるオープニングMC。
そして、気になる今回のサポートメンバーの紹介へ。

ベース担当の トモsun は、エレキベースからウッドベースまで、たくさんの楽器を持ち込んでの参加です。なんとウクレレもめちゃくちゃ上手い!オンラインレッスンもされているそうなので要チェックです♪

そしてパーカッションには、なんと諸事情で3日前に出演が決まったという 礼央さん が参加! まさかの直前オファーとは信じがたいプロの技が、このあとも次々と披露されることになります……!


「そのうちわ、去年の使いまわしやない??」

いつもの軽快な客席いじりも炸裂し、会場の一体感はどんどん高まっていきます。

「忘れたはずの想いが、自分の心のドアをまたノックしてくる。そんな感情を表現した曲です。」

戸惑いとワクワクが入り混じったような胸アツ曲『Deep Down』、そして客席との掛け合いが熱い『Gravity』を続けて演奏。

「バンド編成では、自分が表現したい音楽のかたちを表すことができて嬉しいです。」

ソロのときよりちょっとテンションの高い鈴木さんに、見ているこちらもワクワク感が高まってきます。

実はこの日の夜は、ふたご座流星群のピーク。 今日演奏するしかないだろう、とセットリストに組まれたのが、タイトルそのまま『ふたご座流星群の夜』。

なんとトモsunは、この曲を演奏するためだけにコントラバスを持ってきてくれたのだとか!

「秘めた思いを伝えたらどうなってしまうんだろう、と弱気になってしまう夜。ふたご座の星たちに身をゆだねて想いを伝える、そんな情景を思い浮かべながら聴いてください。」

スライド奏法を効果的に使った流星のようなアレンジで、一気に心は曲の世界へ。
主人公の”ウクレレ君”(メロディ担当)の不安を包み込むようなウッドベースの低音、背中を押すようなパーカッションのリズム。バンドならではのサウンドで楽曲が彩られていきます。


「ここでバンドメンバーには一旦自宅に帰ってもらいまして(笑)」

足元で絡まったケーブルをほどきながらMCをする鈴木さん。それだけステージを動き回って演奏しているということ。

「今回は、特別に冊子を制作いたしました!」

ぜひとも隅から隅まで目を通していただきたいというその冊子には、このコンサートへの想いや、今後の展望について語られたインタビューがたっぷりと掲載されていました。巻末にはスポンサー広告もたくさん。そのどれもが鈴木さんへの期待と愛に溢れていたのが非常に印象的でした。

鈴木さんがこの半年間言い続けてきた「1000人動員を目指す」という目標。この日に向けて奔走してきた姿は、ファンの皆さんならよくご存じですよね。

「今回、1000人呼ぶことは……できませんでした!」

あぁ~!という悔しいため息が漏れたあと、なんとも温かい拍手がフワっと会場を包み込みました。

「ただ、なんと今回は自分史上最高のキャパシティでライブができています!」

悔しくないわけではないけれど、たくさんの人が全国から駆けつけてくれたことが本当に嬉しいと、今の思いを伝える鈴木さん。

「達成していないにも関わらず感無量です!」

「今年は僕の中でも非常に大きな転機となった出来事がありました。」
NHKドラマ『ボクとニセモノとコーヒーゼリー』の劇伴音楽制作をすべて担当された鈴木さん。次の曲は、その中でもメインテーマとして作ったという曲『Precious』。

理想の自分を追い求めてしまうけれど、不完全だからこそ愛されている。そんなドラマのテーマとリンクした作品。ウクレレ一本のみ、優しさでいっぱいの演奏。歌も詞も無いのに、強くメッセージを放つメロディが胸に響きます。


ここて再び、ベースのトモsunが登場。

「二人で、ウクレレ2本で演奏したいと思います!」

ウクレレをやっている方なら、鈴木さんかトモsunのレッスン動画を見たことがあるのでは?というほど精力的にレッスン活動もされているお二人。さすがYouTuber、しゃべりだしたら止まりません(笑)
昨年のライブではしゃべりすぎて、2時間の予定が3時間になり怒られたそう(笑)。

「そろそろマイク置いてきてもらってもいいですか?!」

ご自身達でしっかりトークをセーブし次の曲へ。 ウクレレデュオで演奏したのは、本日初お披露目の新曲『Emerald Breeze』。 心地良く溶け合う2本の音色。ラストはギタリストのように背中を合わせてフィニッシュ!

「もう一人、今日のライブに欠かせない方がいらっしゃいます。礼央ー!」

3日前の朝10時に出演依頼の連絡があり、その日の14時からリハーサルに参加という、なかなか無い経験をさせてもらったという礼央さん。いや、本当にすごいです。

「こんな曲でひとつになりませんか!」

一体感といえばこの曲!クイーンの『Don't Stop Me Now』!バンドバージョンではソロの時よりもさらに客席を煽ってきます!
インストライブなのにコール&レスポンスが巻き起こるこの曲。お客さんも思い切り叫んで、嫌なことはすっかり忘れたご様子!

