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熱いSNSの炎上を味方にする!

2026-07-03

Theme:Sound House Founders Column Ricks Opinion

Rickの本寝言 サウンドハウス創業者が本音をついつい寝言でつぶやく!

ワールドカップのサッカーが熱かった。日本中が燃えた。夜中2時のキックオフにもかかわらず、多くの人が眠気を忘れて日本代表を応援した。その一方で、チケット価格は高騰し、FIFAには莫大な資金が流れ込み、スポーツベッティング市場も世界中で熱を帯びていた。ワールドカップは、サッカーの祭典であると同時に、巨大なビジネスでもある。しかし、そんなこととは関係なく、純粋に自国の代表を応援することこそ、多くのファンにとってのワールドカップの醍醐味なのである。

残念ながら日本は決勝ラウンド1回戦で敗退してしまった。大勢の人が集まった渋谷のスクランブル交差点でも、日本が2対1とリードを許し敗色が濃くなるにつれ、多くの若者が静かにその場を後にしていった。勝負は勝ってこそ意味があるという、そんな空気が今の時代にはある。「参加することに意義がある」という言葉は、今では昭和的な理想論として語られることも少なくない。参加する以上は勝利を目指す。それが現代の価値観なのだろう。そして海外では、サッカーに熱くなるあまり、感情が爆発し、時には殺人事件にまで発展することもあるほどだ。それほどまでに人々を熱狂させるのが、サッカー界の現実なのである。

こうした人間社会の熱狂は、時にインターネットの世界でも「炎上」という形で現れる。多くの人々を巻き込み、誰もが熱くなり、一気に情報が拡散していく。しかし、サッカーの熱い応援とは違い、そのほとんどは一過性のものであり、時間がたてば次第に沈静化していく。とはいえ、ネットの炎上は、頭の痛い問題である。特に掲示板などで、運営側も返信を書き込みながら利用者と意見交換を行っている場合、議論が盛り上がるほど炎上しやすくなる。

サウンドハウスの掲示板は、自社のホームページ上で運営するサービスとしては先駆的な存在だった。話題ごとにカテゴリーを分け、誰でも自由に書き込むことができるようにしたことが功を奏したのだろう。瞬く間に多くのユーザーが利用し始め、掲示板は商品に関する質疑応答の場としても活用されるようになった。そのため、サウンドハウスのスタッフは筆者自身も含め、毎日のようにレスを書き込み、利用者に真摯に対応することを心掛けていた。そうした積み重ねによって利用者は着実に増え、やがて多くのユーザーがサウンドハウスの掲示板を貴重な情報源として活用するようになった。

しかし、その一方で、時折クレーマーまがいの投稿も見受けられるようになり、対応に追われる日々が始まった。時には掲示板が荒らされる事態にまで発展することもあった。そして気が付けば、掲示板対応に毎日多くの時間を費やすようになっていたのである。やがて、ひとりの常連投稿者の存在が目立つようになり、その方とのやり取りが続くことになる。相手は明らかに音響のプロであり、指摘している内容にも正しいことが多かった。こちらの間違いに気づかされることもあった。それでも誹謗中傷のような書き込みに悩まされ、その対応には膨大な時間が費やされた。しかし、サウンドハウスのポリシーとしては、すべての投稿に対して正直に、そして真摯に向き合うことだった。そのため、大変でも必死にレスを書き続けていたことを、今でもはっきり覚えている。

SNS上で掲示板が炎上する原因は大きく3つに分けられる。最も多いのは、物議を醸す内容や挑発的な表現が投稿された場合である。一線を越えた誹謗中傷のようにも思える表現に他のユーザーが反発し、議論が過熱して炎上に発展することがある。次に多いのが、いわゆるクレーマー気質の利用者による投稿である。そもそも内容そのものがセンシティブなことが多く、根拠の有無にかかわらず、炎上へと発展してしまう。とにかく否定的なコメントを書き込み、ネット上の論争そのものに慣れきっている人が少なからず存在する。もう一つは、運営側の対応や説明に問題があった場合である。誤った情報を掲載したり、不適切な表現を用いたりすると、それを批判する声が集中し、議論がヒートアップして炎上へ発展することがある。

