ギターのサウンドをガラッと変えたい時、手っ取り早いのがピックアップ交換です。
今回は、久しぶりに使うことになったIbanez RGに、DimarzioのDP156とDP153 を載せてみました。
どちらも“ブライト系ハム”として知られるモデルですが、実際はどうなのか?
クリーンからリードまでしっかり試してみたので、そのインプレをまとめていきます。

Dimarzio DP156 & DP153
今回取り付けたピックアップは、Dimarzioの DP156(Humbucker From Hell)と DP153(Fred) の2つ。
DP156は、ハムバッカーでありながらシングルコイルのような歯切れ良さが得られるのが特徴で、John PetrucciやPaul Gilbertが使用していたPUとしても有名です。実は筆者も昔、DP155(Tone Zone)との組み合わせで使っていました。しかし当時は2つのPUの出力差が気になり、最終的にはDP193(Air Norton)に交換。以来、長く使用する機会がありませんでした。
しかし今回、またあの独特のブライトなサウンドに興味を持ち、改めてDP156を使おうと決意。どうせなら今まで自分が使ったことのないPUから相性の良いピックアップを見つけて組み合わせたいと考える中で出会ったのがDP153でした。
DP153は、DP156同様にシングルコイルらしい明るさを持ちつつ、適度にハムらしい太さも残した、非常にバランスの良いモデルです。Joe Satrianiが使っていることでも有名です。Ibanezの一部機種では、この2つが純正組み合わせとして搭載されていた時期もあり、その点でも試してみる価値があると感じました。
配線について
まずはサウンドの性格を知るため、配線は 3way・1Vol のシンプル仕様 にしました。

もし音が気に入れば、スーパースイッチを使ってタップやパラレル配線など、より複雑なスイッチングにも挑戦するつもりです。
DP156 サウンドインプレッション
Clean / Crunch / Dist / Lead の4種類でサウンドチェックを行いました。
Clean
説明通り、非常にキラッとした明るくクリアなトーン。
フロントハムのクリーンはモノによっては太すぎることがありますが、DP156はその心配がありません。アルペジオでもジャカジャカ系のストロークでも輪郭がしっかり出てくれるため、幅広いジャンルで使いやすい印象です。
Crunch
軽い歪みでカッティングを弾くと、コードの分離感が優秀。
ハムなのに潰れず、シングルのような抜けがあるため、Funk寄りのバッキングにも十分使えます。
Dist
深い歪みをかけてもアタックが潰れず粒立ちの良いサウンドです。ネックポジションでも気持ちよく抜けてくれます。
Lead
シングルノートでも細すぎず、弾きやすいリードサウンドが得られます。
DP153 サウンドインプレッション
こちらはDP156以上に“万能型”という印象でした。
Clean
カラッとした乾いたブライトさが心地よく、ハム特有の丸さも程よく残っています。
クリーンでの使いやすさはDP156に負けず劣らず。
Crunch
全帯域がバランス良く出てくれるため、扱いやすさは抜群。
暴れすぎず、かといって大人しすぎもしない、絶妙なサウンドです。
Dist
ザクザクとした歯切れが気持ちよく、ハードロック〜メタルなら十分こなせる力があります。
リフを刻むと気持ちいいと感じるタイプのピックアップです。
Lead
ギターが最も“歌う”帯域がしっかり出ていて、リードプレイが楽しくなるサウンド。
ピッキングへの追従性も良く、レガートでも粒立ちが残る印象でした。
まとめ ― シングルのように抜け、ハムのように太い。万能で彩り豊かな組み合わせ
今回DP156とDP153を試して強く感じたのは、
「ハムバッカーでありながら、シングルコイル的な歯切れの良さがしっかり得られる」
という点です。
そのおかげで、
- ハードロックやメタルの刻み
- PopやFunkの明るめバッキング
- クリーンのアルペジオ
- 抜けの良いリード
など幅広いジャンルに対応できる扱いやすさを感じました。
DP156といえばDP155との組み合わせが一般的でセット販売もされていますが、今回の DP153との組み合わせは予想以上に優秀 でした。ブライトだが細すぎず、軽快だが芯もある。シングルとハムの“良いところ取り”のような組み合わせとも言えるかもしれません。
気になった人は、ぜひ一度この組み合わせを試してみてください!
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