
ギターやベースに使われているUFOの様な形をしたパーツ「ポット」について掘り下げていくPOTのホットなラボ。今回は少し寄り道をして、ポットの裏に搭載されている虫?はたまた薬?ガム?のようなパーツ「コンデンサー(キャパシター)」についてみていきたいと思います。
ポットに話は戻りますが、通常ギター / ベースのボリュームとトーンには同様のポットを使用します。(抵抗カーブに違いを持たせる場合もありますが・・・)そのポットにトーンをコントロールする役割を持たせるためのパーツ、それがコンデンサーなのです!

コンデンサーは、2つの電極で電気を流さない絶縁体を挟んだ、シンプルな構造の電子部品。
この絶縁体に挟まれているものの種類によって呼称が変わります。
例えば、フィルムの場合は“フィルムコンデンサー”、オイルが染み込ませてある紙の場合は“オイルコンデンサー”、セラミックの場合は“セラミックコンデンサー”といったように呼ばれます。
そしてこのコンデンサーをギター / ベースに使用する場合、トーンコントロールとしてあてがったポットを操作した際に、高音域の信号をどれだけアースに落とすか(=どれだけこもったメロウな音にするか)を調整するパーツとなります。

コンデンサーの効きは、流れてきた信号を受け入れられる容量の単位「F/ファラド」を用います。ギター/ベースには、1Fの1/1000000であるμF(マイクロ・ファラド)が単位として使われる場合が多いです。
容量(F/ファラド)が大きくなると、アースに落とせる音域が広くなるため、よりこもったメロウなサウンドになります。
例えば、現在0.022μFが搭載されており、よりメロウなサウンドにしたい場合は0.047μFや0.1μFのように容量の大きいものを。トーンの効きを緩やかにしたいのであれば0.01μFなどのように容量の低いものを選択することによって、より理想のサウンドへと近づくことができます。
一般的にギターのシングルコイルP.U.用のトーンには、0.047μF(473表記の場合も有り)、ハムバッキングP.U.やベースP.U.には、0.022μF(223表記の場合も有り)が使用されます。
また、ハイパス・コンデンサーと言われる、ギターのボリュームを下げると同時に高音域が下がってしまうことを和らげるコンデンサーは、容量が非常に小さい0.00025μF などが採用されています。容量が小さい分、高音域がアースへ落ちるのを和らげ、ボリュームを下げても明るいサウンドを保つことができるようになっています。
仕組みがわかると、なるほど~と唸ってしまいますよね。
このようにコンデンサーの容量だけでも音への効果は絶大!
エレキギターってほんとに面白いですよね。次回は、コンデンサーの種類(フィルム、オイルなど)による、違いを探っていきたいと思います。
POTのホットなラボ
・第1回「Aカーブ」「Bカーブ」
・第2回 ポットの抵抗値について
・第3回 インチ、ミリ規格について
・第4回 シャフトの種類について
・番外編 コンデンサー(キャパシター)とは??