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Joe Walsh Official Site「ふむ…、じゃぁ行こうか… '57グレッチか'58レスポール・ゴールドトップ?」
ジョー・ウォルシュは、ハリウッドのフォトスタジオ一面に、開けっぱなしのケースに入れられたヴィンテージギターを眺めて思慮深い顔をした。広いがっちりした肩がなんともかっこいい。彼はそれらを見下ろし、顎をさすりながら瞑想していた。
A Guitar Worldの表紙撮影に関して、ウォルシュは常に真剣に取り組んでいる。デビュー以来45年余り、彼はクラシックロックギターレジェンドとしてのプロフェッショナリズムをそこに注ぎ込んでいる。
何度も考慮した後、ウォルシュは次の撮影のために'58レスポール・ゴールドトップを選んだ。整ったブロンドヘアーに、品のある佇まいのマージョリー夫人が、このギターには袖口にシルバーラメが付いた、体にぴったりとフィットするブレザーを着るべきだと勧める。
ウォルシュのプロフェッショナルとしてのキャリアはジェームス・ギャングからスタートする。そして、その後世界的名声を得ることになるイーグルスのリードギタリストとして、60年代後半から常にロックミュージック界の中心的存在だった。彼の才能はその後"Life in the Fast Lane"や"Hotel California"を生み出し、後に最も優れたギタリストの一人として世界中に名を馳せた。
今年6月に発売が予定されている彼のニューアルバム「Analog Man」には、見事に彼自身の音楽に対するあらゆる思いが、閉じ込められている。簡潔に親しみやすく、どこにでもいる「ごく普通の男」を、我々の期待通りギターワークの凄さを、あえて言葉でずらずらと述べずに、ユーモアを控えめに含ませて語っている。彼のスライドプレイは、哀愁放つハイピッチヴォーカルスタイルが特徴的で、奥ゆかし気にその癖を出している。ここでウォルシュかどうかを見分けられるちょっとした特徴を教えよう。
声域に関して、どういう訳か、ウォルシュが低いガラガラの唸るような声で話すのには少々驚く。言葉もゆっくりと出てくる。言葉を丁寧に選び、文章と文章の間を程良く空けて、それぞれの言葉の意味がしっかりと浸透するのを待っているかのようだ。
「前回のソロアルバムが発売されてから20年が経った。何というか、時期が来たと思ったんだ。本当に嬉しくて心から誇りに思ってるよ。ELO(エレクトリック・ライト・オーケストラ)のジェフ・リンが、僕が今までやった事のないような方向性でプロデュースしてくれたんだけど、そのおかげで魅力が何倍にも増した。ジェフと一緒に仕事が出来たことは僕に与えられた特権だね。」
ジョー・ウォルシュの人生は決して平坦ではなかった。64歳になった今、アルコール依存、ドラッグ、そして連続した離婚。これらの苦労は、彼の顔相にくっきりと深い痕跡を残した。しかし、それらの試練を経た今、ウォルシュは何かに吹っ切れたようにも見える。
Guitar World.comのインタビューより。