サウンドハウスに入社する前からずっと気になっていたLANEYのアンプ。
入社して5か月ほど経ちましたが未だに弾いたことがなかったので、今日こそは!と、早朝に出社してコンボタイプの2機種を試奏してきました。

サウンドハウスショールームの一角にある、LANEYエリア。入社するまで現物を見たことがなかったアンプもずらり。フルチューブアンプからモデリングアンプまで、豊富なラインナップがありますが、やはりLANEYの醍醐味は100Wオーバーのフルチューブスタックでしょうか。
「LANEYのアンプが気になってしょうがない」という方はぜひこのブースにお越しください。幸せになれます。
今回僕が試したのは、コンボタイプの2機種、IRT30-112(写真右)とTI15-112(写真左)です。

ええ、そうなんです。メタラーなんです。
自宅でも使用できる程度の低出力モデルながら、大型アンプに負けない迫力のハイゲインサウンドが得られる、引きこもりメタラーには垂涎の的なのではないでしょうか。
小型スタックにしてもよかったのですが、個人的にコンボが好きなのでこの2機種にしました!(メタラーなのにコンボが好きという・・・)
Laney (レイニー) / IRT30-112
まずはIRT30。第一印象としては、マーシャルの音をシャープかつ重厚にしたようなサウンド。
マーシャルのような暴れる高域ではなく、きめ細かくサラッとした歪み方をします。しかしながら低域はズンズンと太い鳴り方をするので、重く厚く、きめ細かいブリティッシュハイゲインです。
このアンプのパラメーターとしては、WATTSが非常に重要で、気になられている方も多いはず。
マスターボリュームを上げた時の太いサウンドをそのまま小さくする、という目的のツマミですが、少し印象が異なります。
WATTSを小さく、ボリュームを大きくした時のサウンドは、ミドルが若干削れてハイが強調された、少し細いサウンドになります。逆にWATTSを上げてボリュームを小さくすると、少し弱かったミドル(300~400Hzあたりの低めのミドル)が上がり、抜けが良い太いサウンドになります。個人的には後者の方が迫力のあるサウンドで好みですが、環境によってはこもって聴こえるかもしれません。このあたりは調整が楽しめそうです。
また、TONEのツマミはTREBLEとほぼ同じ様な効果を得られ、TREBLEと比べて若干Qが大きい、広範囲に作用するイメージです。
最後にPRE BOOST。GAINを高めBOOSTを低めにするのか、逆にGAINを低めBOOSTを高めにするのか・・・このあたりも一日中調整していられそうな領域ですね。
個人的にはGAIN高め、BOOST低めの方が、音が濃い感じがして好きです。GAIN低めにするとBOOSTしても音が軽い印象でした。
クリーンチャンネルは・・・弾くの忘れていました。すみません。
Laney (レイニー) / TI15-112 トニー・アイオミモデル
続いてTI15-112。こちらはこちらでキュンキュンするアンプです。キュン死しそうです。
IRT30と比較すると、キャビネットが小さいので若干軽いサウンドではありますが、自宅練習にはこちらの方がちょうどいいかもしれません。
通常のIRTは非常にシャープできめ細かい歪み方であるのに対し、TI15はウェットで荒い、いい意味で潰れたような歪み方をします。歪み方だけだとこちらの方が好みです。TIの方が、カリフォルニアのアンプを思わせるアグレッシブなサウンドなのではないかと思います。これに関しては120Wモデルを弾いてみないことには何とも言えませんので、今度弾いてみたいと思います。
それと好感を持てたポイントとして、意外とクリーンがイイ!ということです。
1チャンネルのハイゲインアンプって、歪みを絞ってクリーンで使おうとするとあまりいい音が出ない、というイメージがあったのですが、このアンプのクリーンは、クリーンチャンネルなのかと思うほど使えるクリーンが出ます。
いやーこのアンプほしい。
IRTシリーズ全体の印象としては、シャープに歪み、重厚なローが出る、極悪ブリティッシュハイゲインといった印象です。
アメリカンな乾いたハイゲインも好きですが、たまに趣向を変えてこういう古臭いメタルサウンドも弾いてみたくなるものです。
現在はアンプモデリングやDAWの進化によってチューブアンプはステージから姿を消しつつあり、昔ながらの古き良きアナログのアンプも、たまには弾いてみたくなるものではないでしょうか。
また時間があればいろいろ試奏してみたいなと思っています。