シンセサイザー音楽の第一人者で作曲家の冨田勲さんが5日、心不全のため逝去されました。享年84歳。冨田さんは慶應大学在学中に作曲活動を始め、NHK大河ドラマ「花の生涯」や「新日本紀行」の音楽、手塚治虫原作のアニメ「ジャングル大帝」などの音楽等、多数の作品を手掛けてきました。70年代からはシンセサイザーを楽曲制作に導入し、74年にドビュッシーの作品を編曲、演奏したアルバム「月の光」を発表し、日本人として初めて米グラミー賞にノミネートされました。その後も「展覧会の絵」「火の鳥」「惑星」などクラシックの名曲を電子音楽化し、世界的な評価を得ています。晩年はタモリ倶楽部やDOMMUNEなど、若者向けの番組にもシンセサイザーの神様としてゲスト出演し、VOCALOIDを起用した作曲等も行っていました。また、今年11月に上演予定の新作「ドクター・コッペリウス」の創作活動を逝去される直前まで行っていたとのことです。謹んでご冥福をお祈り致します。
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