セミアコースティックギターとして真っ先に思い浮かぶのはエリック・クラプトンや、ラリー・カールトンなど名だたるギタリストが使用したことでも有名な GIBSONのES-335でしょう。
一般的なES-335からバリトーンスイッチ搭載のES-345、マルティプル・バインディングが美しい最高グレードのES-355などバリエーションも幅広く今尚多くのギタリスト達から愛され続けるヒットモデルです。
ワールドスタンダードの地位を勝ち得たESシリーズの裏にはこんなマニアックなモデルも存在します!!
FENDER / Starcaster Black

ソリッドモデルの印象が強いFENDERのセミアコースティックギターです。
レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドが使用していることでも再注目されているモデルです。
古くは1970年代に販売されていたモデルですが、商業的に振るわず生産完了、アーティストの使用や昨今のビザールブームと相まって2014年に復活を遂げました。
まず何よりも目につくのがこのヘッド!!

FENDERらしい片側6連のペグ配列ですが、他のFENDERのモデルたちとは明らかに異なるシェイプ!!遠くから見ても一発でStarcasterと認識できるこの大きなヘッドシェイプは何とも魅力的です。
ボディはFENDERギターらしい左右非対称のオフセットシェイプ、セミアコの特徴ともいえるFホールが左右でずれているのが特徴的です。

内部にはGIBSON/ES-335と同様にセンターブロックが仕込まれていますが、ボディ材にメイプルを採用している為、マホガニーボディのモデルよりも高域が多少強く、キレの良いシャープさとセミアコ特有の豊かなトーンが合わさった他のモデルでは味わうことのできないサウンドが堪能できます。
当時のStarcasterは3点止めジョイントや独特な形状をしたブリッジと癖のあるスペックでしたが復刻に伴い、3点止めジョイントはポピュラーな4点止めジョイントに、ブリッジは調整のしやすいチューンオーマチック/ストップテイルピースに変更され、とても扱いやすく親しみやすい印象を受けます。


またコントロールもマスターボリューム付きの5コントロールから2ボリューム、2トーンの分かりやすいコントロールに変更されており、他のギターから持ち替えても違和感なく演奏できるところもお勧めできるポイントです。


あまり見ることが少なく敬遠されがちなStarcasterですが、セミアコが好きだけど他の人とかぶりたくないというギタリストや、セミアコは音がちょっと柔らかくて使いづらいなんてギタリストにぴったりのモデルだと思います。