
現代の子供たちの演奏レベルは今の親世代が子供の頃と比べるととんでもなく高くなってきています。
YouTubeなんかを見てみると小学生でも大人顔負けのプレーヤーがゴロゴロいるのがわかりますね。
そんな子供たちを見て『ぜひ我が子にも楽器に取り組んでもらおう!』と考えるお父さんお母さんも多いはず。
しかし、ピアノなどは2歳くらいから通える大手音楽教室もありますが、ギターとなるとどうなんだろうという疑問が生まれます。
手が小さくて弾けないのでは?
指の力が足りてないのでは?
色々と問題点が考えられますが、ちょうど我が子(小学1年生と小学4年生)がギターに興味を持ち始めたので検証してみました。
1年生の次男は身長120cm、4年生の長男は140cmなので身長も考慮したうえで参考にしてください。
■ 小学生に最適なスケールサイズ
最初は家にあったレギュラースケールのストラトを持ってもらいましたが、長男、次男ともかなり辛そう。
特に次男は人差し指の長さとネックの縦幅がほぼ同じなので、Fを鳴らすのは無理なんじゃないかというレベルでした。
そこで小さなアンプ内蔵型ギターかムスタングなどのショートスケールを買おうかと思ったのですが、サウンドハウスでPLAYTECHのST025という子供用ギターを発見!
スケールは570mmで24インチ(61cm)ショートスケールと比べてもさらに4cmほど短いという仕様。
アンプ内蔵型は見た目的に抵抗がありましたが、ST025は大きさこそ小さいもののストラトタイプのカッコイイ外見。
お手頃価格だったので即買いしました。
早速届いたST025で子供たちに弾いてもらうと長男、次男とも簡単なコードならすぐに鳴らすことができました。
おそらく幼稚園年中さんくらいでもなんとか大丈夫そうな印象を受けました。
ギターはピアノと違いすぐに音が出せる楽器ではありません。
せっかくやる気になったお子さんのモチベーションを低下させないためにも、最初は小さなアンプ内蔵型や子供用のギターを持たせてあげることをおすすめします。
ちなみに長男はST025を2週間くらい弾いたらFが押さえられるようになったのでレギュラースケールのストラトを弾いてみたところ、それなりに弾くことができました。
最初からレギュラースケールでもよかったのではないかとも思いますが、子供用ギターだったからあきらめずに続けられたという利点もありました。
■ 好きな曲を弾くのが一番
最初に弾いてみようと勧めたのが比較的押さえやすいコードだけで作られた曲でした。
2人とも全然知らない曲ですが、まずは簡単な曲から始めるのが間違いないだろうと思っていました。
しかし、曲が面白くないのかふたりとも全くやる気を出してくれません。
そこでお気に入りの曲、B’zのHOMEを勧めてみました。BmやFなどバレーコードが出てくるので押さえにくいのですが、好きな曲ならやる気がでるかなと。
これが目論見通りとなり急にやる気を出し始めました。
バレーコードなんかちっとも鳴らないのに延々と練習を続け出しました。
好きこそものの上手なれとはよく言ったものです。
思い返してみれば自分も基礎のスケール練習なんかは全然面白くなくてあまりやってきませんでした。
なによりも練習が楽しいことが大切なのは大人も子供も同じですね。
■ 練習を見てあげる
私はギターが弾けるので教えながら見ていましたが、親がギター未経験だとしても子供が練習しているところを見ているというのは大きな意味があります。
子供は親に認められたい、見ていて欲しいと思うものであり、逆に親がその姿に興味を示さなければやる気を失ってしまいます。
練習を始めたら5分だけでも構わないので見学するようにしてみてください。
そして毎日褒めてあげてください。
実はこれ、ピアノの講師をしている知人に教えてもらったことです。
ピアノが上達する子供と上達が遅い子供の違いは、親がどれだけ関心を持っているかが大きな差になると言っていました。
もちろん親がピアノを弾けて家でもレッスンをつけてくれるという好条件で育った子供はうまくなる傾向にありますが、それだけでは不十分です。
毎日のように厳しい課題を与えられては音楽を嫌いになってしまうことだってあるんです。
逆に親が全く弾けなくても練習に関心を示し、褒めてくれる親の元で育った子供は楽しみながら上達できるそうです。
時間的に余裕があれば子供と一緒に練習するというのも楽しそうですよね。
ちなみに練習時間は1日10分から始めましょう。
短いと思うかもしれませんが、あえて集中力がまだ残っているうちに練習を切り上げてしまいます。
物足りないという思いがまた楽器に向かう意欲となります。
■ まとめ
子供が始める定番の楽器であるピアノと比べ、ギターは価格面や環境面から考慮すると気軽に始めることができる素晴らしい楽器です。
その反面、小さい子供にとって音を出すだけでも難易度の高い楽器でもあります。 無理なく始めるなら身長が140cmくらいになる小学3~4年生くらいからがベストな時期。
ただし、自分からやってみたいと強く思った時がベストタイミングであることも事実。
その時は子供用のミニギターやアンプ内蔵ギターでハードルを下げてあげてください。
4歳(幼稚園年中)くらいからでも始めることはできます。
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