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現役バンドマンが語る、~それぞれのルーツ、音楽遍歴~

2021-03-15

テーマ:音楽ライターのコラム「sound&person」

傷彦 & ホーリー 傷彦 & ホーリー

こんにちは〜!

こ、こんにちは…どうしたんですか?こんな導入は初めてですよ?

(無視して)今日のテーマは「ルーツ、音楽遍歴」!

なるほど。

今回は僕のを聞いて下さいね。

はい。

僕は今、ザ・キャプテンズというバンドをメインにやってるんだけど。

はい、よく存じあげてますよ。

ホーリーにはスタッフとして関わってもらってて、本当に有難いよ。

どういたしまして。

で、ご存知のとおりザ・キャプテンズはグループサウンズを現代に受け継ぐバンドで。

はい。傷彦少年がどうやってそこに辿り着いたのかを掘り下げる回って訳ですね?

そうそう。まず、僕が初めてポップス的な音楽に触れたのは久保田利伸さんや小比類巻かほるさんだったなあ。

お。ソニーのアーティストですね。自分も、当時ソニーから「BEAT EXPRESS」という日本初のオムニバスが出て、それで久保田さんや小比類巻さん知りました。BARBEE BOYSとかも収録されてたなぁ。それにしても、バンドものじゃないんですね。意外。

うん。兄がそれらのアーティストのカセットテープを持っててね。聴かせてもらった。中学生くらいの時。

カセットテープ!(笑)当時はCDへ移行する過渡期でしたからまだまだテープも主流でしたね。

マイベストテープなんか作ったりしてね。

ナツい(笑)実家探したら多分出てきますね。ナツいと同時にハズい(笑)

レタリングしたりね。

やりましたねぇ。ますますナツい(笑)

バンドものだとBOΦWYやBUCK-TICK。それも兄が持ってて。

なるほど。王道ですね。

そのビートロックの感覚が完全に今の軸になってるね。

あぁ、ザ・キャプテンズはテンポの速いビートロック的な曲多いですもんね。

うん、自分では「ビートロックGS」って呼んでる(笑)

言い得て妙(笑)高校時代とかはどうだったんですか?初めて組んだバンドとか。

友達に誘われてコピーバンドのボーカルをやってた。

何のコピー?

BOΦWYや布袋寅泰さんのソロ曲を。

なるほど。

バンドのリーダーであるギタリストのコがちょっとマニアックな曲選んでたなあ、今思えば。

例えば?

例えば「PLASTIC BOMB」とか「BLUE VACATION」とか。

ほほう。確かにちょっとマニアックかも。「B・BLUE」とか「マリオネット」ではないんですね。

その辺もやったけど印象的なのは「PLASTIC BOMB」とか「BLUE VACATION」とかだったなあ。僕も、そういう短くて勢いのある曲は好きだった。高校生の時はそのコピーバンドで年に数回ライブをやってた。

因みに、どういう場所でライブしてました?ライブハウスってありました?

ミュージック昭和っていう老舗ライブハウスがあってね。あとは年一回の文化祭のステージぐらいかな。でもライブのため、って言うよりは単純にスタジオ入って音出すのが楽しかったな。

当時はまだオリジナル曲は演らないんですよね?

うん。オリジナルを作ろう、なんてメンバー誰も思ってなかったんじゃ無いかな。僕も特に歌いたいテーマなかったし。あ!コピーバンドをやってる一方で、尾崎豊にハマって。ルックスも声もカッコいいなあ、と。兄と一緒にラストツアー観に行ったりした。

亡くなる直前ですか?

うん。「BIRTH」ツアーで山形に来てくれた。僕はヒムロックと尾崎豊にはかなり歌い方の影響を受けてると思う。

そう…かもしれませんね。では、大学時代に進みましょうか。

仙台市の大学に入学して軽音サークルに入ったんだけど、なんだかぬるいなーと思ってすぐ辞めて、大学外でバンドを組んだ。当時はグランジやブリットポップが流行ってたから、そういう洋楽っぽい雰囲気の。

洋楽っぽい…ザ・キャプテンズとはリンクしづらいですね。

そうだね。まあとにかくそのバンドで初めてオリジナル曲作りにチャレンジして。

ついに。

まあ、歌詞も曲も拙いシンプルなものだったけどさ。その頃にはMTRなんかも使って宅録なんかしたりして。

カセットテープの?

そうそう、最初はカセットテープの4トラックだったよね。

ナツい(笑)

んで、次にカセットテープの8トラック。

それすらナツい(笑)

ピンポン録音!とかね。

ナツいー!(笑)そっからどうザ・キャプテンズにつながるんですか?

洋楽っぽいことを追求していった時にふと「あれ?これだとホンモノの欧米の方には敵わないのでは?」と思いまして。

そりゃ…そうですね。

で、「日本人らしいこと、日本人にしか出来ないことをやろう!」と決意した僕は色んな音楽を聴き漁った。色んな、と言ってもロックバンドの範疇だけどね。

はい。

そして1番衝撃を受けたのがグループサウンズだった。

ビックリ…しますよね。具体的にはどのバンドでした?

特にザ・スパイダースとザ・ダイナマイツだったなあ。

刺激的ですね。アルバム曲とか聴くと結構マニアックなことしてたりしますもんね。

うん、身も蓋もないラブソングに、グランジも凌駕するようなワイルドな歪みのファズギター!謎のクロスオーバー具合に失神するかと思ったね(笑)

身も蓋もない(笑)

東京にはGSシーンはあったんだろうけど、仙台にはGSに取り組んでるバンドはいなくてね。これは僕がやろう!と決意して。

当時というと20年くらい前ですよね?メンバー集めづらそう…

そこはね、僕の人徳で。

は、はい…。

僕の周りには洋楽志向のバンドばかりでね。GSを知ってるコはほとんどいなかった。

でしょうね…。

でもその中でも面白そうな、キャラの立ってるコに目をつけてバンドに誘いながら教育してって。

教育?

GSの曲をたくさん録音したMDをさりげなく彼らのウチに置いていくの。

まるで撒き餌の様な手口!(笑)っていうかMDもナツい(笑)

無理もないんだけどさ、彼らはグループサウンズとドリフターズとベンチャーズの区別もついてなくてさ。

無理もないです…

でも、だんだんとGS面白い!って思ってもらえて。

めでたしめでたし、ですね。

めでたいか分かんないけどさ(笑)そこからアッと言う間に20年だよ!

おめでとうございます!

おかげさまでなんとか続いてるよ。でも色んな音楽遍歴を経て、それらが糧になってるなあと感じるよ。

ですよね。

グループサウンズもそうだし、グランジやブリットポップも大流行したから、ギターロックバンドとしてはそれぞれに幅広くて。僕も色んな要素を吸収して来られたと思うんだよね。

そうですね!今だと、そこまでギターに拘らない可能性もありますね。

そうだね。では次回はホーリーの音楽遍歴を!

語れるかなあ…?

楽しみにしてるよ。

はーい。

ではまたお会いしましょう、そう、すべては?

愛ゆえに!


コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
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傷彦 & ホーリー

一風変わったギター・ベース・エフェクターを愛する二人の現役バンドマンの対談形式でお送りしていきます。

傷彦(kizuhiko) 最後のグループサウンズ、ザ・キャプテンズのリーダー。
website www.thecaptains.jp
twitter https://twitter.com/captains_kizu

ホーリー(horry) ナショヲナル、らいむらいと、Sバのベーシスト。
website www.nacional.jp
twitter https://twitter.com/headless_bass

 
 
 
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