ギターやベースのチューニングを手軽かつ素早く行える「クリップチューナー」。
ヘッドに取り付けるだけで使用できる便利さもあり、自宅やスタジオなどあらゆる場面でプロ・アマ問わず愛用されています。
しかし、クリップチューナーと一口に言っても、精度の高さを重視したモデル、視認性に優れたモデルなど、個性はさまざまです。
どれを選べば良いのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、筆者が実際に使用し、特におすすめしたい以下の4機種を徹底比較しました。

- TC ELECTRONIC PolyTune Clip(精度・レスポンス重視)
- BOSS TU-10(耐久性・扱いやすさ)
- KORG Sledgehammer Pro(視認性・操作性)
- Daddario PW-CT-12(デザイン性・コンパクトさ)
クリップチューナー選びの参考になれば幸いです。
TC ELECTRONIC PolyTune Clip ― 驚異の精度とレスポンスを誇る実力派
「性能の良いクリップチューナーが欲しい」という人に真っ先に推したいのが、TC ELECTRONICの PolyTune Clip です。
その特徴は、何といっても高い精度と抜群の反応速度。弾いた瞬間に音程を瞬時に検知し、非常に滑らかなメーター表示でチューニングをストレスフリーにしてくれます。
ギタリストはもちろんですが、特におすすめしたいのはベーシスト、そして5弦ベースユーザー。
クリップチューナーの中には「ベース対応」と書かれていても、実際には低音をしっかり拾えず4弦や5弦のチューニングに苦労するモデルも存在します。
しかしPolyTune Clipはその心配がほぼありません。
低音の反応が非常に安定しており、多弦ベースでも正確に音を拾ってくれるため、パッとチューニングしたい場面でも安心して使えます。
また、取り付ける向きに合わせてディスプレイが自動回転するため、左利きのギタリスト・ベーシストにも使いやすい仕様になっています。
BOSS TU-10 ― 壊れにくさなら圧倒的
耐久性を第一に考えるなら、迷わずBOSSの TU-10 をおすすめします。
筆者自身、中学生の頃に購入してから10年以上経った今でも現役。とにかく壊れないタフさが魅力です。
※筆者の所有するTU-10 見た目が違うのは塗装とカーボンシートによるもの
クリップチューナーは、ケースから取り出す際やしまう際にヘッドから外れて落としてしまうことが意外に多いのですが、TU-10は堅牢な構造で壊れにくいのが大きな強み。
さらに液晶部分が本体に少し沈んでいるため、液晶割れのリスクも軽減されています。
BOSSならではの便利機能として、アキュピッチ・サインというものがあります。
これはピッチが合うと針が流れてチューニング完了を知らせてくれるBOSS独自の仕様で、初心者にも非常に扱いやすいです。
KORG Sledgehammer Pro ― 視認性と操作性を両立したモデル
視認性を最重要視するなら、KORGの Sledgehammer Pro がオススメです。
本体全体がディスプレイになっており、暗いステージでも非常に見やすいのが大きな強み。
チューニングの部分でお気に入りなのはストロボモード。
ストロボモードは初心者にはやや慣れが必要ですが、測定精度が高く、しっかり合わせた時はとても気持ちよいです。
さらに、側面のスイッチを捻って操作する独特の構造も便利。
ヘッドに取り付けたままでも簡単に設定を切り替えられるため、使い勝手がとてもいいです。
Daddario PW-CT-12 ― コンパクトで邪魔にならない。見た目重視派にもぴったり
「ヘッドにチューナーを付けると見た目が気になる」
そんな人にぜひ使ってほしいのがDaddarioの PW-CT-12 です。
非常にコンパクトなデザインで、装着しても目立ちにくく、ギターやベースのルックスを損なわないのが最大の特徴。ステージでの見た目を重視したい人にとっては強い味方になります。
小型モデルで気になるのはチューニング精度ですが、このPW-CT-12は実際に使っていても問題なし。
ギターはもちろん、ベースでもちゃんと音を拾ってくれるため、実用性も十分です。
なお、画像にある旧モデルは2色発光のシンプルなディスプレイでしたが、現行品はカラーディスプレイに進化しており視認性も向上しています。
まとめ ― 用途に合わせて最適な1台を選ぼう
今回は、
- 精度のPolyTune Clip
- 耐久性のTU-10
- 視認性のSledgehammer Pro
- デザイン性のPW-CT-12
という4つの軸で選んだクリップチューナーを紹介しました。 どのモデルも優れた特徴を備えており、あとは使う人のスタイルや重視するポイントによって最適な選択が変わってきます。
チューニングは楽器の基本であり、演奏のクオリティに直結する大事な工程です。
ぜひ自分にぴったりなクリップチューナーを選び、快適な音楽ライフを楽しんでください。
なお、次回の記事では今回紹介した4機種を使い、以前から気になっていたちょっとした噂の検証実験を行いました。ぜひそちらもお楽しみに!
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