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フェーダーの接点不良再び

2018-11-19

テーマ:実録 ! サービスマン日記, PA

こんにちは、技術部の松井です。
先日、バチバチと火花のようなノイズが発生する・・・との事でPeavey ESCORT3000をお預かりしました。
機種のパーツが既に生産完了のため、修正メンテナンスにて対応する案件。確認をしてみると、実はこの個体、3年前にも一度フェーダーのガリノイズがありお預かりしたものでした。

前回はフェーダーをバラバラに分解し、クリーニングと内部ブラシの接点圧調整を行い解決。今回もフェーダーのメンテナンス対応になる事が予想されます。
早速各チャンネルに信号を送って出力音を確認したところ、以下の症状が見られました。
・チャンネル1, 2:
フェーダーを一番絞った状態から少し動かすとプチッというノイズがおおよそ5割くらいの確率で発生
・チャンネル5:
ボリュームを絞った状態から半分程までの間で酷いノイズが発生


特にチャンネル5のノイズが大きく、お客様指摘のノイズは、この部分だとすぐに分かりました。
チャンネル1&2のプチノイズはブラシのへたれもあり、完全に直すのは難しいながらも、ある程度は良くなると予想。チャンネル5は、下地のカーボンさえ残っていれば、ゴミ除去でなんとかなる印象です。

さっそく基板の状態を確認すると、全体的にパーツの劣化などの問題がない事を確認。フェーダー内部に埃がいくつか確認できたので、これは予想通りフェーダーのメンテナンス対応で直ると確信しました。
まずは掃除機で埃を吸い取ります。

接点復活材をすぐに噴いてしまう人もいますが、それでは埃を取り除けません。むしろ液体の粘着が残り、埃やゴミがよりひっつきやすい状態になってしまいます。
フェーダーの場合、特に端の方に溜まりやすくなってしまい、ノイズやガリなどの原因になる場合もあります。そのため、接点復活材などのケミカルの投入は、掃除したあとがベストです。

また、接点復活材投入する時は、大量に入れない事と、ダストガードがついているフェーダーの場合、その隙間から入れるようにしないと飛散するだけで意味がありません。幸い今回のものにはついてなかったため、薄く吹いてフェーダーを動かして馴染ませます。

※これはELATION SCENSETTER用のフェーダー

一通りの作業を終え、少し時間をおいてから音出しのチェックをします。すると見事にガリノイズは解消していました。チャンネル1, 2のプチノイズは直るかどうか微妙でしたが、見事にノイズは解消。
ただブラシの劣化や今後埃が入った事を考えると、定期的なクリーニングはしてあげた方が、より長持ちしそうです。

とにかく今回は分解までする必要はなかったので一安心です。分解するとなると下の画像にある爪部分を曲げる必要があるので、爪が弱まって折れてしまう可能性もあります。前回一度行っているので、2度3度はかなり危険。
このESCORT3000は貴重ですので、なるべくダメージを残さずにFIXできました。

サウンドハウススタッフ

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