今回は、ELECTRO-HARMONIXから発売されたリバーブ、Oceans Abyssを実際に使いながらそのサウンドと可能性を探っていきます!
01 Oceans Abyssとは?
Electro-Harmonixがこれまで培ってきたリバーブ技術を用いた”エフェクト・ワークステーション”です。
- 同時に使用可能な2つのステレオリバーブ
- 最大8つのエフェクト・ブロックで作成できるカスタム・シグナル・パス・ルーティング
- 10種類のリバーブ・タイプ:Room、Hall、Spring、Plate、Reverse、Dynamic、Auto-Infinite、Shimmer、Polyphonic、Resonant
- 追加のFXブロック: Delay (Digital, Analog and Tape emulations), Tremolo, Chorus, Flanger, Phaser, Graphic EQ, Saturation, Bit Crusher, External FX Loop, Volume
- 無限のリバーブ・サステインを出せるフットスイッチ
- TRSジャックによるステレオSEND/RETURN FXループ
- 128個のカスタマイズ可能なプリセット
- MIDI IN/OUT
などなど様々な機能が搭載されていて、多彩なサウンドメイクが可能なリバーブです。筐体は同社POG3と同じような筐体、デザインとなっており、ELECTRO-HARMONIXのハイエンドのラインナップのひとつであることが窺えます!
02 操作感・使い方
ライブモードとプリセットモード
ライブモードではノブ、スライダー(Reverbs AとBのPAN、BLEND、PRE-DELAY、TIME、EQ LOW、EQ HIGH)がアクティブになり、リバーブのパラメーターを直接操作できます。
基本操作
- プリセット内のリバーブA/Bの操作は、A/Bそれぞれのノブ、スライダー、スイッチを使うことで簡単にアクセスできます。
- 真ん中にある羅針盤のNavCoderノブ(スイッチ兼ノブ兼十字キー)を使って、プリセットの移動や各種エフェクトのパラメータ調節、エフェクトブロックを追加したり、順序やルーティングを編集できます。
03 サウンドチェック
沢山あるプリセットのなかから、いくつかのプリセットを抜粋して試奏音源と一緒にご紹介します!
■ 使用機材
AIF兼アンプシミュレーター:BOSS/GT-1000 、AMP TYPE CLEAN
ギター:FENDER JAPAN STRATOCASTER
1 BIGLUSH
ひとつ目のプリセットから最高~!!なサウンド。壮大な空間の広がりと、包み込むような反響がとても気持ち良いです。Blendを上げると原音が少なくなり、スローなアタックの幻想的なサウンドが出ます。
59 TAP PONG

ディレイが含まれているプリセットです。PING-PONG Delayのステレオ感が気持ち良いです!
64 Lo-Fi

サチュレーションとイコライザーのブロックが追加され、歪んでローファイなサウンドのプリセット。リバーブペダルから出ているとは思えない音です(笑)
67 Dimension E

DIMENSION Cの再現プリセット!モジュレーションエフェクトのクオリティも高く、リバーブやディレイと組み合わせて気持ち良いサウンドメイクができます。
81 ANALOG REVERB

ディレイだけでリバーブを再現した狂気のプリセット!!独特な残響が癖になります。搭載されているプリセットのなかでもかなり好きなプリセットです。ディレイのブロックがたくさん並んだ上で、複雑に接続されているのが胸に刺さります。
83 RAINY DAY

ディレイとリバーブの絡まりが心地よいプリセットです。スローなアルペジオがとても合うプリセットだと思います。
87 80s dream

ドリーミーなサウンドを再現したプリセット。歪みと合わせて、ドリームポップ、シューゲイズのようなジャンルで即戦力として使えそうなサウンドです!
04 サウンドメイクしてみた
Oceans Abyssは音作りの幅がとても広く、音作りをするのが楽しいペダルだな〜と感じてきたところで、実際に空のプリセットでイチから音作りをしてみました!
マルチエフェクターのようにエフェクトのルーティングを組んだり、多様なエフェクトブロックをつかったりとリバーブに限らず自由度の高い音作りが大きな魅力です。
動画では、エフェクトブロックを追加して、その各ブロックのルーティング(接続方法)を選択して、各エフェクトのパラメーターを操作するといったような流れでサウンドメイクをしています。
エフェクトブロックやインプット、アウトプットをつなぐコネクターの種類だけでもこんなにあるんです、、、。さまざまなコネクターを使用することでエフェクトを並列接続したり、ブレンドしたりと複雑な音作りが可能です。例えば、L側の信号にはプレートリバーブを、R側の信号にはディレイをかけてホールリバーブをかける、といったようにさまざまなルーティング、組み合わせが作れます!

05 まとめ
今回はELECTRO-HARMONIXから発売されたリバーブ、Oceans Abyssを実際に使用しながらレビューしましたが、いかがだったでしょうか!「単なるリバーブエフェクターと侮ること勿れ!」そんなボリューミーなエフェクターだったかと思います。リバーブのクオリティは折り紙つき、モジュレーション系、歪み系、イコライザーなど、マルチに音作りを楽しめるエフェクトが満載でした。今回は使用できませんでしたが、FX LOOPを利用して外部のエフェクターをOceans Abyssのルーティングに組み込むことでさらに面白い化学反応が起きること間違いなしです。ペダルギークの皆さん、良いリバーブをお探しの方にOceans Abyssをぜひ試していただきたいです!