会場のテンションは最高潮。続けて始まるロックなリズム。

「来年の夢や目標に向かって、毎日一歩でも5cmでも近づき続ければ夢は叶います! そんな思いを込めて皆さんにエールを送ります!」

鈴木さんの熱い叫びで始まったのは『手を伸ばせ』。 サビでは \手ーを伸ばせ!/(パンパン!) という、手を挙げた後に拍手をするお決まりの振り付けがあり、そのためらいのない一糸乱れぬ動きが非常に美しい!全身で体感するのが醍醐味、これぞ鈴木智貴ウクレレライブ。

またまた続けて、この公演に向けて作られた新曲『U-topia』。 こちらも振り付けありの元気な楽曲! 最初から最後まで止まない手拍子と突きあがる腕に、鈴木さんとファンの皆さんの絆の強さをひしひしと感じました。


「ありがとうございましたー! またお会いしましょうー!」

えー終わり!? そんなわけない!

すぐにアンコール……いや、「ト・モ・キ! ト・モ・キ!」という愛しかないコールに呼ばれて、鈴木さんがステージに帰ってきました。

「めちゃくちゃ楽しかったです。ありがとうございます!」

あらためて客席に感謝の言葉を伝えてから、少し間を置いて、

「曲、弾きます。」

アンコールはウクレレ1本でスタート。アルペジオを爪弾きながら、ぽつりぽつりと想いを語る鈴木さんのMCスタイル。

「1000人という夢は叶えられなかったけど、この走り抜けた半年間の中でいろんな……泣きたくない! 成功してから泣きたいんです!」

わあっと拍手が鈴木さんを包み込みます。

「本当にいろんな助けをもらいました。ただただ僕が『1000人集めたい』と言っただけなのに……。本当に、ありがとうございます」

これからもウクレレという楽器のために、自分自身の活動のために、自分が正しいと思ったことを精一杯やっていく。 そう新たな決意を宣言し、静かに、力強く演奏されたのは『Magical Words』。 夢はあきらめなくていい、ずっと持ち続けていいんだよ、という思いが込められた楽曲です。


「それでは、今日このライブを支えてくれた素晴らしいメンバーを呼びたいと思います!」

トモsunと礼央さんがステージに帰還。

「非常に名残惜しいんですが、次の曲で最後の曲になります! さみしいよ~もっともっとライブしたいよ!」

えーー!! という客席の声に、

「またいつか、1000人に挑戦してもいいですか!?」

温かい拍手がそれに応えます。

「また会えるその日まで皆さん元気で……そんな気持も込めて、ラストの楽曲聴いてください!」

がんばっていることが、すべて花咲きますようにという想いが込められた『Bloom』。 曲が始まると、なんと客席で色とりどりの花が揺れはじめました……!!

「皆さん、もうこのメロディ覚えてくれましたか? 一緒に綺麗な花を咲かせましょう!」

ラララの大合唱で、ユートピアの幕は下りていきました。

涙腺が緩まずにはいられない……! 次なるユートピアを目指す鈴木さんの活動に、2026年も注目です!

■ 鈴木智貴 1000人への挑戦 ウクレレコンサート U-topia セットリスト
2025年12月13日(日)

  1. 満ちてゆく森
  2. Nara
  3. 情熱大陸
  4. Deep Down
  5. Gravity
  6. ふたご座流星群の夜
  7. Precious
  8. Emerald Breeze
  9. Don't Stop Me Now
  10. 手を伸ばせ
  11. U-topia
  1. EN1. Magical Words
  2. EN2. Bloom

会場を出て駅に向かう帰り道、お客さんが「今日、あの弾き方してたよね!」と、ウクレレのテクニックの話で盛り上がっていました。さすが鈴木さんのお客様!

■ 鈴木 智貴 (Suzuki Tomoki) さん プロフィール

【ウクレレなのにポップ】をテーマに活動中。
心の琴線に触れる優しい音色からウクレレのイメージを覆すようなアグレッシブな演奏まで、小さな楽器から繰り出される無二の音色が聴く人を魅了する。
2013年にウクレレと出会い、わずか2年半で第8回 ジ・ウクレレコンテストにて大賞を受賞。(日本1位)続く2016年10月に行われた国際大会"Ribbee's World Ukulele Championship 2016"では世界1位に選ばれる。

サカイ引越センターのTVCMソングにオリジナル曲「Fallen Leaves」が抜擢され、2018.11月~2019.11月まで全国で放送。
YouTubeのチャンネル登録者数は、10万人を到達。 (ウクレレYouTuber としては全国で2番目の登録者数)自身のライブ活動に加え、ワークショップや総勢240名のウクレレオーケストラ “Sugar Muu Ukulele Orchestraの指揮を取るなど、ウクレレの普及にも力を入れており、活動は多岐にわたる。

リリース情報、最新情報は公式サイトをご覧ください!

Shimizu

弾き語りでの音楽活動を続ける中で、学校や自治体などに楽曲を提供。そこから音楽での地域活性化に関心を持ち入社し全国の音楽イベントを多く取材。コミュニティFMでのパーソナリティ経験あり。音楽はどんなジャンルも楽しく聴きます。

 
 
 

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