
音楽制作の現場において「87」という数字が持つ意味は非常に大きい。
数多くのレコーディングを支え、後世のマイクデザインにまで影響を与えた名機の系譜。
その名を冠したモデルとなれば、期待値が高まるのは当然だろう。
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA-87jr SE
筆者は普段から同社の WA73-EQ を制作環境で愛用しており、WARM AUDIOのサウンドメイクに対する姿勢には以前から信頼を置いている。
今回は普段の仕事でもお世話になっているレコーディングスタジオ「ガンボスタジオ」にて試奏を行った。
今回は、アコースティックギターと自身の声を収録し、検証する。
比較として SHURE SM58 を並べて収録した。
アコースティックギター
まずはアコースティックギターを収録。
音を聴いた瞬間に感じるのは、ローエンドからハイエンドまでの滑らかなつながり。
特に高域の質感は非常にシルキーで、耳に刺さらず、それでいて存在感がある。
ストローク、ミュート、アルペジオと奏法を変えてもキャラクターは崩れず、常に“完成された「誰が聴いても良い音」”がそこにある。
プロ用マイクらしい品のある質感だ。
■ WARM AUDIO WA-87jr SE Acoustic Guitar

■ SHURE SM58 Acoustic Guitar

ボーカル
続いて男性ボーカルを収録。
ギターと同様にローエンドの安定感、滑らかなハイエンドに加え、奥行きの表現力が非常に優秀だった。
空気感を捉える能力はコンデンサーマイクにとって重要な要素だが、本機はその点で明確なアドバンテージを感じた。
安価なマイクは一見煌びやかに聞こえても平面的になりがちだが、WA-87jrはその平たい感じがなく空間の奥行きを聞くことができた。
ミックス時の扱いやすさも想像しやすく宅録のファーストチョイスで問題ないと思う。
■ WARM AUDIO WA-87jr SE Vocal

■ SHURE SM58 Vocal

総評
終わってみれば、とにかく好印象。
バランスが良く、どんなソースにも汎用性が高く、悩みなく使えるハイクオリティマイク。
“売れているものには意味がある”という言葉を、そのまま体現した一本。
本家87が愛された理由と同質の普遍性を、この価格帯で感じられるモデルだ。
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