自宅で使える小型のアンプはギターリストにとって必需品であることは間違いない。
最近はヘッドホンアンプやインターフェースに接続し、DAWソフトのプラグインでしか音を出したことがないです!なんて方もわりといますが、はっきり言います。
『エレキギター上手くなりたきゃアンプで鳴らせ!!』
20年以上ギター弾いてきて講師業などもやったことありましたが、エレキギターの生音で練習していると、変な癖がついたりミュートが甘くなったりしますし、ヘッドホンのみで練習しているとバンドで大きい音で出した際の音のコントロールや、ノイズの対応策などということに気がつかなくなっている人が多くいます。(あえてヘッドホンで練習する意味もあるのでそれはまた別の話)
もう一度言います。
『エレキギター上手くなりたきゃアンプで鳴らせ!!』
とはいえ日本の住宅事情では「家では大きい音が出せないんだよ!!」という方が多いのもまた事実。私自身も家で大きい音は出せません。
ということで、家で使うアンプはどういった物がよいのか?を考えてみようかと思います。
ちなみに結論を先に言ってしまうと、これは完全に”人それぞれ”です。
以前アンプ専門ショップで働いていた際にも「家でもライブでも使えるアンプが欲しい!!」「フェンダーのブルースJRは15Wだけど大きい音も出るから家でもライブでも使える?」というような質問がよくありました。
この質問はYESでもありNOでもあります。
“家で出せる音量”というのがそもそも人それぞれなのです。
6畳ワンルームのアパートと、周りに家のない一軒家では出せる音量が違うのは誰でも想像がつくかと思います。
また、ライブをやる際に必要な音量は、演奏するハコの大きさや設備、バンド自体の音量などさまざまな要因で違います。
”ライブで使える小型アンプ~”はまた別の話なので、その内書きます。
そんな私は家に10台くらいアンプがあるのですが、家で一番使っているのは
この卓上用のアンプだったりします。以前ペイズリー柄の限定品が発売された際に買いました。(ペイズリー好きなので)ワンルームのアパートに暮らしていた時も自宅ではこのFLY3でしか音を出していませんでした。
昔は電池駆動のミニアンプというのは、おもちゃっぽい物が多かったのですが、近年のミニアンプは割と低音も出て練習に十分使える音がするものも増えました。
他にも……
このアンプもクリーンサウンドがキレイにでておススメです。
電池駆動のアンプは電池が無くなっちゃうからアダプターが必要!と考える方も多いかと思いますが、最近の充電池は優秀なので、1~2か月くらいは充電せず使っています(もちろん使用頻度によりますが)充電池で使うのは気軽に移動もできてよいですよ。
この手のミニアンプは手軽でよいですが、音色の調整つまみが少ないという欠点があります。
さまざまなアンプを触ってきた上級者の方で、つまみが少ない方がシンプルでよい!と言う方もいますが、初心者の内は”アンプのつまみを触って音色を作る”という行為に慣れた方がよいです。
練習スタジオに行った際にはマーシャルやJCなどが置いてあることが定番です。
MARSHALL ( マーシャル ) / DSL100H ギターアンプヘッド
ROLAND ( ローランド ) / JC-120 ギターコンボアンプ
スタジオに行って上記のような大型アンプを前にして、”どうやって音色を作ったらいいか?”がとっさに判断できるとは思えません。
もちろん、アンプによって機能などは違いますのでそれぞれのアンプで慣れる必要がありますが、GAIN,TREBLE,MID,BASS,MASTERくらいは何のことか理解していたほうがよい訳です。
そう考えて初心者の方に個人的におすすめの自宅用ギターアンプをいくつか探してみました。
GAIN,TREBLE,MID,BASS,VOLUMEとコントロールがシンプルでわかりやすくよいです。エフェクトなどは入っていませんが、家のアンプにエフェクトが入っている必要性をあまり感じないので十分だと思います。
YAMAHA ( ヤマハ ) / GA15II ギターコンボアンプ
こちらも必要最低限の機能でシンプルでよいですね。ヤマハのアンプは昔からクリーンサウンドに定評があります。
MARSHALL ( マーシャル ) / DSL1C ギターコンボアンプ
真空管サウンドかつ小音量、そしてマーシャルサウンド、ということで金額的には上がってしまいますが自宅用には最高ですね。真空管アンプは15Wなど小型の物でも最小の音量が家で使うには大きくて音が出せないということが起こりがちですが、このアンプならかなりの小音量で出力できます。
PLAYTECH ( プレイテック ) / JAMMER Jr. ギターアンプ
忘れちゃいけないサウンドハウス自社製品です。コントロール類も必要最低限でシンプル、色々なアンプを触ってきましたが自宅で使うにはこれで十分だなと思います。
近年はいろいろなエフェクトやBluetooth搭載のモデルなど便利なものが出ていますが、ギターが上達するためにストイックに練習するなら、どうやって弾いても気持ちよく弾けてしまうアンプより、シンプルなアンプで練習した方が上手くなります。
あえてクランチ気味の弾きづらい音色にしてスケール練習などの基礎連を日頃から行うと、かっこいいクランチの鳴らし方がわかったりするものです。
ヘッドホンアンプなどでエフェクト満載のモデルはノイズゲートなどが勝手に入っている機種もあります。初心者の方がそういった物を使用していて、いざアンプを使用したら”ノイズがいっぱい出て壊れている!”と勘違いした、なんて話もあります。
本番でエフェクトをかけるならエフェクトをかけた音でも練習する必要もあるのでアンプのエフェクトに意味がない訳ではないです。ディレイをかけた音などは実際に慣れておかないと、ディレイが気になって弾きづらい!なんてこともあるからです。
ということで自宅用ギターアンプを考えてきましたが、まだまだ書けることがいろいろあるのでまたいずれ続きを書きます。
最終的には”人それぞれ”というのが結論にはなるので自分の好きなサウンドなども考えてさまざまなアンプに触れてほしいと思います。