時にはサウンドハウス側の返信に誤りがあったり、誤解を生むような表現を使っていたりして、炎上しかけることもあった。その場合には、会社のオーナーである自分が自ら対応し、掲示板に返信を書き込んでいた。なぜなら、まず謝罪したかったからである。間違いを認め、「申し訳ありません」という気持ちを率直に伝えるのは、人の道として当たり前のことと考える。そのうえで改善案を提示して、自社の書き込みを修正し、誰もがわかるような内容にするよう努めた。これは半端な気持ちでできることではない。連日、夜中まで掲示板を見守りながら、多くの時間を費やしていたことを覚えている。その対応を見て、共感してくださったお客さまは少なくなかったのではと、今になってふと思うことがある。問題から逃げないサウンドハウス、何にでも真正面から向き合うサウンドハウス、そんな会社のイメージを自分が築いていたのかもしれない。

そしてある時、掲示板への書き込み内容とその頻度が我慢の限界を超えたと感じ、熟慮の末、その投稿者本人に直接電話をかけることにした。実際に話をしてみると、すぐにわかったことがある。確かに相手はプロであり、その知識は本物だったことだ。また、誠実な一面を持つ人物であることも感じとることができた。だからこそ、まず相手を認めることから始めた。それは決して演技ではなく、本当にすごいプロだと感じたからにほかならない。そしてサウンドハウスの代表である自分と掲示板の投稿者との話し合いを通じて、お互いの理解が深まり、「掲示板に書き込む際は表現をまろやかにしてくださいね」とお願いしたように思う。この話し合いの結果、掲示板の炎上はピタリと止まった。本当に多くのことを学ばせていただいたことに感謝がつきない。

仕事をするからには、そしてネット上で事業を展開するからには、時には失敗もあれば間違いもあり、それがクレームに繋がることは避けられない。しかし、サウンドハウスは常にそれらのクレームに真摯に向き合い、自社に非がある場合はそれを率直に認め、お客様に納得していただけるよう、必要であればどのような代償も惜しまない姿勢を貫いてきた。時には、会社の代表として自分自身が遠方まで車を運転し、商品をお客様のもとへ届けることも度々あった。当時は社員もまだ少なく、自分しか対応できない状況だったため、迷うことなくハンドルを握ったのだ。そんな配達員の役目を担うことをはじめ、ひたすらやるべきことをやる、やれることはとことんやる、という姿勢を貫いた結果、数々のクレームに対してサウンドハウスはきちんと対応してくれた、という評価を得ることができたと考えている。

間違いに対しては素直に頭を下げ、会社としてできる限りの誠意を尽くす。その姿勢を貫く限り、どんなクレームも、お客様の理解と信頼を得るチャンスになると考えている。炎上は、お客様の不満やクレームの表れと捉えがちだが、そこには会社が成長するためのヒントが必ず隠されている。逃げずに向き合い、誠実に対応し続ければ、炎上はやがて会社の信用へと姿を変える。そのことを、私はサウンドハウスの掲示板で何度も経験してきた。恐れるべきなのは、クレームや炎上ではない。お客様の声から目を背けることである。

これから会社を引き継いでいく若い世代には、どれほど大きな炎上であっても、どれほど厳しいクレームであっても、真摯に向き合い、誠実に対応することの大切さを伝え続けていきたい。なぜなら、それこそが会社を成長させる貴重な機会だからだ。これからも誠実な対話を積み重ねることで、サウンドハウスを応援してくださるお客様は増え続け、より強い信頼関係が築かれていくと信じてやまない。

Rick Nakajima

Born in Tokyo in 1957, Rick Nakajima went to the States as a teenager to train in tennis and pursued his studies at the University of Southern California, the Wharton School of the University of Pennsylvania, and Fuller Theological Seminary. Rick returned back to Japan where he then founded Sound House in 1993. Since then, Rick continues to manage his musical instrument and audio equipment online retail business with the aim to revitalize Japan through the power of music. In addition to giving his full devotion to running his companies, Rick is also active in community outreach projects and researches ancient history while traveling throughout his native land. Rick also runs a local newspaper called the JAPAN CITY JOURNAL. He has made contributing to the spiritual renaissance of the nation his life's work; he uses his website historyjp.com as a platform to break down history through an accessible fresh perspective while also unearthing the roots of Japan.
https://www.historyjp.com
https://www.kodomozaidan.org

 
 
 

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