
こんにちは。元コンプ嫌いベーシストです。
今回はタイトル通りコンプレッサーの話を。
ベーシストの必需品!とよく言われるコンプですが実は僕は所有していた事がなくて。
理由としては
- あまり必要と感じていないのと周りに勧められる事がなかった。
- エレキベースを教わった方がエフェクターのコンプ大っ嫌いだった。
この2点が主でした。
2つ目に関してはコンプの話をしようものなら30分くらい説教が始まる。
みたいな雰囲気でしたね(笑
補足するとその方も録音の際にコンプレッサー自体は利用するし、重要なものとしていました。
ただコンプよりまずちゃんと腕を磨けという意味です。
しかし僕自身もペダルでかけるよりエンジニアさんに卓側からかけてもらったらいいんじゃないかなーという感覚でした。
酷くクリップさせたりしてはダメなので、その点は流石に気をつけますが、まあエンジニアさんに怒られたら買うか…くらいに思っていました。
今回はそんな人間がコンプを買った話です。
まずコンプってなにか?
まずコンプレッサーってどういうエフェクターかよくわからないって人は多いと思います。
コンプレッサーとはざっくり言うと音を均一化(圧縮)するエフェクトです。
弱い音を強く、強い音を弱く。
楽器の構造上音量変化が激しく、特にスラップ奏法などで極端に音の強さが変わるベーシストにとってはとても大切な要素です。
こうなると「え、そんなもん自分の指でコントロールすればええやん。」という考えが生まれ、よくコンプいる/いらない論争に発展するのですね。
その意見はもちろんなのですがやっぱり弦楽器の性質上アタックからサスティンの間に極端な差は生まれます。
それを整えてあげることで全体的な音量を整え、その後に音圧をあげやすくする。というのが本来の使い方です。
ただ個人的にやっぱりエンジニアさんの領域な気がしてならなかったんですね。
コンプの使い方
コンプのつまみは機種によってないものもあるのですが、基本的にはスレッショルド、レシオ、アタック、リリースの4つの要素を調整します。
スレッショルド
スレッショルドとはどれくらいの音の強さからコンプが作動するかを設定します。
ここで自分の楽器、自分の奏法に合わせてかかり具合の調整をします。
レシオ
レシオとはコンプがかかった際にどれくらい音を圧縮するかを設定します。
生音(演奏した音)に対して何割の音量に変化させるかを設定しますが、スタジオで使用されるようなラックタイプのものなら細かく設定が必要ですが、ベース専用のものはベースが必要としているレシオの割合が大体決まっているのでツマミが用意されていない機種も多いです。
アタック
アタックのつまみはコンプが作動するまでの時間を設定します。
先ほどスレッショルドでかかるまでの音量を設定しましたが、ここでは時間の設定です。こちらがもしスレッショルドした瞬間にかかるような設定ですと、音のアタックの要素も潰してしまうため平坦な印象になりやすいです。
リリース
リリースはコンプが解除されるまでの時間を設定します。
レシオで設定した音量をどこで解除するか、という設定になります。
こちらは逆に長くしすぎると音の減衰が不自然なものとなってしまいます。
せっかくの生ベースでの演奏なのに何か違和感のあるものになりやすいです。
上記の4点がコンプの大まかな仕組みです。
スタジオのラックタイプのものなど、さらに細かく色々な設定はありますが、大きく流れを解説するとこのような形になります。
つまりベーシスト的には
- スレッショルドの設定でどれくらいの音量からエフェクトをかけるか
- レシオでどれくらいの強さで圧縮するか
- アタックではどれくらい生のアタック感を残すか
- サステインで音の余韻はどこまで残すか
というのが大きな使い方になります。
よく勘違いされるのですがコンプは音圧アップに重要な要素ですが、コンプ自体は音圧を上げるというよりは大きな音を潰して小さくする要素の方が大きいです。
結局コンプってどう?
ここまでまぁググればすぐでてくるような一般的なコンプの知識を書きましたが、じゃあコンプ嫌いだった僕個人がコンプ使ってどうだったか。という事を話しますと…
"あったほうがいい"です。
結論からいうとこうですね。ありです。
ちなみに僕が買ったコンプはBOSSのものとエンプレスのものでした。
ボスの方がはっきりかかるのでロックの現場とか歪みと併用する時に好みで、全体的にはエンプレスが自分のプレイに合っていて好みでしたね。
僕個人が使ってみて必要だったことはアタックからサステインへの変化のコントロールの部分。
これに関してはエンジニアさんが積極的に行うというよりはある程度自分でやる部分かなと。
どれくらいのアタック感を残したイメージなのか。どれくらいの音量感をイメージしてピッキングしているのか?など。
自分が頭で鳴らしているベースの音をどこまで客席に届けるか?という部分で重要な要素かなと思います。
それをまずエンジニアさんに届けることでエンジニアさんも僕らの音の解像度が上がり、お客様によりイメージしている音を届けられると思います。
まあそれでも本当にコンプがなくてそれを指でやれてしまう人は全然多いのですけどね(笑
あとは本当にそのペダルの音が好きだから使う。
と言う考えも大いにあると思います。
コンプ感を強く求めている訳ではないけどそのコンプを繋いだ音色が好き。という考えですね。
ベースを歪ませるなんていや!とか、ベースにコーラスかけるなんて!って人は最近ではもう少ないですよね。そんな感じで一つの選択肢としてありだと思います。
という事で基本的には必要と感じながらも古いスタイルの音楽には必要ないとも思っています。あくまで選択肢ですね。
「コンプに頼ったら下手になる」
よく言われていたこの言葉。
これに関しては、むしろ下手くそほどコンプ買った方がいいと感じました。
僕は結局は出音がすべて。結果がすべての人間です。
指でコントロールできないなら現場ではコンプ使うのも全然あり。
ただ、それから使った音と使わないときのギャップを埋められるよう努力する事が大切だと感じます。
コンプを使ったときの音のまとまり具合、バンドサウンドがどうなるか、を知ることでタッチは全然変わってくると思います。
そうすることで理想の音がより鮮明にイメージできて練習の精度も上がるはず。
まずまとまった音をきちんと知ることはとても大切だなと感じました。
まぁでもかけすぎはいらないですね(笑
とても演奏がつまらなくなります。お気をつけて!
おすすめペダルコンプ
EBS ( イービーエス ) / MultiComp BlueLabel
通称マルコン
とてもメジャーな機種の一つですが、こちらは新モデル。
従来は2ノブのシンプルなペダルでしたが、新たにSENS(スレッショルド)のつまみが増えてより緻密に音が作り込めるようになりました。
かけると、「あ、マルコンだ。」とわかるくらい特徴的な音であり、この音を求めるベーシストも多い一台です。
BOSS ( ボス ) / BC-1X Bass Comp
BOSS独自の先進技術MDPによって、原音のキャラクターを損なわない自然なコンプレッションを提供するモデル。
レシオも設定できる為、自分の好きなコンプレッション感を設定できます。
インジゲーターがついていることで入力の具合が視覚的に判断できるのも使いやすくおすすめできるモデル。
Empress Effects ( エンプレスエフェクト ) / Bass Compressor Blue
ベース用にチューニングされたEmpress Effects人気のCompressor。
以前のモデルよりサイズダウンしてボードにも組み込みやすくなった一台。
レシオ値を2:1、 4:1、10:1から選択できる上、トーンコントロールもついている為幅広い環境にも応できるモデルだと言えるでしょう。
ボスやEBSに比べて価格は張りますが、その分品質は確かなモデル。
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