

憧れのベーシストと2週に渡って一緒に演奏出来る機会に恵まれました、Sugarです。
鍵盤弾き語りする時には、基本的に左手がベースの役割を担っています。
今までと変わらない演奏を私がすれば、ベースラインを邪魔してしまいます。ミュージシャンとしてまだまだ未熟な私...演奏する内容を臨機応変に大幅に変えることができず、まずは左手の音量をできるだけセーブしてみることから始めました。
すると、ピアノの演奏だけでなく、歌までもがつられてセーブしたようになってしまったのです。表現まで小さくなってしまっては音楽として魅力を失ってしまいます。

先輩にアドバイスを求めると、「よく聴こうとするだけでも演奏は変わってくる」ということを教えられました。
その瞬間まで、自分がどうあれば正解なのかを一生懸命1人で考えようとしていましたが、そうではなくて、鳴っている音の中から答えを探し出していけばよかったのです。
聴く、ということはすごく基礎的なことのはずなのに、ミュージシャンとしての奥深い楽しさを改めて知った気がしました。
よく考えてみたら、それはミュージシャンに限らず、誰にとっても毎日の生活の中、親しい人との関わりの中で同じことなのかもしれません。
人は誰でもすぐには変われません。それまでの人生の中で染み付いた、その人だけの生き方があります。
でも、自分らしさを残したままでも、相手をよく知ろうとする気持ちを大切に持っていれば、関係を素敵な方向へ向かわせることが出来る気がするのです。それを続けていった先で、ある時ふと、自分自身が少しずつ変わってきたことに気付く日が来るのではないかと思います。
音楽のアンサンブルをより良いものにしていこうと努力する過程で出会う気付きは、いつでも人間関係、生き方に応用できるような気がします。私もまた、新しい出会いに胸躍らせながら、ミュージシャンとしても、人としても、変わっていく自分を楽しみたいと思います。
