高性能なスマホやビデオカメラなど、簡単にプロ並みの映像が撮影できる機材が身近になっています。それと同時に、ハイクオリティな動画撮影を目指している方も増えているかと思います。
映像と同様に、サウンドクオリティをもっと高めたい、簡単なライブでもさらに高音質なサウンドを手に入れたい、という要望に応える電池駆動対応コンデンサーマイクを紹介します。
まずは、なぜ電池駆動?と疑問に思った方への説明から。
マイクには大きく分けて2種類あります。
ダイナミックマイク![]() |
コンデンサーマイク![]() |
高大まかな特徴は下記のとおり。
ダイナミックマイク
・周りの音を拾いにくい構造が多く、ハウリングが起こりにくい
・電源不要
・多少の衝撃では壊れない耐久性の高さ
コンデンサーマイク
・電源供給が必要
・周波数特性が広く、バランスよく集音可能
・ダイナミックマイクに比べ感度が高い
・湿気や温度変化、衝撃に弱い
電源を必要とするコンデンサーマイクは直接機材に接続するだけでは集音することができません。接続機材から電源供給(ファンタム電源と呼ばれます)を行うことで、はじめて動作します。
用途
特徴がそれぞれ異なり、用途も若干異なります。
ダイナミックマイク
主にライブにおけるボーカルやエレキギター、ドラムなどの楽器に使用。
コンデンサーマイク
会場全体の集音や、ボーカル、アコースティックギターやピアノなど生楽器のレコーディングやライブに使用されます。テレビ収録などの音声集音でも活躍。その他、パソコン用マイク、ハンディレコーダーの内蔵マイクにもコンデンサーマイクが採用されています。
ハイクオリティな動画撮影を目指すなら、音質面でメリットのあるコンデンサーマイクを使用したいところです。
家庭用カメラは電源供給できない場合が多いため、ダイナミックマイクでなんとかしようと思ったあなた!
ダイナミックマイクはある程度近い距離で集音しないと音を拾ってくれません。ダイナミックマイクでは得られないサウンドということもあり、状況に応じて適切なマイクを選ぶことをおすすめします。
そこで電池駆動できるコンデンサーマイクが活躍するというわけです。
今回はその中でもおすすめの商品をいくつか紹介します。
RODE (ロード) / NT4
少し変わった形をしたステレオマイクNT4。ヘッド部が交差するように配置されたXY方式と呼ばれる集音方法を採用しており、広い会場の音声もしっかりと集音することができます。
ステレオ出力のため、接続機器がステレオ入力に対応しているか事前に確認が必要です。ステレオ・ミニプラグ専用ケーブル、PA用マイクとして使用できるXLRケーブル付属。
ホールの天井からつるして全体のサウンドを集音したり、フィールドレコーディング用のマイクとしても活用できます。
SENNHEISER (ゼンハイザー) / MKE600
テレビ収録時に使われるマイクの大定番SENNHEISER / MKH416の流れを汲むMKE600は、簡単にカメラに取り付けできるお手軽ショットガンマイクです。
このマイクは角型の9V電池ではなく、単三電池で駆動します。単三電池ならいつでもどこでも入手でき安心ですね。ちなみにショットガンマイクは狙った音声を集音するためのマイクとなり、周りの音声を拾いにくい構造です。
このモデルはホットシュー対応のマイクホルダーが付属しており、そのままカメラへ取り付けることができます。
ちなみにテレビの音声さんがよく使っているMKH416はもっと大きいタイプのショットガンマイクです。マイクにふさふさの毛と、手で持つ棒がついています。これはウインドノイズや衝撃を抑えるウインドシールドキットと、マイクを持つためのポールを組み合わせたものです。
RODE (ロード) / NT3
NT3は一見ボーカル用マイクに見えますが、楽器集音にも使える万能なマイクです。RODE製品の中では比較的お求めやすいマイク。
しかしポテンシャルは高く、比較的はっきりとした明るめのサウンドは、集音する音源を際立たせます。バランスの取れた表現力豊かなサウンドをライブでも手に入れたいという要望にピッタリ。ライブでの生楽器集音には特に役立つマイクです。
また、以前ある雑誌を読んでいたところ、エレキベース用集音マイクとしてアンプにセッティングされていました。改めて適応能力の高さに驚かされました。
RODE (ロード) / M3
RODEのNTシリーズの弟分に当たるMシリーズ。大幅なコストダウンに成功しつつも、プロクオリティのサウンドを実現しています。
このM3はNT3とサウンド傾向が少し異なります。M3のほうが若干高域の抑えられた温かみのあるサウンドを持っており、中域に特徴のあるボーカルやギターなどの集音に最適だと思います。
スイッチ部分をよく見ると、ハイパスフィルターが搭載されていることがわかります。このスイッチにより、様々な環境に対応します。一般的なダイナミックマイクほどの価格ながら、このサウンドを得られるのはかなりお得です。
いかがでしょうか。今回紹介したマイクは、限られた環境の中で音質をアップする近道になると思います。
ちなみにRODEでは「RODE SOUNDBOOTH」という特設ページが用意されており、ボーカルや楽器などの演奏を様々なマイクで収録したサウンドを確認できます。とても面白いのでこちらも確認してみてください。
今回紹介したRODEマイクのサウンドもチェックできますよ!
