■ ごあいさつ
2回目の投稿です。私は普段、自宅でMacとWindowsを使用してボカロ曲を制作している者なのですが、最近Youtubeで Lo-Fi hiphop BGMをよく聞くようになり、自分でも制作にチャレンジするようになりました。そこで、Lo-Fiテイストな曲を制作する際に有用なプラグインについてご紹介させていただきます。
■ LOVE-FI - Quiet Music
LOVE- FI LITEは 無料のVST / VST3 / AUインストゥルメントで、Lo-Fiビート、ChillWave、Chillhop、Lo-FiAmbientなどの作曲と制作に最適なプラグインです。
無料バージョンと有料バージョンがあるのですが、 LOVE-FI LITE は完全に無料のバージョンで、1つのプラグインで19のサウンドを鳴らすことができます。有料バージョンのダイジェスト的な位置づけになります。
ちなみに有料バージョンは以下の3つのプラグインのセットで構成されています。
(1)LOVE-FI MIGHT NIGHT ピアノ系、Pad系、Bass系
(2)LOVE-FI RYTHM ドラムマシン
(3)LOVE-FI THINGS vinylのクラックノイズや波の音など、アンビエントノイズ発生機
LOVE-FI LITEでもこれら3つのすべてが体験できるので、まずは無料版から始めていただくのがオススメです♫
もし気に入ったら、そんなに高いプラグインではないので有料版の購入を検討されてはいかがでしょうか。
サンプルをただ並べるのでなく、自分でメロディを作りたい!という方にとってはとても心強い作曲の味方になるかと思います。
一瞬で「これはいい!」と感じさせるようなセンスのよい音色が多く、鳴らしただけでインスピレーションが湧いてくるような感じがあります。
■ Tape Mello-Fi – Arturia
Tape Mello-Fi は、トラックにレトロなテープの暖かさを加えることができるエフェクト系のプラグインです。
Tape MELLO-FIのサウンドと動作は、1963年に発売されたメロトロンという伝説的な楽器をソフトウェアで再現した「MellotronV」に触発されているとのこと。テープリール、アナログ回路、および経年劣化などを組み合わせた独特のサウンドが作り出せます。
このプラグインでは以下の4つの要素が調整できます。画像の左側からご紹介します。
1.「PREAMP」
DRIVEつまみで歪みのかかり具合を調整できます。その下にある爆破マークのスイッチを押すと、さらなるディストーションが適用されます。プリアンプセクションに入る信号をブーストして微妙なカリカリのクリッピングを実現。TONEつまみでは、テープのサウンドのニュアンスが調整されます。
下のNOISEつまみでは、いい感じのノイズのテクスチャの増減が調整可能です。
2.「TAPE」
テープリールのキャラクターを好みに合わせてカスタマイズできます。FlutterとWowはそれぞれ速いピッチ変動と遅いピッチ変動をもたらし、Wearは劣化したテープの音をシミュレートします。ピアノやギターなどにかけるとかなりLo-Fi的な、劣化した味のある音に変化します。 Mechanicsのつまみは、レトロなマシンの雰囲気が出せるような感じで、機械的なノイズを付加できます。
3.「テープストップ」
テープの再生を停止する、段階的なスローダウンが作動します。この機能はなかなか特徴的で、ポンと押すだけで面白い音の演出が可能になります。
8小節から1/4小節の範囲のテンポ同期オプションが使用できます。下にあるスイッチ、または回転するリールをクリックするとリアルタイムにテープが止まるような効果を得ることができます。
4.「FILTERつまみ」
このコントロールを左に回すと、ローパスフィルターが導入されます。右に回すと、鮮明なハイパスフィルターになります。聞き心地がガラッと変わってくるので、曲の展開に使うのも良いかと思います。
こちらのプラグインは、 執筆現在は99ドルとなっていますが、以前は無償配布されている時期もありました。この価格で購入しても損はないかと思いますが、セール時期に様子を見てみるのもいいかも知れません!
■ Audiomatic Retro Transformer(Reason付属プラグイン)- Propellahead
こちらはReason というDAWに付属しいている「レトロ変換器」プラグインです。
(最初にお断りしておきたいのですが、残念ながらこちら単体を購入することはできません。ですが、Reasonはすごい数のエフェクトやインストゥルメント、例えば個性的なシンセやドラムマシン等が付属している素晴らしいDAWですので、特に作曲がお好きな方はご購入を検討してみてはいかがでしょうか。)
このAudiomaticは見た目にも楽しく、細かいことを考えず直感的に音色を選択できる優れものです!私のようなめんどくさがりにも優しいプラグインです。
Vinylモード
Tapeモード
Washモード(?)
16種類ものモードがあり、ワンタッチでLo-Fi的であったり、レトロな雰囲気が出せます。
以下より、SoundCloudで実際に各モードを適用した際の音を試聴することができますので、よかったらご参考にしてください。
■ iZotope Vinyl
こちらは有名なプラグインなので、既に使っていらっしゃる方も多いかもしれません。
1930年~2000年まで、年代指定でレコードの質感を出すことができるプラグインです。
フリーのプラグインのため、登録をすればどなたでも利用が可能です。以下にざっと機能をご紹介します。
RPM:回転数を3択で選べるのですが、ノイズが入る頻度が変わるようです
Mechanical : カシャカシャというような機械的なノイズ付加
Electrical : ビーというような電気的なノイズ付加
Lo-Fi:さらに劣化が激しくなり、Lo-Fi 化するワンタッチボタン
Spindown:レコードプレーヤーの電源を切った時のように、段々と音がスローモーションになるようなボタン(前述しているTape Mello-Fiにも同じような機能がありました)
Dust:ザラザラと、埃っぽい感じのノイズ付加
Scratch:ブチブチ、音の途切れ感のあるノイズ付加
Warp :音の劣化を表現したようなピッチの変化
■ その他のLo-Fiプラグイン
他にもたくさん出ていて、以下のようなものがあるのですが、機会があればまたご紹介したいと思います。
これから本格的にLo-Fiサウンドを追及されたい方には、どれもおすすめです!
- RC-20 Retro Color - XLN Audio
- Retro Fi - Waves Audio
- Lofi Space - Waves Audio
- Tape Cassette 2 - Caelum Audio
- Origin - Cymatics
お読みいただき、ありがとうございました。 皆様が良き音楽ライフを送れますように♫
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