Soundcraftから、アナログミキサーの新製品「Notepadシリーズ」が発売されました。
その中から、国内初入荷となるNotepad-5を紹介します。メタル製のシャーシは剛性があり、ツマミ/スイッチの操作感もよく申し分のないクオリティ。ブリティッシュサウンドをアピールするような、ユニオンジャックをあしらったデザインがかわいらしくもあります。
SOUNDCRAFT (サウンドクラフト) / Notepad-5 USBミキサー
製品名に「5」とあるとおり、モノラル1+ステレオ2系統の5chアナログミキサーです。
マイク/ライン/Hi-zに対応するモノラルの1ch、フォン端子の2/3ch、ステレオRCAまたはUSB入力の4/5chの構成。出力にはXLR端子を装備。サンクラのこだわりが伺えます。画像をよく見ると、XLR端子はNEUTRIK製です!

4/5chはステレオRCA入力とUSB(パソコン)の入力を兼ねています。両方接続すると… ミックスされますが、音量の調整ができないためどちらかに決めて使うのが良いでしょう。USB I/OはWindows / Mac とも、つなぐだけで認識され入出力が可能になります。
特徴的なのはMONITOR OUT。プッシュスイッチにより、ヘッドホンアウトとして使用するかモニターアウトにするかを選択できます。モニターアウトにした場合はモノラルのライン信号になります。緑色のツマミで各チャンネルのモニターバランスを取り、MONIOR MASTERで最終的な音量を調整。自宅使用など、ヘッドホンアウトとして利用する場合は、MONITOR OUT TYPEのスイッチを押しておきます。MASTERを選択した際のモニター出力調整は、MONITOR MASTERで行います。SOURCE SELECTでMASTERを選択した際も、ヘッドホンのボリュームはMONITOR MASTERで調整。MASTERツマミは、あくまでもマスターアウトの調整になります。

MONO LINE OUTモードは、弾き語りや1-2名の小規模ライブの際に活躍します。このサイズでモニターアウトを備えている点は、おすすめのポイント。ヘッドホンアウトと切替える設計は、使用の幅を広げる秀逸なアイデアと思います!
さて、USB I/Oを装備しているのでMACにつなげてみました。すぐMACに認識され、デバイスとして表示されるので選択。いつも横着してMAC本体のイヤホンジャックを使って聴いていたiTunesやYouTubeのサウンドがクリアに聴こえます!癖がなくすっきりとしたヌケの良いサウンド。横着してはいけませんね (^^;)
次に、PoToolsを起動。ProTools上でもデバイスの選択を行います。

エレキギターを1chに接続し、ProToolsの該当トラックにアンプシミュレーターをインサート。今回は、SoftubeのMetal Amp Roomを使ってみました。ザクザク♪で最高です(^^)。
バッファを最小の設定にしていることもあり、遅延は気になりません。DAWを使う利点は、好みのプラグイン・エフェクトをたくさんかけられることです。ヘッドホンで聴く場合、空間系エフェクトは必須。ルームリバーブで自然に、ホールでアリーナ気分になったりと、いろいろ遊べます。今回はテープエコーを入れてみました。原音を邪魔しないナチュラルな質感がお気に入りです。そうそう、1chに装備されているHi-zスイッチ。押すとすっきりとした生々しいサウンドになるので、ハイインピーダンス楽器をつなぐときは必ずONにしましょう。
もちろん、このままレコーディングも可能です。DAWの録音済トラックを再生しながら、ギターの音をオーバーダビングすることができます。その際の設定を紹介します。

ギターをつないだ1chのモニターつまみはゼロに、LEVELは適宜上げておきます。この信号がUSB経由でMAC/PCへ送られます。4/5chのMONIORつまみを上げるとMACから出力される信号、この場合はシミュレーターを通ったギターの音を聴くことができます。
注意!!
4/5chのLEVELつまみを上げると信号が再度MACに送られループ、発信するのでゼロにしておきます。
とはいえ、レコーディングなんて年に数回やるかやらないか。普段はiTunesで再生する音楽に合わせて弾く程度です。iTunesを立ち上げれば、ギターの音とミックスしたサウンドをモニターすることができます。複数のアプリでUSB出力を共有できるのは、とても便利です。最近のパソコンは便利ですね。
サブミキサー、小規模ライブ、DTMにしっかりと対応する、ルーティングに一捻りあるコンパクトなアナログミキサー。持っているととても便利な1台、Notepad-5の紹介でした!