
音質重視のオーディオインターフェイス
iPad Pro、そして「CUBASIS」でレコーディングする際に、コンパクトな宅録セッティングでも高音質で弾き語りレコーディングができないか?そんな目的でオーディオインターフェイスを探しました。おそらく5年ほど前に発売された製品、audient iD14。
最新のオーディオインターフェイスではないが、「高音質」をポイントにリサーチすると、こちらの製品が浮かび上がってくる。いわゆる有名どころのブランドではなく、なんというか「調べた者が辿り着く」というような感じでしょうか。
R社、M社、S社など、色々な製品を調べ比較検討したんですが、自分にとってそれぞれが決め手にかける感じがして、悩みました。ハッキリ言って、どの製品でも問題はないと思うんです。しかし「機材オタク気質」の傾向がある私にとって、限りなく納得できる製品を購入したかったんです。そんな中で、最終的に決めたのがiD14でした。
スペック的には最新の製品には劣るかもしれませんが、なんせ音が良いとの評判。自分の音楽スタイルはアコースティックギター弾き語りがメインなので、生楽器録音の音質はこだわりたいポイントなんです。さて、実際はどんな感じでしょうか?
聴いた瞬間に納得したその音質
筆者のDTM経歴は、20代前半、RolandのデジタルハードディスクレコーダーVS-880から始まり、数台のMTRを経てDAWへ移行。オーディオインターフェイスはR社、T社、M社と使用しました。そこまで高価な製品を利用したことはありませんが、各社とも音質で不満は特にありませんでしたが、それぞれにクセはあったように思います。色々なインターフェイスやマイクプリを使ってきた自分なりの耳ですが、録音したiD14の音を聴いた時、「あ、これ良いわ」と素直に思いました。音の感想は個人差があるので難しいんですが、「温かく堅実な音」とでも表現しましょうか。モコモコ感やシャリシャリ感もなく、もちろん低ノイズ。派手じゃないんですけどしっかりと主張がある感じがします。間違いなく、個人的には今まで使用した中で一番好きな音です。
iPad Pro+iD14
iD14とiPad ProをUSB-Cで繋げれば、問題なく使用できました。インプットゲイン調整とエンコーダー(メインのダイヤルのこと)でヘッドホン音量とスピーカー音量を調節するぐらいです。ミキサーソフトウェアが利用できるPC環境であれば、もう少し便利な使い方ができそうです。
AUDIENT ( オーディエント ) / iD14
これまでデスクトップPCでのDAWはマイクプリにもこだわり、アウトボードコンプやEQなどをセットしてDTMをしていましたが、何か不具合が起こると、その解決に時間をとられてまぁ面倒。そのうちにくたびれて、やる気がなくなってしまうことがありました。そんな経験から、自分にとって音楽制作に大切なことは、ストレスがないということ。このiD14は機材設定もシンプル。マイクを二本立てるだけで弾き語りの録音ができます。
マイクプリも本当は欲しい。ですが、iD14のマイクプリ自体がとても良くて、「マイクプリはまぁいいか」って割り切れるくらい高音質です。音が入力されたら、そのあとはCUBASISの出番ですからね。
リサーチしてるとネット上では様々な製品レビューを見かけます。「音」の感想は個人の感覚によるところが大きいので、実際に自分が使用しなければわかりませんが、このiD14に関して言えば、想像を裏切らず、期待をちょこっと上回った嬉しさ!アコースティックギターで弾き語りを録ると実に良い音で、むしろ自分の演奏技術の未熟さに情けなくなるのでした。