Charvel(シャーベル)といえば、80年代のハードロック&ヘヴィ・メタルを象徴する憧れのエレキギターであり、ディンキーと呼ばれるギターシェイプの代名詞を残したことで有名です。当時、USA製と並行して日本製も存在していましたが、共和商会が撤退し、中信楽器が引き継いだ頃には国内には廉価モデルのみが流通し、90年代には最終的に打ち切る形となってしまったのです。近年になって日本製シャーベル・ギターの復活を求める声が高まり、ついに神田商会さんが動いてくれました!

待望の日本製モデルは「MJシリーズ」として、グレードの高いハードウェア、確かな品質を追求し、特徴の異なる6タイプ(全8モデル)をラインナップしています!

さっそく私の手元にMJ Dinky (MJ ディンキー)とMJ San Dimas Style 1 の2機種が届いたのでチェックしてみました!
★MJ Dinky DK24 HSH 2PT E MAH Natural

DK24はCHARVELの中でも人気の高いモデルです。インドネシア製のPRO-MODシリーズはシェル・ピンクというカラーがよく売れており、カラフルなイメージでしたが、今回登場した日本製のDK24はウェンジ、マホガニー、エボニーの組み合わせによる大人なルックスに仕上がっています!
ディンキーならではの小ぶりなボディーでありながら、1ピースのウェンジ・ネックとウォルナット・トップ&マホガニー・バック、ゴールドパーツによる圧倒的な存在感!実際に持ってみるとコンパクトなのにどしっとしています。恐らくウェンジならでの特徴なのでしょう。歪ませるとエッジが効いたメリハリがあり、心地良いサウンドです。

そして背面のコンターがえぐい!
24フレット上でも楽々チョーキングできます。

グラファイトで強化された1ピースのウェンジ・ネックはプレートレスのボルトオン仕様。サラッとしたグリップで心地良い演奏性を実現しています。どのポジションでもストレスのない演奏性を実現したコンパウンド・ラジアスを採用している点も魅力ですね!

ピックアップはディマジオと思いきや、セイモア・ダンカン製カスタムFull Shred SH-10b(ブリッジ)、Custom Flat Strat SSL-6(ミドル)、Alnico II Pro APH-1n(ネック)。HSHレイアウトによる幅広いサウンド・メイキングが可能です。2点支持のGOTOH製CUSTOMトレモロブリッジはフローティングのセッティングでスムースにアーミングを行うことができます。


グラフテック製TUSQ XLナットと共にゴトー製のロッキング・チューナーを組み合わせることで狂いを最小限に抑えます!
ヴォリューム・コントロールはボーンズ製のロー・フリクション・ポット、トーン・コントロールはトーンがフルの際に完全にバイパスされるノーロード・トーン・ポットを採用しており、ポットをフルに上げるとカチっとなります。

5WAYスイッチによるピックアップの組み合わせはシリーズごとに異なる点もおもしろいです。
★MJ San Dimas Style 1 HSH FR PF QM (Transparent Green Burst)

続いてボディトップのキルト杢目が目を惹くSan Dimas Style 1 HSH!
バック材はアルダーが使われています。ネックは、グラファイトで強化された1ピースのメイプル・ネックを使用し、プレートレスの4点留めボルト-オン方式でボディーにジョイント。こちらもコンパウンド・ラジアスを採用しています。

ボディー・カラーはトランスペアレント・グリーン・バーストの他、このミッドナイト・グローを合わせた2色をラインナップ。

MJ Dinkyほどではないものの、ヒールの角が滑らかにカットされ、1弦側カッタウェイ部のボディー裏側は大きくカットされています!こちらもスムースなハイフレットへのアクセスが可能です。

ハードウェアはクローム・カラーで統一され、ブリッジは高い精度のゴトー製のGE1996Tシリーズ・ダブル・ロッキング・トレモロをリセス・マウント。また、ロック・ナットはフロイドローズ製1000シリーズを採用しています。

ピックアップは、セイモア・ダンカン製JB TB-4(ブリッジ)、Custom Flat Strat SSL-6(ミドル)、Jazz SH-2n(ネック)をダイレクト・マウントし、5ウェイ・ピックアップ・セレクター・スイッチはDK24とはまた違うピックアップの組み合わせとなっています。(下図参照)

MIJシリーズは、全てバックパック・スタイルでの運搬も可能なハードシェル・マルチフィット・ギグバッグが付属しています!

日本人好みのパーツ、ピックアップを使い、日本で丁寧に作られたMJシリーズはいかがでしたか!?
コンポーネントギターとして70年にスタートして以来、未だに進化し続けるシャーベルブランドに今後も目が離せませんね!