
ターンテーブルの定番といえば今も昔もテクニクスのSL-1200。世は空前のレコードムーブメントですし、2000年頃の機種を中古で購入したなんて方も多いのではないでしょうか(新品のSL1200 MK7は10万円オーバーですし、なかなか気軽に入手できないですよね。2000年頃に売られていたMK3Dは5万円ほどで購入できていたのですが…)。SL-1200シリーズはDJ用途に作られているということもあり、とにかくタフなのが魅力なのですが、タフだからといって、全くメンテナンスが不要というワケでもありません。
一般的な機械であれば稼働部に定期的な注油が必要なもの。SL1200シリーズも同様です。実際にマニュアルの「お手入れ」の項目をチェックしてみると「センタースピンドルの注油について」と明記されています。SL-1200シリーズであれば、約2000時間に1度、オイルを差す必要があるそうです。そして、SL1200シリーズ専用のオイルが「TECHNICS ( テクニクス ) / SFW0010 SL-1200シリーズ用センタースピンドルオイル」です。当然のように、サウンドハウスで購入できます。

現在、中古市場に多く出回っているSL-1200シリーズは、DJ用として人気の高かったSL-1200 MK3DやSL-1200 MK5。それぞれ、1998年と2002年発で、20年以上前のモデルです。過去にどういった使われ方をしていたかにもよりますが、再生時間は2000時間を超えているアイテムも数多いはず。となれば、手持ちのSL-1200にもオイルを差してあげた方がよいかもしれません。
かくいう私も、2000年頃に購入したSL-1200 MK3Dにオイルを差してみました。もともと動きは安定していたのですが、より滑らかになったような気もする今日この頃です。オイルの効果をより強く実感したのが、実家で眠っていたSL-2000(真っ黒なスリムボディがクールなモデル。基本的な動きはSL-1200シリーズと同様で1976年発売)に注油したとき。

オイルを差す前は回転がなかなか安定せず、ピッチコントロールをこまめにいじる必要があったのですが、オイルを差したあとは、一旦安定すると同じ速度で回転し続けてくれるようになりました。たった数滴で驚きの効果です(しかしながら、しばらく動かしていなかった50年近く前の機種が久しぶりに通電して、それなりに動作するのですから、作りのよさに感心させられます)。なお、SL-2000に関しては、このオイルを使ってよいのか不明でしたが、自己責任で注油しました。同じように古い機種に使ってみたい場合には、自己責任でお願いいたします。
いずれにしても、お手持ちのSL-1200シリーズに対し、「なかなか回転が安定しない…」なんてことを感じているのであれば、オイル切れの可能性があります。センタースピンドルオイルを試してみる価値はおおいにあるはずです。ちなみに、純正のオイルである TECHNICS ( テクニクス ) / SFW0010 のお値段は1000円以下。気軽に試せることも魅力です。
TECHNICS ( テクニクス ) / SFW0010 SL1200シリーズ用センタースピンドルオイル
この記事を読んだ多くの方がセンタースピンドルオイルを購入したくなったと思うので、最後にオイルの使い方を解説しておきます。とはいえ使い方は至って簡単です。
まずはスリップマット(あるいはゴムのターンテーブルシート)を取り外しましょう。

続いてターンテーブルを取り外します。大きな穴に指を入れて、真上に持ち上げれば簡単に取り外せるはずです。ココまで来れば、センタースピンドル(中央の棒)の根本にオイルを数滴垂らすのみ(マニュアルによると2-3滴)。特に難しいことはありません。

あとは、ターンテーブルを戻し、スリップマットを戻せばOKです。注油したあとは普通に使っていれば、オイルが馴染んでいきます。
ちなみに、オイルはそれなりの量入っており、数滴使ったくらいではほとんど減りません。一度使えば、次に使うのは2000時間後。1日にLP1枚を聴いたとして、2000日(約5.5年)以上先の話ですから、「コレ1本で一生分くらいあるのでは…」なんてことを考えてしまいます。リーズナブルな価格で、一生物のメンテナンスアイテム。手に入れない理由はありません。なお、残ったオイルは無くさないよう大切に保管しておきましょう。保管する際、いつ注油したかをメモしておくと、次の注油のタイミングを考える上で参考になるはずです。
以上、テクニクスSL-1200シリーズの純正オイル「SFW0010」の紹介でした。気になった方は商品ページをチェックしてみてください。
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