
今回はギタリストに向けたコンプレッサーの効果・役割などをお話ししていきたいと思います。
コンプレッサーは大きな音量を小さくし、小さい音を大きくするエフェクターです。 つまり、「音量の差を少なくする」ということですね。
たったそれだけですが僕的には「一番奥が深いエフェクター」だと思っています。
ディストーションやコーラスのように目立った変化が無い分、面白味に欠ける部分はありますが、理解を深めていけば手放せない「最強の武器」になります。
■ コンプレッサーの効果
コンプレッサーの使用用途は様々です。
例えば、ベーシストの場合「音粒を揃える」ために使用することで安定感が向上。
DTMerの場合、目立たせたい部分に使用したり、サイドチェインをさせるために使用したり、音圧を稼ぐために使用したり・・使い方はとても沢山あります。
ギタリストの場合は、「音量レベルを整える」「減衰を長くすることでロングサスティーンを得る」「ブースタとして代用する」この3つの目的で使用することがほとんどではないでしょうか。
「音量レベルを整える」
基本的にクリーンで使用することが多いです。
クリーンだとピッキングのニュアンスが顕著に出てしまうため、アルペジオやカッティングなどの奏法で各弦の音量バランスが崩れてしまいがちですよね。
そういう事にコンプを使用し、音量レベルを整えることで綺麗な演奏の「手助け」をしてくれるのです。 あまりガチガチにコンプをかけてしまうと表現力が欠けてしまうので注意が必要です!
「減衰を長くすることでロングサスティーンを得る」
クリーン・歪み系のサウンド共に使われます。
最大音を圧縮して音量レベルを整えることで滑らかな減衰になります。
そうすることでロングサスティーンを実現することができます。
「ブースタとして代用する」
DTMerが音圧を稼ぐ時と同じような使い方ですね。
音圧をあげるだけでブースタ同様の使い方ができます。
原音への味付けが少ないので、ギター本来のサウンドを鳴らすことができます。
■ 各コントロール部分の意味
「スレッショルド(Threshold)」
ある一定の音量を超えた音だけ抑えるときに使用します。
小さい音はそのままです。
スレッショルドレベルが低いと小さな音にもコンプがかかる。
スレッショルドレベルが高いと大きな音にだけコンプがかかる。
ということです。
「レシオ(Ratio)」
スレッショルドで設定した音量レベル(コンプがかかる部分)をどのくらい圧縮するのかを決めます。
1:1や1.5:1のように比率で設定します。
1:1は、比率が同じなので圧縮しないということになり、1を超えるとその分だけコンプがかかります。
「アタック(attack Time)」
レシオで設定した比率まで圧縮するまでの時間を決めます。
つまり、コンプのかかるスピードのこと。
アタックが早いと柔らかい音、遅いと固い音になる・・・という感じで頭の片隅に入れておいてもらえばOKです。
アタックは、微妙は調整が必要なので文章だけではわかりずらいですよね、、実際に触ってみて音の変化を感じてみてください。
「リリース(Release Time)」
コンプがかかりきってから元の音量に戻るまでの時間を決めます。
アタックの逆で圧縮をやめるスピードのこと。
リリースが早いと余韻が伸びる、遅いとタイトな音になります。
「ゲイン(Gain)」
圧縮で失った音量を回復するための音量調整をする部分。
「ニー(Knee)」
圧縮のカーブを決めます。
以上がコンプレッサーによく搭載されているコントロール部分。
ペダルタイプのコンパクトエフェクターだとこれらすべてが搭載されているとは限らないです。
コントロールノブの役割を理解することで自分にはどんなコンプレッサーが合うのかがわかってくるので、購入する際は参考にしてみてくださいね!
サウンドハウスのオススメはコチラ↓
Effects Bakery ( エフェクツベーカリー ) / Plain Bread Compressor
コントロール部分はボリューム・トーン・コンプのみのシンプルな構成。
簡単にナチュラルなコンプをかけることが可能。
クセがかなり少ないのでクリーンと歪みどちらにも使いやすいと思います。
音の潰れやギラギラ感を解消してくれるので音のクオリティを一段上げてくれます。
かなり小さく可愛らしいデザインで目を惹きますね。
XOTIC ( エキゾティック ) / SP Compressor コンプレッサー
コントロール部分にブレンド・ボリューム・サスティーン/コンプレッショントグルスイッチ、内部ディップスイッチを搭載。
ヴィンテージサウンドから、ハイファイな掛かり方までコントロール可能です。
コンパクトながら幅広いサウンドメイクが可能。
ブレンドノブにより原音を活かしながら存在感のあるサウンドを実現しているなかなかユニークなエフェクターだと感じました。
SUHR ( サー ) / KOJI COMP
コンプレッションされる帯域を設定できるVoiceスイッチとエフェクト音のブレンド量を決められるMixコントロールを搭載することで、非常に幅広いサウンドメイクを可能にしています。
ノイズが少ないため歪み系のサウンドメイクにも干渉せず、快適に使用できます。
以上、ギタリストに向けたコンプレッサーのお話しをさせていただきました。 まさに縁の下の力持ちのような存在ですね。
この記事をきっかけに1人でも多くの方に興味を持っていただけたら嬉しいです!
是非、お試しください!!
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