MACKIEミキサーの数あるシリーズの中で、配信向けデジタルミキサー「DLZ CREATOR」に以前から興味があり、PA用ミキサーと違ってどんなことができるのかさっそくレビューをしていきたいと思います。
まず、今回は「説明書を見ずに音を出して楽しむ」というのを目標に挑戦しました。
説明書を読まなくてもスタートできたら、それは「簡単」「初心者でも安心」ということだと勝手に思っていますw

電源スイッチをONにして、少し待つとこの状態になりました。
PAミキサーでもよく見るデジタル卓のコントロール画面と各機能に飛ぶタグ。ここまでは想定内でしたが、画面右にある4つのつまみと、同じくメインフェーダー横の縦に並んだパッドが何なのか。。。

今回はシンプルにch1にマイクを接続、OUT L、Rをスピーカーに接続しています。

とりあえず、ch1のフェーダーを上げてみると、あら驚き。
画面のバーが連動して動きました。デジタルミキサーによくある動きですね。
※逆に画面をタッチしてフェーダーを動かすことはできませんでした。
というか、フェーダーの前に、マイクのゲインやらEQやらはどこで設定できるか?ですよね。

画面上部の「Channel」をタッチすると、こちらの画面に遷移します。
いきなり、ありがたいポイントを1つ発見しました!

マイク用のゲインって、どのくらいが適正か?って難しく感じている方も安心です!
ココをタッチして、しばらくマイクに向かって喋るだけで適正なゲイン値を設定してくれます!

ちなみに私の喋る声は「+34dB」でした。

各chのアイコン(赤枠)と、画像だと見づらいですがカラー(青枠)も変えることができます。見た目でどういう機器を接続しているかがわかるのは親切でいいですね。

次に「Preset」をタッチしてみました。
かなりの数のプリセットが用意されていますが、今回はMACKIEのダイナミックマイク「EM-89D」を選んで「Load」してみました。
プリセットを読み込むと何が変わるのか気になりますよね。
ということで、まずはEQから見てみました。

画面赤枠にタッチするとEQ画面が出てきます。
「EM-89D」に最適なスタート設定がコチラということです!
HPFと3つのパラメトリック・イコライザー(PEQ)の設定ができます。PEQはFrequency(中心周波数)、ゲイン、Q(バンド幅)を細かくいじれるので、アナログミキサーでは追い込めない痒い所に手が届く設定も可能です。

EQの右はノイズゲートです。
マイクを使用していない時の、僅かに気になる「サー」というノイズを抑えることができます。何人かで複数マイクを使用する時、喋っていない人のマイクに喋っている人の声が入らないようにしたりする時にも使えますね。

コンプレッサーの画面はコチラです。
スレッショルド、レシオ、ゲイン、アタックタイム、リリースタイムという基本的なコンプレッサー共通のパラメーターが調整可能です。各パラメーターを変えるとイラストも変化してくれるので視覚的にもイメージしやすいのは良いですね。また、Heavy、Light、Midと3種類のPresetが用意されているので、まずはこれらを基準に好みの設定を探すという使い方もおすすめです。

最後は、ディエッサーです。
主にマイクの「サ行」などの歯擦音(しさつおん)が耳に刺さるのを抑えるために使われるエフェクトです。歌ったり、アナウンスしたりする際に気になるところを抑えることができます。
Channelの次はFX(エフェクト)をチェックしていきます。



REVERBは、4つのパラメーターでコントロールするタイプで、縦に並んだノブを各パラメーターの調整に使用します。ちなみにタッチパネル対応なので、つまみのイラストを指でタッチしたまま上下に動かすやり方でも調整できます。困った時はプリセットを使いましょう!


ディレイも同じく4つのパラメーターと4つのプリセットで設定できます。
各つまみを動かすと、エフェクト音がわかりやすく変化してくれるので、自分の好きなポイントも見つけやすいと思います。
お次は、USBメモリーの音楽再生に挑戦しました。

USBメモリーを挿すところは背面のココです。

USBメモリーを挿して少し待つと、本体画面右上のUSBアイコンがグレーから白色に変わりました。
その後、上部にある「Media」をタッチすると、USBメモリーかSDカードを選択せよ的な画面になったのでUSBをタッチしました。

すると、曲名が表示されたので、曲をタッチして選択したあと、赤枠のアイコンをタッチしたら再生が始まりました。
ここまで順調に触れていましたが、ついにここで問題が発生。音が出ない。
再生時間のメーターは進んでいる、再生はしている、ch9/10フェーダーも上げているのに。。
少し迷いましたが、答えはチャンネル設定にありました。

ch9/10の「Channel→setup」にある赤枠部分のSourceが「Bluetooth」になっていたことが原因でした。ここを「SD/USB」にして解決。音がちゃんとスピーカーから鳴り始めてくれました。

ちなみに「Bluetooth」だとこんな感じです。

Bluetoothを「Enabled」にしておけば、スマホ側に「DLZ CREATOR」が出てきますのでタッチすればペアリング完了と簡単です。

ついに来ました!!
カラフルなパッドセクションです。

ch11/12のフェーダーを上げて一番上のパッドを叩いてすぐに理解しました。
ここは、いろいろな音源をパッドに割り当てることができるところで、ホーンや拍手、笑い声などがデフォルト(Bank A)でプリセットされていました。配信でよく見るアレですね。
Bankは他にB、C、DとあったのでとりあえずBank Cをタッチしてみました。

さらに、グレーアウトしていたC1をタッチすると、画面に「Recording Sample」の文字があるではありませんか。

「Start Recording」を押して、チャンネル1に接続したマイクでしゃべって録音を停止すると、

簡単に音源をアサインすることができました。
ちなみに今回の検証では、ミキサーに接続した機器で音源作成を紹介しましたが、「Load Sample from Disk」を選べば、音源丸ごとをアサインすることもできるので、配信での飛び道具的な使い方だけではなく、例えば演劇とかでも十分に使えるなと思いました。
長くなりましたが、最後に録音に挑戦しました。

このRECボタンを押す前に、録音するデバイスと形式を設定するところがあります!

今回は、シンプルに「USBメモリーにステレオ録音」に設定しました。
そしてRECボタンを押した後の画面がコチラ。

画面上部に録音ステータスが表示されました。

「REC」をタッチすると録音がスタートして、「STOP」をタッチすると録音が停止します。
録音された音源を再生するには、「Media」をタッチして、「USB」をタッチしていただくと、「DLZ-Creator_Recordings」が生成されていることを確認できます。


あとは、「REC_~」をタッチしていただければch9/10フェーダーで音を鳴らすことができます。
いかがでしたでしょうか。
今回は、あまり深い階層まではいかずに、シンプルな操作でどこまで使えるかという視点で触ってみました。音の出し方も、設定の手順も複雑なところはなく、PA用ミキサーも触ったことがない、初めてミキサーを使用するという方にも十分おすすめできる機種とかなり好印象です。
DLZ CREATORには、他にもMix Agent™やAutoMixのようなイチ押し機能がいっぱいあるので次回も実機の画面と合わせて紹介していきたいと思います!







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