今年も、レコードが溶けてしまうような暑さの夏でしたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今回は、中古レコード購入の際に気を付けたいことをご紹介します。
レコードの状態
中古レコードは、文字通り誰かが所有していたレコードです。そのため、以前の持ち主のレコードの扱い方によって、レコードの状態に差異があります。状態が悪いと、レコードが正しく再生されない場合があり「欲しかったレコードを買えたのに、家に帰って聞いてみたら音が飛んでしまって聴けない!」なんていう悲しい事態になってしまいます。
そんなトラブルを防ぐためにも購入前に状態をしっかり理解してから購入のうえ、再生する前に盤面の状態をしっかりと確認するようにしましょう。いくつか状態の悪いレコードの例と対策を挙げていきたいと思います。
傷
一部のレコードは、以前の持ち主によって、表面にひっかき傷がついているものがあります。傷は再生に影響があるものと、ないもので分けられます。下の写真を参考に違いをお話ししていきます。
まず、下の写真のような再生に影響のない傷は、多くの場合、光の反射によって見えたり見えなくなったりする、髪の毛程度の細さの傷です。レコードを再生しても気になるノイズは発生しないことが多いです。

一方で、下の写真のように光の反射に関係なく常に目視できるレベルのひっかき傷があると、レコードを再生したときに曲の途中でボツっと大きなノイズが入るだけでなく、レコード針が弾かれたりホップしたりして意図しないところを再生してしまう「針飛び」という状態が発生する場合もあります。
また、最初にお話しさせていただいた再生に影響のない細い傷の場合でも、レコードの溝に沿ってついている傷や横に真っすぐの傷の場合でも針飛びが発生する可能性があります。
対策としては、レコードを購入する前にレコード本体を注意深く観察し、傷があるかどうかを確認しましょう。また、店舗によってはレコードの試聴が可能なところもあります。購入前に試聴をしてみて、傷が音に影響があるか確認してみましょう。

歪み (ゆがみ)
レコード盤は大きく分けて2種類の素材で作られたものがあり、シェラックという素材で作られた「SPレコード盤」と塩化ビニールを用いて作られた「LPレコード盤」に分けられます。
世の中に出回っているレコード盤の大半は「LPレコード盤」であり、「LPレコード盤」の特徴として熱に弱いというものがあります。熱に弱いため、保存環境によってはレコードが波打ったように変形してしまう場合があります。
歪みがひどい状態だと針飛びが生じたり、再生する際の回転が安定せず楽曲のピッチが揺れて聞こえてしまったりすることもあります。
レコード購入前に試聴できる店舗の場合、試聴時にどれだけ波打っているかをプレーヤーにのせて、横からレコードを観察して確かめましょう。レコードを回転させるとより分かりやすいかもしれません。
カビ/汚れ
中古レコードの中には、タバコやフォグリキッドの煙、手の脂分によって目に見えないような細かな汚れやカビが、溝にたまってしまっているものもあります。そうしたレコードは、音に悪影響があるだけでなく、レコード針の寿命を削ってしまいかねません。
購入したレコードを再生する前に、市販の洗浄液やスプレーを使用して洗浄することで、被害を未然に防ぎましょう。
一例として、写真のようにラベルが茶色く汚れている盤は要注意です。

おすすめグッズ
最後に、持っていると役に立つおすすめレコードケアグッズを2つ紹介いたします!これで、中古レコード対策はばっちりです!
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT6012a レコードクリーナー
以上が中古レコードを購入する際に確認したい点です。
購入前や帰ってきて再生する前に、やっておくことを当ブログで確認し、納得した上で中古レコードを購入できるように準備しましょう!