

今回は何について話します?
今回はね、妙なこだわり!
ん?前回やりましたよ?
今回はライブの際の、こだわりを。
なるほど。
長くバンドマンやってるとさ、自分なりのアレがあるじゃん?
アレ?
ルー…ルー…ルー
ルーティンですね。
そう!察しがいいね!
まあ…前回やりましたから。
もうちょっと泳がせてくれたら「夜明けのスキャット」歌いたかったな。
(スルーして)こだわり…ライブ中に意識してること、とかですかね?何かありますか?
僕はねえ、天性のショーマンだから基本的に身体が勝手に動いてるなあ。
知ってますけど…読者の為になるようなことを教えて下さいよ。ライブ中の視線とかどうしてます?
君の瞳さ…!(キリッ)
キリッじゃなくて。
いや、でも本当にお客さん全員と目を合わせるようにしてるなあ。
何となく分かります…。スタッフ席まで見てますよね(笑)
そうだね、PAスタッフや照明スタッフとも目が合うね。振り付けを一緒にやってくれるスタッフもいたりして、微笑ましいよ(笑)
自分はどうだろ…PA辺りを見てることが多いかな。PA卓が一番後ろの場合がほとんどなので、そこに音を届ける意識で演奏してます。
あとはね、顔には常に照明が当たるように動いたり顔の向きを変えたりするね。
はあ…。
歌ってる人の表情が見えるのは大事!あ!それとね、最近はライブの配信も多いじゃない?
そうですね
で、配信用のカメラも5個くらいあるじゃん?
多くなって来ましたよね。
カメラとも目を合わせます!
さ、さすが…ですね。歌詞のこととかは意識してます?
歌詞は自然にクチから出てくるなあ。
流石!って傷彦さんみたいな特異体質の人だけじゃないので読者の為になることを…
はーい。でもライブ中じゃなくて作詞の段階から意識してることがあるよ。
何です?
歌詞の中の時間の流れを自然にしておく!
どーゆーこと?
例えば一番で真昼の太陽の描写だったら、二番で夕焼けになる、とか。
あぁ、なるほど。そのあとは夜の月が出る、とか?
ドキッ!鋭い!で、夜明けとかね。
ありがとうございます(棒)
あとは恋した二人の想いが深まって愛情に変わってく、とかね。
たまに時系列がばらばらの歌詞とかありますけど…傷彦さんの場合は、時系列に沿ってストーリーというか歌詞を描いていくのですね。
歌詞だからね、時間がどう飛躍しても良いとは思うんだけど、時系列順にしておくと、ライブでも自然とクチを突いて出てくる。歌詞を映像化して思い浮かべるとよりスムーズに思い出せるよ。
おお、ボーカリストっぽい!
フフフ。ホーリーはライブ中どういうことを意識してるの?
演奏中ですか?んーっと…ちょっと先を頭の隅で考えながら、かな?
ちょっと先?
例えば、曲単位だと、セットリストで次の曲を確認したり。構成だと「今のBメロが終わったらサビだな」とか「このソロの後はAメロに戻るな」とか。
なるほど、少し先の未来ね。
更に細かく言うと、フレーズ単位でも頭に思い浮かべてる時ありますね。「この次のフレーズはアレだな」と。この場合、指使いを映像やカタチで思い浮かべてますね。そのほうがスムーズに動くので。
細かっ。しかもフレーズの映像?
映像というか…指板の動きを線で結んで…図形かな?でも、それはフレーズを弾く場合で、ビートを刻む曲だとコード進行を頭に浮かべるくらいですかね。
やはり、色々と考えながら演奏するよね。
慣れた曲だったら、あまり考えることも無いですけどね。身体に染み込んでいれば。慣れてない曲だとどうしても考えながらの演奏になっちゃいますね。
僕も慣れた曲なら、勝手にクチを突いて出てくるね!流れる様に!川の流れのように~
(スルーして)後は足元、かな。色々なケーブル等を意識はしてます。
ケーブル?
ライブ中、自分が立つ位置って後ろだったり端っこだったりするんですよ。で、そういう場所はステージの色々なケーブルが集まってたりするんですよね。
そうだね。マイクのケーブルとか大体後ろへ集まってるね。
なので、それらのケーブルを踏まない様に、とか。勿論、多少踏んだところで大丈夫なんですけど…ケーブルの断線が気になっちゃって仕方ない(苦笑)それに、踏むとバランス崩したりしますからね。なので、ステージの床は割と意識してますね。
ホーリーっぽいね。なんかライブ中でもケーブル捌いてそう(笑)
あぁ。しますよ。ライブ中でも。ちょっとした隙に。
するんかい!
後ろだったり端っこにいると、割とステージ全体が見えてるんですよ。そうすると、スタンドが倒れてたり、スティックが落ちてたり…そういうのも曲の合間とかに直したりしますね。自分の手が届く範囲内ですけど。気になっちゃうので(笑)
スタッフ気質はライブ中でも健在だね!
ライブ中でもステージの足元周りをなるべくすっきりさせる、が自分なりの「妙なこだわり」ですかね(笑)
あー、僕はオーディエンスしか見てないや。足元で思い出したけど、エフェクターなら、僕は並べ方にちょっとこだわってるよ。
お。並べ方ですか?
うん。一番数多く踏むブースターを左端に置く!
左端?どういう理由で?
僕はそもそもボーカルなので、歌い終わってすぐギターソロを弾いたり、逆にソロ弾き終わってすぐに歌ったりするので、ブースターは一番踏みやすいところに置いてオンオフしたいのだ。
なるほど。
これがね、ブースターがボードの右から二番目、とか左から三番目、とかにあると迷っちゃうんで。
端であれば、迷うことなく踏める訳ですね。
そう。スタンドマイクの立ち位置に戻ったら左足をこのぐらいのばすとブースター踏めるな、とかリハーサルで確認しとくの。
なるほど。実用的。
足元を見なくて済むぶんの時間、オーディエンスの目を見られるのさ…!
なるほど。素敵です(棒)でも、ブースターって置く場所でその効果や効き具合が変わってくるじゃないですか?
そうそう。だから、もう左端、つまりボードの最後にブースターを置く前提で音作りをしちゃうの。
自分はさっき言った様に、ちょっと先を考えながら演奏してるので、エフェクターを踏む前には確認してますね。
性格の違い、かな(笑)
どうでしょ?
生き様の違い、かな(キリッ)
ハイハイ。でも、事前に対策してるという点では一緒ですよね。考えながらやるか、考えなくてもいいようにセッティングするか。
そう!それ!そう、すべては?
愛ゆえに!
コラム「sound&person」は、皆様からの投稿によって成り立っています。
投稿についての詳細はこちら